2017年10月2日 ルーチェ デッラ ヴィーテ社ピーター ファーガソン氏
「フレスコバルディ」と「モンダヴィ」偉大な2つのワインメーカーによって産み出された
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1993年、トスカーナ「フレスコバルディ」家とカリフォルニア「ロバートモンダヴィ」家の感動的な出会いがきっかけとなり、リリースされたスーパートスカン「ルーチェ」。今から20年以上も前にモンタルチーノで「文化と情熱を結集し、モンタルチーノで独自の前例のないワインを創出していく」という2つのワインメーカーの挑戦から始まりました。伝統的産地でこれまでとは全くスタイルでありながら、揺らぐことの無い絶対的な名声を得て「モンタルチーノに新しい概念をもたらした」と言わしめたスーパートスカンの傑作です。2003年からはサンジョヴェーゼに拘り抜いた「ルーチェ ブルネッロ」をリリース。僅か9度のリリースながら『ジェームズサックリング』で2度も100点満点(2006、2010)を叩き出しています。「最高のテロワール」「卓越した技術」「止む事の無い情熱」から産まれるワインは全てにおいて、力強さを持ちつつも粗さやブレのない美しく深いハーモニーに満ちています。ルーチェ デッラ ヴィータ社の国際セールスディレクター、ピーター ファーガソン氏にルーチェの歴史、テロワール、異なる3つのワインについてお話を聞きました。 | ||||||||||
「フレスコバルディ」「モンダヴィ」それぞれの想い一つになる事で産まれたスーパートスカン「ルーチェ」 |
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偉大なワインメーカー「フレスコバルディ」「モンダヴィ」それぞれの想い一つになる事で産まれた「ルーチェ」 ルーチェはスーパートスカンであると同時に、オーガニック認証受け、化学肥料は一切使わずに手作業でブドウ栽培を行う自然に配慮した高品質のワインであると言えます。それ以上に重要な事は「極めて特別なワイン」であるという事です。二人のまったく異なる偉大なワインメーカー「フレスコバルディ」のヴィットリオ フレスコバルディと「モンダヴィ」のロバート モンダヴィ、それぞれの想い一つになる事で産まれた事が注目すべき点です。 「オーパスワン」を成功させたモンダヴィ家がルーツであるイタリアでワイン造り 「魂」と「魂」がぶつかり合う感動の出会い モンダヴィの妻マーガレットが命名したルーチェ フレスコバルディゆかりのサントスピリト聖堂の祭壇の装飾にインスピレーションを得て これは16世紀にフレスコバルディ家がフィレンツェの街に寄贈した土地に建つサント スピリト聖堂(設計と初代建築家はドォモを設計したブルネルスキ)にある祭壇のジオヴァンニ バッティスタ カッチーニとゲラルド シルヴィオによる装飾にインスピレーションを得たものです。(ルネッサンス期の芸術作品には、暗黒の中世の後の太陽の復活を現す太陽のイメージがしばしばモチーフとして登場しています) ルーチェの太陽の中心は赤で、それは、シエナの土壌の色とそれを包み込んだなだらか何広がる丘陵地を意味しています。大地と天国の出会いが創造したルーチェは、嵐の後に雲の間から差し込む太陽の光線のように地上を照らしています。 |
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ルーチェを語る上でキーワードとなるのが、「エレガンスとフィネス」 |
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モンタルチーノのテロワールで挑む「違う新しいワイン造り」 「どの場所でブドウ栽培をやろうか」と考えた時、フレスコバルディ家が所有するブルネッロのエリア「カステルジョコンド」の周辺の手つかずのエリアが良いのでは思いました。高台にあるモンタルチーノの中でも、標高350~450メートルで最も高いエリアに位置していて、太陽の光も受けつつ、高台にあるので海から吹く風が入り込むブドウ栽培に理想的なこの畑でワイン造りをしようと決まりました。 地図上でグレーになって複数ある畑が「カステルジョコンド」で、ルーチェの畑は主に2ヵ所です。「カステルジョコンド」と非常に近くに位置する畑ですが、出来上がるワインのスタイルは全く異なります。 まず、ルーチェとルチェンテはメルローをブレンドしますが、「カステルジョコンド」ではブレンドしません。ルーチェブルネッロの畑は5ヘクタールのみで、カステルジョコンドと同じサンジョヴェーゼを使っていますが、所有する最も樹齢の古いブドウの区画であること、そして醸造にかける手間が全く異なります。 2年前に新たに畑を購入しましたが、このエリアではブドウだけでなく、オリーブの木を植えています。モンタルチーノのテロワールを持つ最高品質の「ルーチェ」オリーブオイルの生産を始めました。 「ルーチェの畑は標高が高くブドウがゆっくりと成熟する」 ルーチェを語る上でキーワードとなるのが、「エレガンスとフィネス」 サンジョヴェーゼが植えられた水はけの良いガレストロ土壌 粘土質土壌と相性の良いメルロー |
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「2つのブドウがより長い時間をかえてしっかりと交わり、ハーモニーを産み出す」 |
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「素晴らしいワインは注意深いケア、つまり多大な手間をかけて造られるもの」 「2つのブドウがより長い時間をかえてしっかりと交わり、ハーモニーを産み出す」 ルーチェ現当主であるランベルト氏は畑の特性、ブドウを熟していて、醗酵、マセラシオン後、樽に入れる前の段階からサンジョヴェーゼとメルローをブレンドさせます。ブレンドさせてから新樽のフレンチオークで熟成を行います。この2つのブドウがより長い時間をかえてしっかりと交わり、ハーモニーを産み出すと考えているからです。2004年にルーチェの株を100%取得、ランベルト氏が醸造責任者になった時からこの方式を採用しています。ランベルト氏は「先にブレンドさせてから熟成させた方が良い」という信念をもってワイン造りに取り組んでいます。 |
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「スーパー トスカン ルーチェから産まれたバリューワイン、それがルチェンテです」 |
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「ルチェンテは私たちのワイナリーを知っていただくイントロダクション」 ルチェンテは私たちのワイナリーを知っていただく「イントロダクション」導入のワインだと思っています。ルーチェというワイナリーを知る最初のきっかけになって欲しい位置づけのワインです。ルーチェに比べ価格もリーズナブルで、より多く口にして頂く機会が多いワインで、食事とも非常に合わせやすいワインに仕上がっています。年によって多少かわりますが、メルロー75%、サンジョヴェーゼ25%のブレンド比率です。12ヶ月間樽熟成しますが、新樽、旧樽、アメリカンオーク(全体の16%)3種類の樽を使用します。初ヴィンテージは1995年です。 「スーパー トスカン ルーチェから産まれたバリューワイン、それがルチェンテです」 2014年はトスカーナ州全体で気候条件が整った年ではありませんでした。一般的に「冷涼な年」と呼ばれていますが、抜栓30分でルチェンテの素晴らしいアロマを感じて頂けていると思います。スーパー トスカン「ルーチェ」から産まれたバリューワイン、それがルチェンテです。 2014年のルチェンテは例年の30%も生産量を落とし品質をしっかりとキープした |
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世界中で認識されているスーパートスカン「ルーチェ」 |
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世界中で認識されているスーパートスカン「ルーチェ」 ルーチェは年間約10万本で、世界中に輸出しているワインとしては少量生産となっています。1993年が初ヴィンテージで、近年の生産量は6万5000~7万5000本で、量を優先する事は無く、クオリティ優先で造り続けていくスーパートスカンです。世界88ヶ国に輸出していますが、国外出荷量順ではアメリカ、カナダ、日本、ロシアとなります。日本では「ライジング サン」を思わせるルーチェのラベルも人気の要因の一つでしょうね。 2017年11月にカンティーナを建設 ルチェンテとは明らかに異なるオーラ、複雑性があります。共通する黒スグリやサワーチェリーのニュアンスはありますが、レザーやモカ、チョコレートの印象もあり、より複雑味があり様々な要素が感じられます。この複雑味がルーチェとルチェンテの違いと言えます。これがフレスコバルディとモンダヴィが造りたかったワインであり、イタリアのみならず、世界中で認識されているスーパートスカンとして成功を収めています。2014年はメルロー55%、サンジョヴェーゼ45%のブレンドで、年によって多少変わります。羊肉、鴨、マッシュルームを使ったリゾットにトリュフの香りを添えたものが合うかと思います。 ランベルト氏は素晴らしいワインメーカー 過去9回だけ造られ、2度もJS100点満点を獲得!「ルーチェ ブルネッロ」 ルーチェがモンタルチーノのテロワールで造る最高品質の「オリーブオイル」 |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
「ルチェンテ」2014年の完成度の高さに驚かされました。2014年のトスカーナに連想される「青さ」や「線の細さ」は全く感じられず、むしろ豊かなアロマを放ち続けていました。2011、2013年を思わせる香りの豊かさ、ボディの厚みがあり、抜栓3日後もそのバランスは崩れず、ワイナリーの威信をかけた見事な出来映えに驚きました。
ピーター氏もルチェンテ2014年試飲して、「これはいつ抜栓したのか?」と確認する程。「30分前に抜栓しましたよ」と伝えると、満面の笑みで「アメージング!」と喜んでいました。「いかなるヴィンテージ、ラインナップであっても決して手を抜かない」偉大なカンティーナの凄みをヒシヒシと感じました。 スーパートスカン「ルーチェ」「ルーチェブルネッロ」は爆発しそうなボディの強さに一枚のシルクを纏ったかのような惚れ惚れするような滑らかさと美しい舌触り。デカンタージュをしてから試飲してみましたが、(抜栓直後に比べ)少しずつ味わいが開いていく印象がありました。ピーター氏も「ルーチェにはラムやダックと合わせたい」「ブルネッロはビーフと合わせたい」とマリアージュも伝授してくれました。 初めてリリースされた「ルーチェ」のオリーブオイルにはとても興味をそそられました。ブルネッロのテロワールで産まれる極上オリーブオイル。高級感溢れるボトル仕様も魅力的で、ルーチェ、ルーチェブルネッロ、ルチェンテと共に是非試してみたい逸品です。 |
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世界的名声を誇るスーパートスカン「ルーチェ」
2017/10/10