2012年の悲劇から再スタートとなった初めてのヴィンテージ2013年!
サンジョヴェーゼ100%で偉大なワインを追求する孤高の造り手カーゼバッセ
ブルネッロ ディ モンタルチーノの偉大かつ唯一無二の造り手としてその名を知られるジャンフランコ ソルデラ氏。2012年12月、カンティーナで熟成中の2007〜2012年の6年間分の熟成中ワインの大部分を侵入者によって失ってしまうという悲劇が彼を襲います。当分の間、カーゼバッセのワインは飲めなくなると世界中の愛好家を絶望させました。そして、その悲劇後の初めてのヴィンテージ、2013年がついにリリースされました!
2007年ヴィンテージからはブルネッロ ディ モンタルチーノ協会を脱退し、トスカーナIGTとしてリリースすることを選びました。その理由は「ブルネッロスキャンダル(一部メルローをブレンドしたワインがブルネッロとしてリリースされていたことが発覚した事件)」に対して、協会の中からサンジョヴェーゼ100%に固執することはないのではないか、という意見が出されたことに失望したこと、そして2012年にカーゼバッセを襲った悲劇に対して、協会から他の生産者のワインを譲るからそれをカーゼバッセのワインとしてリリースしたらどうかと提案されたことに腹を立てた、と言われています。
理由はともかく、ブルネッロ ディ モンタルチーノではなく「100%サンジョヴェーゼ トスカーナIGT」を名乗ることを選んだジャンフランコ氏のポリシーは一貫しています。自分自身が造りたい、偉大なワインを造ること。それは「唯一無二のもの」「希少なもの」「長期熟成力を持つもの」に他なりません。「これからも、カーゼバッセが所有するサンジョヴェーゼの樹から収穫されたブドウのみを用いてワインを造り続けていく。」という確固たる意志は変わりません。
間違いようもなくイタリア最高峰のワインを産み出すカーゼバッセの畑はモンタルチーノ南西部標高320メートルに位置しています。さまざまな植物が配された庭と森に囲まれた、独自の生態系を内包する管理の行き届いた畑。もちろん、化学薬品は一切用いません。
精緻な香りと非常に奥深い味わいでこの上なく優雅な余韻が非常に長く続く貴重なワインです。
フレッシュで軽やかな印象さえ受けるエレガントな2012ヴィンテージ
「トスカーナ ソルデーラ 2012 カーゼ バッセ」
ややガーネットがかったルビー色。ドライフラワーや森の果実などの上品な香りが感じられます。舌触りがとてもなめらかで意外なほどにすっと消えていくような後味ながらも深みのあるコクが印象に残ります。非常にエレガントなスタイルのサンジョヴェーゼ。
2012年の気候と醸造について
2012年は開花から色づきの時期に暑い日が続き、例年に比べ雨の少ない年。また、色月から収穫の時期も暑い日が続き、限られた量の雨しか降りませんでした。収穫は9月17日。マセレーションは22日間。大樽で50ヶ月間熟成。
華やかな果実味と洗練された酸が織りなす美しい2011ヴィンテージ
「トスカーナ ソルデーラ 2011 カーゼ バッセ」
しっかりとしたルビー色。華やかな果実味とともにスモーキーなニュアンスも感じる心地よいアロマ。シャープで洗練された酸と印象的なミネラルが美しい果実にのって広がっていきます。華やかさと明るさも感じる、美しい味わいのヴィンテージ。
2011年の気候と醸造について
2011年は開花から色月の時期に雨がよく降り、最低気温が16度を下回る日が続きました。色付きから収穫の時期は一転して暑い日が続き、限られた量の雨しか降りませんでした。収穫は10月3日。マセレーションは20日間。大樽で62ヶ月間熟成。
精緻な香りと洗練された濃密感、そして優雅な余韻の2009ヴィンテージ
「トスカーナ ソルデーラ 2009 カーゼ バッセ」
ルビー色よりもガーネット色に近付いている。ドライフラワーやドライフルーツ、そしてスパイスやハーブのニュアンスが特徴的なアロマ。タンニンは甘く滑らか。洗練された濃密感のある優雅な果実味に酔いしれます。
2009年の気候と醸造について
2009年は開花までにしっかりとした雨が降りました。5月と8月は気温が40度まで上がる日もありましたが2003年に比べると夜の気温は低く、そのおかげできれいな酸が残りました。10月3日収穫。マセレーションは30日間。大樽で70ヶ月熟成。
明るく華やかな印象の香り、濃厚な果実味の2009ヴィンテージ
「トスカーナ ソルデーラ 2007 カーゼ バッセ」
2008に比べてもルビーの色調が勝っています。明るく華やかな印象の香り。果実味がより濃厚で甘みを感じる、わかりやすい味わい。最初はこの2007ヴィンテージだけ他とは違うロブマイヤーのバレリーナIVで試飲しましたが、他ヴィンテージと同じザルトのユニバーサルグラスに変えるとエレガントな酸が現れました。
2007年の気候と醸造について
2007年は素晴らしい年でした。萌芽の時期の不安定さが心配でしたが、糖度にも酸にも一貫して熟した果実を感じます。収穫は9月12日。マセレーションは30日間。大樽で75ヶ月熟成。