「カルガーテ」4代目当主ミケーレ テサリ氏初来日!
「カルガーテ」と言えば、『ガンベロロッソ』2010~2016と7年連続最高賞トレビッキエリを獲得する近年最も成功したソアーヴェの生産者です。100歳まで畑に立ち陣頭指揮を執っていた偉大な祖父フルヴィオ テサリ氏の意志を受け継ぐ1975年生まれの4代目当主ミケーレ テサリ氏が初来日されました!
ピエロパンやマァジを超える!過去10年間のトレビッキエリの獲得数
「カルガーテ」がここ10年間に獲得した『ガンベロロッソ』トレビッキエリの総数は何と13!ピエロパンやマァジといった同じヴェネトのトップ生産者を上回る素晴らしさ!特にここ数年の出来栄えには目を見張るものがあり、さらなる進化を遂げている「カ ルガーテ」のテサリ夫妻にワイン造りについてお話を伺いしました!
ソアーヴェで最大面積の畑を所有
「カ ルガーテ」は20年前から日本で販売を始めました。その頃の私はフリウリのウーディネにある大学の醸造学科に通い、5年間勉強した後2002年エノロゴとして働き始めました。いいワインを造りながら外に向かって販売をしていく。本当に色んな事をやらないといけないと感じたので、エノロゴを雇い私は販売に注力してきました。外に出るようになってからはワイナリーにとって本当に良い結果が出るようになりました。私たちは今トータルで65万本のワインを造っています。ソアーヴェにおいては最大の面積の畑を所有し祖父、父が続けてきた偉大な仕事を私が引き継いでいます。
実は長期熟成の出来る「カ ルガーテ」のソアーヴェが持つポテンシャル
私たちが造るソアーヴェはバランスが取れていて飲みやすく、あまり知られていませんが実は長期熟成もできます。ヴェネトには他に素晴らしい生産者もいますが、私達はいい仕事をするには時間と忍耐力が必要だと考えています。販売に関してはイタリア国内向けが50%、輸出用が50%の比率です。これには理由があります。イタリアは観光国なので、イタリア旅行で飲んだ思い出のワインが自国でも買える事こと。これが重要と考えています。「そう、和食も好きですね。ヴェローナまで足を延ばせば、スシや唐揚げも食べる事が出来るのですよ!」とこぼれ話も出てきます☆☆☆
ロマネコンティ社の樽を使った最上白「ステュディオ」の誕生秘話
「ステュディオ」は試行錯誤を重ね、2009年に僅か3000本でリリースした革新的な白ワインです。ミケーレ氏はトレッビアーノ種の持つ非常に高いポテンシャルにふさわしい樽を探し求め、フランス、ロマネコンティ社が使う樽メーカー「フランソワ フレール社」に目を付けます。フランスでも使用する生産者は極僅かで、さらにイタリアにおいて使用した前例が無かった最高級の樽です。
ロマネコンティ社が造る唯一の白特級「モンラッシェ」用の最上樽を使用
イタリアでロマネコンティ社が使う樽を確保するには非常に困難を極めました。そこで、カ ルガーテはフランスとの国境に接するイタリア北西部、ヴァッレダオスタで「カーヴ デュ ヴァン ブラン ド モルジェー 」とこの地方の伝統的なシードル「マレイ」でエノロゴを務める友人「ジャンルーカ テッローリ氏」を通じてフランソワフレールの樽を入手出来る事となります。そうして、ようやく貴重な680リットル樽を3樽を手にすることになります。しかもその樽は、ロマネコンティ社が唯一造る白にして、世界最高峰とも言える特級「モンラッシェ」に使用した樽だったのです。
新たなワイン造りを探求する私たちの姿
「カ ルガーテは、常に立ち止まらず、挑戦し続けて来ました。ステュディオを造ったのは、学ぶことに限界が無いように私たちは「完璧をめざす」という思いからこのワイン造りに取り組みました。ラベルに描かれたバレエダンサーには私たちの思いが込められています。ダンサーがエレガントで完璧な踊りを表現できるのは長年にわたる毎日の鍛錬、踊りに対する情熱があるからです。常に新しい限界に向かって学び続けるダンサーの姿と新たなワイン造りを探求する私たちの姿を重ねあわせています!」
ミケーレ氏が挑んだ情熱的なワイン造り。気が付けばすっかり聞き惚れてしまいました!
エレガントで柔らかい深みのある 「ステュディオ」
「ステュディオ」を口に含むとフレッシュな酸と伸びやかでみずみずしい果実の深みが心地よく、滑らかで洗練された広がりのある風味とリッチで長い余韻が感じられます。エレガントでしなやか。樽の上品なニュアンスと、ブドウの溌剌としたポテンシャルのある味わいが高い次元で見事なバランスを形成していますので、樽だけが目立つようなアンバランスは微塵も感じさせません。ただただ、素晴らしいに一言に尽きます・・
携帯電話を手にとりながら、リアルタイムで中継されている自社畑の標高や特徴を紹介してくれたりと、本当にサービス精神の旺盛なミケーレ氏。聞けば1975年生まれの41歳。情熱と若き才能が溢れる楽しいトークにこちらも自然と元気が湧いてきます☆☆☆
「肉料理とソアーヴェを楽しむコツ」を発見!!
続いて、トレビッキエリの常連ソアーヴェ「モンテアルト」とお肉を楽しむ異色の組合せ。お醤油とワサビでさっぱり頂くお肉料理はモンテアルトの持つ深い果実感、凛々しいミネラル感と見事な相性!お肉と白ワインのソアーヴェ。これからの季節の楽しみ方としてピッタリなマリアージュ!!これは新発見☆☆☆
畑の特徴から料理との相性まで、気がつけば3時間近くもワイン話に花が咲きました!
最後に頂いた甘口「レチョート ディ ソアーヴェ ラ ペルラーラ 」は果実の透明感ある綺麗な甘味。ミケーレ氏の情熱的な話と共に胸に染み渡る格別の美味しさ。この夏冷蔵庫に一本常備したくなる程素晴らしく癒し系な味わい。
偉大な先代をリスペクトしながら、さらなる高みを目指す「カ ルガーテ」。今後ますます目が離せないワイナリーです!!