2013年5月24日 グリファルコ社 ロレンツォ ピッチン ヴェノーザ氏 Mr.Lorenzo Piccin Venosa | ||||||||||
バジリカータのアリアニコの魅力にはまってトスカーナから移住してきたという造り手グリファルコ。所有していたモンテプルチアーノのワイナリーを売却して移り住んだというから驚きです。これほどの情熱を注いで造るグリファルコのアリアニコの4つのキュヴェを試飲しました。 | ||||||||||
トスカーナ ヴィーノノービレの成功を捨て、バジリカータのアリアニコに捧げた造り手 |
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私たちはトスカーナのモンテプルチアーノの出身です。父のファブリツィオがバジリカータに移住して2004年にワイナリーを立ち上げました。それまでモンテプルチアーノでワインを造っていましたが、そのワイナリーを売却してバジリカータでアリアニコを造ることにしたのです。バジリカータには親しい友人がいた関係でどういう土地かわかっていました。本格的に始める前にトスカーナと行ったり来たりしながらワイナリー設立に向けて準備していきました。
畑は全部で16haあります。ワイナリーのあるヴェノーザに4ha、ジネストラに2ha、マスキートに10haです。それぞれにテロワールの特徴があります。 ヴェノーザ 標高400m 肥沃で石が多い。土の色は茶色 ヴルトゥレは火山なのでどこも火山性のミネラル分が豊富ですが、標高が高いところは溶岩が、離れたところは火山灰の土壌になります。また、標高が低くなるほど平地になっていくので畑の条件としてはあまり良くはないですね。 |
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ヴルトゥレでは樹齢は50~60年はざら。昔の畑が今もなおそのまま残っている、まさに宝の山! |
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アリアニコ デル ヴルトゥレの造り手は約25社ほどしかありません。生産本数は全部で200万本ほど。トスカーナで規模の大きいワイナリー1社が造る本数程度ですよね。ヴルトゥレのブドウ栽培の歴史は長いのですが、30年ぐらいの樹齢で「実を付けないから植え変えよう」と考える生産者がほとんどいなかったおかげで大部分の畑は樹齢が50~60年になるアリアニコが残っています。まさに宝の山です。私たちはそういう畑を購入しました。
古い樹齢のブドウ樹ほど密植度が高く、10000本/haで植えられているところもあります。昔は機械など使わないので間隔をあける必要がなかったからこうなったんです。アルベレッロという1本立ちの方法で植樹されていましたが、私たちが新たに植樹したものはグィヨ仕立てです。 アリアニコは3月末に芽吹き始め10月にかけてゆっくりと成熟するブドウです。春に雨が降り、5月から8月中旬までは暑く乾燥した気候が続き、9月に雨が降り、10月に寒くなる。この気候の流れが良いアリアニコを育てます。標高が高く、寒暖差が大きいこともいい結果をもたらしています。 ここから試飲をしながら話を聞きました。 |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
「イタリア人なのにあまりおしゃべりしない人なんですよ」と輸入元の担当者から聞いていたのですが、本当にそうでした。お父さんと一緒にエノロゴとしてワインを造っているロレンツォさん、きっと黙々と畑仕事と醸造をされているのだろうなあと思いました。
実はグリファルコがモンテプルチアーノで所有していたのがサルケート社。モンテプルチアーノの成功を捨ててバジリカータでワインを造るというチャレンジャー。ワイナリーとしてはまだ若いのですが、これからさらに発展をしていくに違いないと思います。 |
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2013年5月24日 グリファルコ社 ロレンツォ ピッチン ヴェノーザ氏来社
2013/05/24