その中でもヴェルディッキオ種を主体にワインを生産するのが、州都であり古くから栄えている港町アンコーナ周辺エリア。そしてアンコーナ県の内陸部、アペニン山脈付近の渓谷エリアに別れます。
ヴェルディッキオというブドウ品種
ヴェネト州のトレビアーノ ディ ソアーヴェ種が原産とされていて、15世紀頃に農民の移住によって持ち込まれた説が有力です。近年の研究で、これまで混同されていたトレビアーノ ディ ルガーノ種(トゥルビアーナ)は別品種と判明しています。
酒石酸の割合が高い品種のため、スパークリングワイン、軽やかな白ワイン、長期熟成に耐えるポテンシャルがあるしっかりしたボディのものと様々なタイプのワインを造ることができます。
※酒石酸:ワインに含まれる酸の中で最も高い割合を占めます。酒石酸は、ワインの成分を安定させます。長期保存を可能する力を与え “ワインの骨格を形成する”重要な役割を担います。
海のワイン ヴェルディッキオ ディ カステッリ ディ イエージ
DOCヴェルディッキオ ディ カステッリ ディ イエージには、白ワインの他にスパークリングと陰干しブドウを使う甘口タイプがあります。
ヴェルディッキオ種を85%以上を使用。特定の古い生産地域で造られればクラシコとラベル表記が可能です。温暖な丘陵地帯のため果実感のあるフレッシュ&フルーティーなタイプから、酸をしっかり残した長期熟成向けのタイプまで様々です。DOCGのリゼルヴァは、白ワインのみとなり、18か月以上の法定熟成期間が設けられています。
山のワイン ヴェルディッキオ ディ マテリカ
昼夜の寒暖差によりブドウが凝縮され、豊かな酸とミネラル分を蓄えます。その結果、長期熟成を前提とした高品質なワインが多く生産されています。
DOCヴェルディッキオ ディ マテリカは、1967年にマルケ州で初めてDOCに認定されています。DOCカステッリ ディ イエージと基本的な制約は同じですが、より長い法定熟成期間が設けてあります。リゼルヴァは、カステッリ ディ イエージ同様2010年にDOCGに昇格しています。
ヴェルディッキオ種の変革
世界中でイタリアレストランでは代名詞のように人気を得ましたが、その知名度と人気に乗じて品質を低いワインも出回り「水のスープ」と揶揄されてしまう程でした。
1970年代。このことに危惧を感じた一部の生産者が、ヴェルディッキオ種による高品質なワインの生産に取り組み、ヴェルディッキオ種の改革が行なわれました。その後様々な生産者がそれに習い高品質ワインを造る流れができ、今では土地の特性を活かした多様性に富んだヴェルディッキオ種のワインが生産されています。
ヴェルディッキオと料理
山岳地帯でつくられるマテリカは、豚・鶏・うさぎなどのお肉料理がよく食べられているそうです。
スパークリングワインは、サラダや生ハムなど前菜にピッタリです。柑橘系の香りとほろ苦さが感じられる軽やかなタイプには、カルパッチョやアクアパッツァ、山菜の天ぷらなどもおすすめです。ハチミツを感じられる重厚感のあるタイプには、ブリの照り焼きや鶏の竜田揚げやポークジンジャーなどワインのボリュームに合わせてお料理を選んでみて下さい。
共同組合「モンカロ」による有機栽培のヴェルディッキオ100%で造る珍しいスプマンテ! |
モンカロ |
スプマンテ オーガニック ヴェルディッキオ ブリュット |
ヴェルディッキオ生産の中心地モンテカロットに位置する共同組合モンカロの「スプマンテ オーガニック ヴェルディッキオ 」。白い花や果実、酵母の心地よいフルーティーなアロマ。キレイな酸のフレッシュでバランスのとれた味わいです。共同組合ならでは、高品質ながら良心的価格が魅力です。 |
人気実力を兼ね備えた「ウマニロンキ」の「カサル ディ セッラ」 |
ウマニ ロンキ |
カサル ディ セッラ ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ スペリオーレ |
マルケ州のリーダー的存在「ウマニロンキ」の大人気ワイン「カサル ディ セッラ」。ウマニロンキの中でも長い歴史を持つ古典的なヴェルディッキオで、ヴェルディッキオをはじめて飲む方にもおすすめの1本です。アロマティックで果肉感たっぷり、コストパフォーマンス抜群の飲み応えです。 |
ヴェルッディッキオのスペシャリスト「サルタレッリ」のスタンダード ヴェルディッキオ |
サルタレッリ |
ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ |
ヴェルッディッキオのみ栽培・ヴェルッディッキオの優良生産者としてまず名前のあがる「サルタレッリ」のヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ。華やかなアロマと透明感ある清らかな口当たり、ブドウ本来の自然なコクが確りと感じられます。多種類のクローンを使用する事で単一品種ながら奥行きや複雑味を持たせています。 |
設立1901年のヴェルディッキオの老舗「ガロフォリ」のスタンダードヴェルディッキオ「マクリーナ」 |
ガロフォリ |
マクリーナ ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イェージ クラシコ スペリオーレ |
「ガロフォリ」のスタンダードヴェルディッキオ「マクリーナ」は、収量を下げて、なおかつ収穫時期を遅らせて完熟させたヴェルディッキオ種をステンレスタンクにて醸造。熟れた果実の上品な香り。複雑な風味で厚みのあるボディを備えた、フレッシュな酸味を持つ、爽やかさでエレガントな仕上がりです。 |
マルケ州のトップワイナリーとなった「ヴェレノージ」の「ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ」 |
ヴェレノージ |
ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ |
名実ともに州を代表する造り手となった「ヴェレノージ」の「ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ」。爽やかな果実味の程よいボリューム感があります。お手頃価格ながら飲みごたえのある味わいです。 |
革新的なワイン醸造プロジェクトを探求する「カサルファルネート」が遅摘みヴェルディッキオで造る「グランカサーレ」 |
カサルファルネート |
グランカサーレ ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラシコ スーペリオーレ |
「カサルファルネート」は、同じ畑から収穫時期をずらして3つのタイプの異なる「ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエジ」を造る革新的ワインプロジェクトを行った個性派ワイナリーです。「グランカサーレ」は、ワイナリー誕生とともに生まれたカサルファルネートの顔とも言える1本。2回目の収穫で造られています。僅かに熟した状態で収穫されたブドウは、ボディにふくらみのあるリッチなワインに仕上がり、フレッシュで風味豊かな素晴らしい個性を持っています。 |
力強い個性で存在感を放つ自然派ヴェルディッキオ「イル コロンチーノ」 |
ファットリア コロンチーノ |
イル コロンチーノ ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディイエージ クラシコ スペリオーレ |
自然派ヴェルディッキオのパイオニア「ファットリア コロンチーノ」は、自らを「ワイン生産者」ではなく、「ワインの吟遊詩人(TROVATORI DiVINI)」とたとえています。ワイナリー名がついたキュベ“イル コロンチーノ”は、濃密で豊潤な果実と柑橘系果実の清涼感が共存する、豊かな風味を楽しめる上級ヴェルディッキオです。 |
“ヴェルディッキオの父”ヴィッラ ブッチが造る長期熟成ヴェルディッキオ2006年! |
ヴィッラ ブッチ |
ヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ スペリオーレ クラシコ リゼルヴァ |
当時無名だったヴェルディッキオを世界に広め“ヴェルディッキオの父”と謳われるヴィッラ ブッチが造るヴェルディッキオ リゼルヴァ。樹齢50年越えの古樹にこだわり、長期熟成を可能にする最良のブドウを育て上げます。濃密かつフレッシュな酸味とミネラルが溶け合う深みのある上品な味わいが魅力です。 |
マテリカの可能性を信じマテリカの名を広めた「ラ モナチェスカ」美しいミネラルと酸を持つヴェルディッキオ |
ラ モナチェスカ |
ヴェルディッキオ ディ マテリカ |
マテリカの可能性を信じ続けた「ラ モナチェスカ」が造るポテンシャルの高さを感じるヴェルディッキオ。塩分を感じさせるミネラル感と高い酸度からくる長い余韻、透明感溢れる造りながらも豊かな表情・複雑味を見事に表現しています。 |
偉大なテロワールが生む圧倒的なミネラル!「コッレステファノ」のヴェルディッキオ ディ マテリカ |
コッレステファノ |
ヴェルディッキオ ディ マテリカ |
マテリカを代表する造り手として近年注目を集める「コッレステファノ」のヴェルディッキオ ディ マテリカ。偉大なテロワールが生む圧倒的なミネラル、クリーンかつピュアな味わい。成長のポテンシャルを感じます。 |