2013年10月28日 ピアッジャ社 シルヴィアさん Ms.Silvia | ||||||||||
トスカーナ州DOCG赤、カルミニャーノを代表する造り手ピアッジャのシルヴィアさんが来社されました。カルミニャーノは1200年頃からワイン造りをしていた記録がある歴史的なワイン産地ですが、指定地域がわずか500haという、イタリアの中でも最も小さい面積のDOCG。生産者も10社ほどしかないためカルミニャーノという銘柄自体があまり知られてはいません。その中でひと際、輝きを放っているのがこのピアッジャです。 | ||||||||||
トスカーナで最も早くカベルネを植えた土地 |
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カルミニャーノはフィレンツェの北西約14㎞のところにあるカルミニャーノ村を中心とするエリアです。1200年頃からワイン造りをしてきた歴史的なワイン産地で、カテリーナ デ メディチがフランスにお嫁入りした際にフランスからお返しとしてもらったカベルネの苗木をここに植樹しました。
1716年にワインに関する法律が制定された時、トスカーナで4つの優れたワイン産地が制定されたのですが、カルミニャーノはキャンティ、ポミーノ、ヴァル ダルノ ディ ソットとともに指定を受けた産地です。そのときに使用するブドウとしてサンジョヴェーゼとカベルネが規定されました。 1920年代、カルミニャーノはキャンティエリアの一つに吸収されてしまったのですが、1980年代になって単独のカルミニャーノDOCとして認定を受け、1990年にDOCGに昇格しました。 |
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アパレルの繊維工場のオーナーが趣味で始めたワイン造りが今ではトレビッキエリを受賞するまでに |
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ピアッジャはアパレルの繊維工場を経営していたマウロ氏(シルヴィアさんのお父さん)が1970年代に畑を購入して趣味でワイン造りを始めたのがそもそもの始まり。購入した畑は、かつてテヌータ ディ カペッツァーナが所有し、ギャイエ デッラ フルバを造っていた畑です。そこで自家用にワインを造っていたのですがあまりに素晴らしいワインができ、テロワールのポテンシャルの高さを実感。1996年にテスタマッタのコンサルとしても有名なアルベルトアントニーニをエノロゴに迎え、本格的なワイナリーとしてのスタートを切ります。そしてカルミニャーノ リゼルヴァ1997が『ガンベロロッソ』でトレビッキエリを獲得、カルミニャーノを代表する造り手としてその名を知られるようになりました。 | ||||||||||
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目指すワインはフルーティーで優しい味わい |
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畑の土壌は粘土質が主体で、全て南向きです。アペニン山脈からの影響で特に夏の間の昼夜の寒暖差が大きく、良好なブドウを育てます。 私たちが目指すワインはフルーティーで優しい味わいです。そのために樽の影響が強くならないように気を付けています。当初は新樽のバリックを使用していましたが今はほとんど旧樽で熟成させています。欲しい味わいにするために樽の使い方と衛生管理に特に気を使っています。 私たちのワインは長期熟成に向くものなので瓶やコルクにもこだわっています。 ここから試飲をしました。 |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
自分の信念をしっかり持っている雰囲気のシルヴィアさん。カルミニャーノはDOCGだけど日本ではあまりよく知られていないと言うとカルミニャーノの問題点を教えてくれました。それは生産者が10社しかなく、そのうち真剣に品質を追求している造り手はピアッジャとテヌータ ディ カペッツァーナぐらいだそうです。生産者全体で品質向上を図らないといけないと強く感じているようでした。
トスカーナのカベルネの元祖と言えるカルミニャーノは他のサンジョヴェーゼ主体の赤ワインと違い、カベルネを使うことが法律で決められています。キャンティ地区ととても近い土地で造られながら、キャンティとは別の個性があるカルミニャーノはトスカーナワインの新たな一面と奥の深さを改めて感じさせてくれるワインだと思います。 |
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2013年10月28日 ピアッジャ社 来社
2013/10/28