「スキアヴェンツァ」はピエモンテのセッラルンガ ダルバに1956年に現オーナーであるルチアーノピラ氏の義父、ウーゴが創立したワイナリーです。年間42000本のみの質の高いバローロを産みだす実力派です。地区の伝統に則った自然酵母のみを使い、セメントタンク醗酵、熟成前に必ず半年間タンクで休ませてから、大樽で最低36ヶ月以上熟成させてからようやくリリースされます。その為、他の生産者よりもリリース時期が半年遅くなってしまいコンクールやガイド誌へのサンプル提出が難しくあまりメディアへの露出は多くはありません。「評価誌」のポイントよりも伝統と受け継がれた味を頑なに守り続ける事のほうが大事とスキアヴェンツァはきっぱり言い切っています。
しかしその品質の高さを『ヴェロネッリ』のテイスター「ダニエルトマセス」は見逃しませんでした!2006年度版『ヴェロネッリ』に初掲載されるやいなや、バローロ リゼルヴァがなんと97/100点を獲得! 更に年間Best20に値するIlSole(イル ソーレ)まで獲得し、一気に世間からの注目を浴びるバローロ生産者となりましたが、「スキアヴェンツァ」は常に伝統に敬意を払い、真摯にワイン造りに向かっています。
「バローロ デル コムーネ ディ セッラルンガ ダルバ 2011 」はセッラルンガの異なる畑をブレンドしたスキアヴェンツァのスターダードバローロです。十分過ぎる豊かな果実感と美しい酸味、シルキーなタンニンが溶け合いとても魅力的です。2011年のブドウのポテンシャルを最大限活かしたスマートなスタイルで、これぞ「スキアヴェンツァ」の真骨頂!といえる実に良くできたエレガントなバローロです。実際開けてから、ものの30分ほどでその美しさにうっとりとさせられました!
「スキアヴェンツァ」が所有する畑はバローロの重要エリアの「セッラルンガ」にあり、「プラポー」や「ブローリオ」をはじめ秀逸なクリュが多く、その中でも僅か2ヘクタールの「バローロ チェレッタ 」は、元々「ブリッコ チェレッタ」と呼ばれた最上区画の畑でモダンバローロの雄「エリオアルターレ」と「スキアヴェンツァ」のみが所有している希少な畑であることは実はあまり世間には知られていません。『ワインスペクテイター』で92点を獲得するなど、ワイン通の間では大変人気のあるクリュです。シャープで豊かな酸がありながらも、細やかなタンニンと充実した果実感があり、非常にバランスが優れています。畑仕事は注意深く行ない、醸造においては非常にシンプル。全てのワインで同じ醸造をすることで、異なるクリュ毎のテロワールの個性は、見事に表現しています。