2013年9月13日 バローネ リカーゾリ社 セールス&マーケティングディレクター ステファノ カプルッソ氏 来日セミナー | ||||||||||
現オーナーでリカーゾリ家32代目に当たるフランチェスコ男爵がワイナリー「バローネリカーゾリ」の指揮をとり始めて2013年でちょうど20年。「世界で最も歴史の長い家族経営ワイナリー」であり、「キャンティの名門」としての高い評価を取戻した今、さらなる発展を目指すリカーゾリが20周年目を記念して新天地「ボルゲリ」で新しいワインをリリース。そのお披露目にあわせて開催された昼食会とセミナーに行ってきました。 | ||||||||||
ワイナリーを買い戻してからの再出発 |
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バローネリカーゾリ社は「世界で最も歴史の長い家族経営ワイナリー」と言われています。トスカーナには貴族が経営するワイナリーがたくさんあって、誰もがみんな「我々が一番古い」ということを言ってはいますが(笑)、リカーゾリは1100年からワインを造ってきたという歴史が残っています。
シーグラム社に売却されて1972年から1993年まで「バローネリカーゾリブランド」で販売されたワインは私たちが築いてきたリカーゾリの価値をすっかり落としてしまう結果になりました。そして1993年にフランチェスコ男爵がシーグラムから買戻し、かつてのバローネリカーゾリの輝きを取り戻す努力を続けてきました。 今年は再スタートから20年目に当たります。さらなる発展のために私たちは「ボルゲリプロジェクト」と「クリュプロジェクト」という2つのプロジェクトを進めてきました。 |
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リカーゾリがキャンティ地区以外で初めて造るワインは「ボルゲリ」 |
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私たちがトスカーナのキャンティ以外の銘醸地でワインを造るならばモンタルチーノかボルゲリだと考えていました。モンタルチーノはもちろん素晴らしい土地ですが、品種はキャンティと同じくサンジョヴェーゼです。一方のボルゲリは比較的新しい銘醸地で、キャンティクラシコ地区とは全く異なるテロワールになり、育つ品種も違います。そして私たちはボルゲリでワインを造ることを決めました。
ボルゲリは土地があまり広くなく、新たに購入するのは難しかったので「ポデーレ サパイオ」というワイナリーとのコラボレーションでリカーゾリのボルゲリワインを造ることにしました。 ボルゲリは海にも山にも近く、土地はほぼ平坦で穏やかな気候です。土壌も砂質で、キャンティクラシコのような石の土壌ではありません。水はけがよいのでカベルネやメルローに適していて、素晴らしいワインが出来るポテンシャルを秘めています。私たちはそのボルゲリの中でも自分たちの個性を表現することを大切にしています。 |
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“所有する250haの土地の特性を研究。区画を細かく分けて最適な品種を最適な土壌で栽培する「クリュプロジェクト」 |
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バローネリカーゾリ社が所有する250haの畑は標高200~500mのところに広がっています。調べると5つの異なる土壌があることがわかりました。区画を細かく分け、それぞれに最適な品種がなにかを探していったのです。 | ||||||||||
昼食会ではボルゲリロッソとボルゲリロッソスペリオーレを「うかい亭」さんの素晴らしい料理と一緒に楽しませていただきました。
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■インタビューを終えて | ||||||||||
「世界で最も歴史の長い家族経営ワイナリー」と称されるバローネリカーゾリ。1100年代にはワインを造っていた記録も残っていいるそうで、文字通りトスカーナの貴族の中でもトップクラスの一族で、ワイナリーとしてはもちろん、イタリアの歴史においても重要な存在とされています。
そんなリカーゾリも悲しい時代がありました。ワイナリーが1970年にシーグラム社に売却され、1993年にフランチェスコ氏が買い戻すまでの約20年間でリカーゾリブランドはその評判をすっかり落としてしまったのです。それを復活させたのがフランチェスコ男爵を筆頭とするワイナリーのスタッフたち。 そして2013年はバローネリカーゾリが再スタートを切って20年。ボルゲリプロジェクトやクリュプロジェクトの取り組みなど、現在の名声に安住することなく努力を続けるリカーゾリのワインは以前に増して完成度が高くなっていると感じました。 |
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2013年9月13日 バローネ リカーゾリ社 セールス&マーケティングディレクター ステファノ カプルッソ氏 来日セミナー
2013/09/13