2014年5月23日 カステッラーリ ベルガーリオ社 来社

2014/05/23
突撃インタビュー
 
2014年5月23日 ベルガーリオ社 マルコ ベルガーリオ氏突撃インタビュー

ガヴィにこだわり個性を引き出すベルガーリオ社

マルコさんと乾杯
ガヴィで4世代続くブドウ栽培農家のベルガーリオ。4代目のマルコさんは、ガヴィにこだわり、ガヴィしか造らないという徹底した考えでワイン造りをしています。異なる土壌のそれぞれの個性が表現されたガヴィや、陰干しブドウで造るガヴィなど、今まで知らなかったガヴィの世界を知ることができました。

ガヴィに特化した家族経営の造り手

ベルガーリオは4世代続く栽培農家で、私は4代目です。曾祖父はブドウを造ってそれを販売していました。祖父はワインを造っていましたがバルク売りをしていました。そして私の両親が1979年からボトリングを始めました。

造っているワインはガヴィだけで、全部で7種類あります。畑はガヴィ村(コムーネ ディ ガヴィ)とタッサローロ村(コムーネ ディ タッサローロ)にあり、両方の村の畑をブレンドしたもの、それぞれの村のコルテーゼだけを使ったもの、陰干ししたもの、甘口タイプ、そしてスプマンテと色々なタイプのものを造っています。

赤土のタッサローロと白土のガヴィ

自社畑はタッサローロとガヴィの両方にあり、この2つはとても近い場所にありますが土壌のタイプが全く異なります。

フォルナーチ ガヴィ デル コムーネ ディ タッサローロ 2012
フォルナーチ ガヴィ デル コムーネ ディ タッサローロ 2012タッサローロは粘土質で赤土で、この畑で造る「フォルナーチ」は白い花の香りとふくよかなボディのある味わいのガヴィになります。

ロローナ ガヴィ デル コムーネ ディ ガヴィ 2012
ロローナ ガヴィ デル コムーネ ディ ガヴィ 2012
 一方、石灰質主体で白土で、この畑で造る「ロローナ」は青リンゴのようなニュアンスと豊かなミネラルが特徴のガヴィになります。

ここから試飲をしました
※今回は輸入元への入荷が間に合わず、サッルヴィとピリンの2種類の試飲となりました。

 

ガヴィ村とタッサローロ村の両方のブドウをブレンドして造るスタンダードガヴィ
サッルヴィ ガヴィ 2012
サッルヴィ ガヴィ 2012


サッルヴィイは私たちのガヴィの中のスタンダードになります。白い花の香り、酸とミネラルがしっかり感じられる味わいでガヴィの特徴が良く表現された、クラシカルなガヴィになります。

私たちのワインのコルクはブショネを防ぐディアムコルクを使っています。

試飲コメント:フレッシュでクリーンな果実味。程よい辛口なので飲み心地がいい。

長期熟成できるガヴィを造るため陰干ししたブドウを使用した斬新なガヴィ
ピリン ガヴィ 2011
ピリン ガヴィ 2011


バリックで発酵、熟成して造るガヴィです。コルテーゼはとても繊細なブドウなのでバリック醸造には向かないのですが、長期熟成できるガヴィを造りたいという思いは強くありました。そこで、強いブドウを造るために陰干しをすることにしました。

樹齢80年以上のコルテーゼを収穫後約1か月間陰干しした後、ソフトプレス。1番搾りの果汁だけを取り出してバリックに入れ、アルコール発酵とマロラクティック発酵をします。発酵が完了したあとはその年の9月まで樽の移し替えをすることなくそのまま寝かせます。ボトリング後、最低2年以上ボトル熟成させてからリリースします。

ピリンはフォルナーチとともにベルガーリオで最初に造ったワインで、祖父への思いも込めて彼のニックネームをワイン名にしました。

試飲コメント:ふくよかで厚みのある味わいの中に特徴的なミネラルが感じられる。
インタビューを終えて
ガヴィだけで7種類のワインを造っているということからガヴィへのこだわりの強さを感じました。ガヴィは日本人にとって昔から馴染みのあるイタリア白ワインですが、その分、テロワールの細かな違いなどが語られることはあまりなかったように思います。マルコさんのお話はガヴィの新たな魅力に気づかさせてくれました。

マルコさんは大学では情報システムを勉強していたそうですが、一生の仕事としては子供の頃から身近にあったワイン造りの道を選んだそうです。2008年に醸造所を改築、環境に配慮したワイン造りを推進、数年後にはオーガニック認証もとる予定とのこと。代々受け継いだ経験を尊重しながら新しいことへもチャレンジするマルコさんです。

マルコさんとトスカニースタッフの集合写真
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