アルコール度数も低く、泡も強くないので日中から気軽に飲むのにはとてもピッタリで華やかなワインです。年間約8800万本を生産する巨大な生産地区であり、85%がイタリア国外で消費されています。
アスティの種類と違い
アスティにはいくつか種類があり、アルコール度数や泡のガス気圧で名称が変わります。
アスティ スプマンテ / Asti Supmante
甘口で発泡性のあるスパークリングです。Alc%は6~9.5%で、溌剌とした泡の刺激とともにジューシーさのある甘味を楽しめます。
モスカートダスティ / Moscato d‘Asti
甘口で、ガス圧の低い微発泡スパークリングです。一般的なスパークリングのガス圧の1/3程度です。Alc%も4~6.5%と低いため、滑らかな飲み心地です。柔らかい甘味を持ちエレガントなタイプが多いです。
アスティ セッコ / Asti Secco
法改定の2017年から辛口のセッコもエチケット表記が認められました。ガス圧も一般的なスパークリングと同様な強い発泡性ワインです。フルーティーで華やかな香り、ブドウ本来の甘やかな味わいを感じます。
ヴェンデンミア タルティーヴァ / Vendemmia Tardiva
唯一のスティルワインで甘口です。収穫を遅らせて高い糖度のブドウを使用します。熟成期間が設けられていて12ヶ月の熟成が必要です。
フレッシュさを残す泡の造り方
アスティは製造方法に関しての規定はないので、そのガス圧に達せさえすればどのような醸造方法でも泡を造る事が可能です。一般的にはシャルマ方式というタイプを用いられていますが、シャンパーニュ方式で造られているアスティもあります。
シャンパーニュ方式ともいわれる瓶内二次発酵による泡の造り方の場合、最もきめの細かな上質な泡を造り出す事が出来ます。しかしこの場合は長い時間酵母(澱)と接触しているため、パンやトーストのようなイースト香がついてきます。シャルマ方式は、大きなタンクに入ったスティルワインに糖分と酵母を入れて二次発酵を起こします。泡が希望のガス圧になったら冷やして発酵を止めて、澱引きし酵母を取り除きます。 よりフレッシュな果実味と豊かなアロマを残すことが可能になります。また一度に多くの量を造れるので、生産コストを抑えることができます。
アスティの歴史に紐解く、シャルマ方法の起源
一般的には1910年にユージン・シャルマが特許を取得した「シャルマ方式」と呼ばれますが、イタリアでは「マルティノッティ方式」とも呼ばれます。
アスティスプマンテに特化した製法 アスティ方式
そうすることで、モスカート果汁のフレッシュさを最大限保ったままで、余計な糖分と酵母を加えないのでよりピュアな味わいになります。
アスティの楽しみ方
アスティスプマンテと聞くとパネットーネ(クリスマスに食べるドライフルーツ入りの甘いパン)を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。クッキーやマドレーヌはもちろん生クリームなどを使ったケーキ、果物と一緒に至福のときをお過ごしください。
傑出したアスティの造り手カウドリーナのアスティ スプマンテ「ラ セルヴァティカ 」 |
カウドリーナ |
ラ セルヴァティカ アスティ スプマンテ |
モスカートの産地として名高いカスティリーネ・ティネッラに位置するカウドリーナは、傑出したアスティの造り手のひとりです。マスカット特有のアロマティックで優雅な香り。デリケートな甘さと酸のバランスがよく、細かな泡でクリーミーな口当たりです。ラベルは、グラッパの神様といわれる故ロマーノ・レヴィによるものです。 |
ピエモンテ州を代表する生産者フォンタナフレッダが造るアスティ スプマンテ |
フォンタナフレッダ |
アスティ スプマンテ パレット ブルー |
バローロ最大の名門としてピエモンテ州を代表する生産者フォンタナフレッダが造るアスティ スプマンテです。勢いよく華やかに立ち上る泡が気分を盛り上げます。フレッシュなマスカットのフルーティーな香り。繊細な甘さと酸味のバランスがとてもよく爽やかな飲み口です。 |
イタリアを代表するスプマンテメーカー「サンテロ」の天使のアスティ |
サンテロ |
天使のアスティ |
その親しみ易さが大人気のサンテロ社の天使のアスティです。「天使」は幸せ、喜び、愛、平和などのシンボル。「この素敵なメッセージを、ワインと共に皆さんに届けたい」という想いをこめられています。この天使はサンピエトロ大聖堂にあるシスティーナ礼拝堂のフレスコ画を元にデザインされています。 |
創業1867年カネッリの老舗ワイナリー「コントラット」のアスティ スプマンテ |
コントラット |
デ ミランダ アスティ |
老舗ワイナリー「コントラット」のアスティ スプマンテ。シャルマ方式で造りますが、2年間澱と共に熟成させています。熟した洋ナシやハチミツの華やかで生き生きとした香り。ミネラル感とハーブのニュアンスが感じられる、複雑味のある上品な味わいです。 |
モスカートの名手サラッコがつくる最高峰のモスカートダスティ |
サラッコ |
モスカート ダスティ |
モスカートの名手として世界中で支持を集めるサラッコは、「モスカートの代弁者」と称えられています。繊細な泡、優美なアロマ、上品な甘さ!全てが最高峰のモスカートダスティです。「できるだけ早く飲みきる」という一般的なモスカート ダスティと異なり、瓶内熟成を経ても楽しむことができます。 |
ピエモンテの名門チェレットが造るモスカート ダスティ |
チェレット |
モスカート ダスティ |
名門チェレッが「この土地に住んでる人たちにとっても大事なワイン」と1978年からつくり続ける定番商品です。モスカート種らしい華やかな香り。甘みはありますが、それに負けない綺麗な酸があり、ワイン全体の味わいをしっかりと引き締め、美しいバランスを保っています。 |
モスカートダスティが高評価のファルケットがつくる「テヌータ デル ファント」 |
ファルケット |
テヌータ デル ファント モスカート ダスティ |
テヌータ デル ファントのモスカートは、カネッリ地区の有機栽培で育てたブドウを使用しています。上品な甘味と心地よい酸が調和した、究極のモスカート ダスティです!カネッリ地区でつくられるモスカート・ダスティの品質は高く、2011年にアスティDOCGのソットゾーナ(特定地域)にも認定されています。 |
「ラ スピネッタ」の名を世界に知らしめた最上級のモスカート |
ラ スピネッタ |
ブリッコ クアリア モスカート ダスティ |
サイのマークのバルバレスコで有名なラ スピネッタ社の原点がこのモスカートです。このモスカートはまさに別格。複雑味にあふれたエレガントで上質な味わいです。甘味と、ミネラル、酸のバランスに優れており、5~6年ボトル熟成出来るポテンシャルがあります。 |
バルベーラのパイオニア「ブライダ」のモスカートダスティ ヴィーニャ センツァ ノーメ |
ブライダ |
モスカート ダスティ ヴィーニャ センツァ ノーメ |
バルベーラの実力派ブライダが造る極旨モスカート「ヴィーニャ センツァ ノーメ」。オレンジの花や果実の豊かなアロマとフレッシュで心地よい上品な甘さです。リピーターが多く人気があります。 |
ピエモンテの人気生産者ロベルト サロット「アスティ セッコ」 |
ロベルト サロット |
アスティ セッコ |
ピエモンテの人気生産者ロベルト サロット「アスティ セッコ」。香り高く、オレンジの花や桃のアロマを持ちます。デリケートな果実味と花の風味があり、ほのかな甘みを感じる繊細な飲み口です。非常にエレガントで軽やかな辛口のスパークリングワインです。 |