2013年3月12日 バンフィ社 宮島 義明氏 Mr.Yoshiaki Miyajima | ||||||||||
ブルネッロを世界に広めた最大の功労者として知られるバンフィ社を初めて訪問したのは2005年9月。その時にワイナリーを案内して下さったのが今回も来て頂いた宮島さんでした。バンフィ社についてはもちろん、ブルネッロに関する全てのデータが頭に入っている宮島さんから今回はバンフィ社設立の背景やブルネッロについてのさらに詳しいお話しをお聞きすることができました。 | ||||||||||
アメリカで1番の輸入量を誇るマリアーニ家と偉大なエノロゴのエツィオリヴェッラ博士が築いたバンフィの理念 |
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まずバンフィ社について改めてお伺いしました。1970年代初め、アメリカでイタリアワイン輸入販売において第1位を誇っていたマリアーニ家が祖国イタリアでワインを造りたいと、モンタルチーノに土地を購入してバンフィ社の歴史が始まります。当時ブルネッロはアメリカで需要が出始めた頃で、バンフィはポッジョアッレムーラ社の輸入販売で成功していました。 1977年、ポッジョアッレムーラ社からワイナリー売却の提案があり、ブルネッロに大きな将来性を感じていたマリアーニ家とリヴェッラ博士はそれを受諾、バンフィ社の設立となりました。 バンフィ社がブルネッロのトップワイナリーへと成長し、現在もさらに前進を続けているのは創業者マリアーニ家と醸造家で初代社長のリヴェッラ博士のより良いものを造るためのあくなき探究心が企業理念としてあるからだと宮島氏は言います。 |
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バンフィ社の3つのこだわり「サンジョヴェーゼクローン」「土質」「醸造システム |
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成長を続けるバンフィ社は改善を常に追及しています。創業当初から取り組んだのがサンジョヴェーゼのクローンと土質の研究です。
ブルネッロは世界で唯一サンジョヴェーゼ100%で造ることを義務付けられているワインで、バンフィでは600種類以上のクローンの中から所有畑に最適のものを選び出すために10年間実験を重ねました。 土質については自社畑850haでサンプリングと研究を続けた結果、29種類の土壌構成からなることがわかり、その結果、畑を151の区画に分けて品種とテロワールの相性を考えて品種を決定しています。だから「バンフィの畑は○○質」とひとくくりにはできない複雑さがあります。 さらに、バンフィが独自に開発し実用化にこぎつけた発酵槽「Horizonシステム」。ステンレスとオーク樽の利点を融合させ、中間にはオーク材、槽の上下にステンレスを使い、側面から酸素とオークのタンニンが自然にワインに取り込め、ステンレス部分で温度管理とルモンタージュを行います。2005年に訪問した時は実験検証段階でしたが、2007年から本格的に導入しているそうです。 |
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自社畑100%は「Castello Banfi(カステッロ バンフィ)」、購入したブドウも一部使っているものは「Banfi(バンフィ)」、100%購入したブドウまたはワインで造るものは「Pracido(プラチド)」ブランドとしてリリース |
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バンフィのラベルは使うブドウがどこから来るのかによって表示を変えています。自社畑100%のものは「Castello Banfi(カステッロ バンフィ)」、購入したブドウも一部使っているものは「Banfi(バンフィ)」、100%購入したブドウまたはワインで造るものは「Pracido(プラチド)」ブランドとしてリリースしています。 ロッソディモンタルチーノ、ブルネッロディモンタルチーノ、ポッジョアッレムーラ、ポッジョアローロが自社畑100%になります。 紹介した以外に試飲したワイン |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
先見の明のあるアメリカ人オーナーと、新しいことに果敢に挑戦する企業風土。バンフィがトップワイナリーへと成長した鍵はまさにそこにあると思います。 大手ならではのマーケティングに裏付けされた3つのラインナップも明確で、幅広い層から愛されるワイナリーだと感じました。 | ||||||||||
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2013年3月12日 バンフィ社 宮島 義明氏来社
2013/03/12