2007年6月26日 フレデリック トリシャール氏 Mr.Frédéric Trichard
ボジョレー ヴィラージュ ヌーヴォーコンクール最優秀金賞 『トリシャール』訪問 |
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ボジョレー ヴィラージュ ヌーヴォーコンクールには、金賞の上に、最優秀金賞という賞があり、この賞がこのコンクール最高の賞。
そんな賞を取る小さな生産者がいると聞いて、 |
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当初から、メールのやりとりが英語で円滑にいかない?と思っており、日程をつめるのに電話してみたところ、フレデリック トリシャールさんは英語が話せないことが判明。
長男の中学生ルイ君まで電話に出てくれての大奮闘となり、なんとか、意思は疎通したものの、ちょっと不安なボジョレー出張となりました。 フランス国内でも、田舎のせいか、英語が通じそうな人に会わず、最後は覚悟を決めて、レストランで飲んでいたおじいさん2人を捕まえて、身振り手振りで道を聞いてやっと辿り着いたトリシャールさんのお宅。着くまでにボジョレーの丘をあっちこっち小さなあぜ道?みたいな道まで走り回ってしまいました。おかげで、ボジョレーの地形もばっちり体感。 「今フレデリックを呼んでくるから」 |
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戻ると、畑仕事で鍛えられたごつごつした手で握手を求められました。(ここから、おいごさんとお母さんのお友達が通訳として参加してくれました)
フレデリック「はじめまして。僕達は家族でやっているワイナリーです。ようこそ遠いところおいでくださいました。」 アッピ「突然おしかけてしまい、すみません。」 フレデリック「ひいおじいさんがぶどうの栽培を始めて今畑は15ヘクタール。8ヘクタールをブルイに、3ヘクタールがボジョレーヴィラージュで、3ヘクタールがボジョレ、コート・ド・ブルイィに1ヘクタールあります。18年前からボトル詰めを始めています。畑を見てみますか?」 アッピ「はい」 畑は、自宅の裏側に広がっていて、遠くには、コート ド ブルイィの丘が見えました。 フレデリック「あの丘の上にある、教会が見えますか?」 アッピ「えぇ」 フレデリック「あれは、コート ド ブルイィの守り神。無事収穫ができるようにいつも見守っていてくれるんです。」にこにこと笑うフレデリックさん
フレデリック「ブルイィの特徴は、この小さなぶどうの粒と大きな粒が混ざっていることにあります。小さな粒の小さな房がいいぶどうです。僕のぶどうの樹齢は大体50年~60年。70年の樹もあります。このぶどうの木たちを普段は僕一人で見ています。収穫のときは40人くらいの人に手伝ってもらいますが、収穫はすべて手摘みで行っています。そして、ちょっと腐っているような、ぶどうの粒が混じっていたらすべて収穫時に取り除いています。」 アッピ「1個づつ?」 フレデリック「はい。オーストラリアでは、そのまんま入れているみたいですが、僕達は取ってます。」 |
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試飲室に戻って試飲室に戻り、軽くテイスティングを始めました。
1.ボジョレーヴィラージュヌーヴォー2006 2.ボジョレー 2006 ヌーヴォーもまだおいしく、ボジョレーも2~3年は熟成する、 ブルイにいたっては、気品にあふれる、すばらしさ。 |
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アッピ「それにしても、ボジョレーヴィラージュヌーヴォーコンテストで最高の最優秀金賞受賞すごいですよね。」
フレデリック「僕は、いつもの市販のヌーヴォーを出してこの賞を取れたことをうれしく思っています。」 アッピ「市販のヌーヴォーと言われたということは、コンテスト用に造って出品する人もいるということですね」 フレデリック「えぇ。そうです。」 お母さんのお友達の通訳の人「トリシャールはあの権威あるフェデラシオン・ナチョナル・デ・カヴィスト(※)で、ボジョレの生産者のベスト5に18年間も選ばれ続けているすごい生産者なのよ。ヌーヴォーコンテストもいいけど、このコンテストを忘れないでね。」 アッピ「ボジョレー生産者のベスト5なんですか?」 フレデリックさんがうなづく。 (※)フェデラシオン・ナショナル・デ・カヴィスト:カヴィスト(ワイン販売の専門家)としての職能の専門性を高めることを目的に設立されたフランスのカヴィストの全国レベルの組織。世界カヴィストコンクールを行ったり、その他様々なイヴェントやコンクールを主催。カヴィストはワイン販売を左右するほどフランスでは重要視されている職業でその意見は高く尊重されています。 |
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■インタビューを終えて | ||
すごい生産者と聞いてはいましたが、トリシャールは私達の想像をはるかに超えるすごい生産者。それもこれも、すべての畑のぶどう一房にいたるまで、このトリシャールさんが毎日毎日、畑に通って細やかに育てています。丹精込めて造られる、トリシャールのボジョレーヌーヴォー、今年、是非堪能頂ければ幸いです。 | ||
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2007年6月26日 最優秀金賞 『トリシャール』訪問
2007/06/26