世界遺産の歴史的セラーで熟成される「コントラット」社の高品質スプマンテ

2017/08/04
突撃インタビュー
 
2017年7月24日 ラ スピネッタ社ルカ チリウーティ氏

ユネスコ世界遺産の歴史的セラーで長期熟成される高品質瓶内二次スプマンテ!「コントラット」社

コントラット社ルカチリウーティ氏と
イタリアで初めて瓶内二次醗酵による高品質スプマンテを生産した「コントラット」社はピエモンテ州カネッリ地区で1867年創業、「スプマンテの重鎮」というべきワイナリーです。コントラット社は1920年代、当時非常に珍しかった画期的なドサージュ(補糖)ゼロの極辛口スプマンテでイギリスを席巻し、非常に高い人気を誇りました。2011年にバローロ、バルバレスコで世界的名声を誇るラ スピネッタ社のジョルジョリヴェッティ氏が購入し、伝統的な柔らかでリッチな味わいに「食事と楽しめるフレッシュなミネラル感」を備えた素晴らしいスプマンテに進化を遂げ、「フォー イングランド スプマンテ ロゼ パドゼ」2011年が『ジェームズサックリング』で95点を獲得、「世界中のロゼスパークリングで最もお気に入りのひとつ」と言わしめています。ワイナリーの歴史的建造物である地下の大セラーは2014年にユネスコ世界遺産に登録されました。イタリアの偉大な歴史遺産セラーで熟成されたきめ細やかな旨みに満ちたスプマンテ、リヴェッティ氏が誇る人気のラ スピネッタのワインを輸出部長であるルカ チリウーティ氏にお話を聞きました。

イタリアで初めて瓶内二次醗酵による高品質スプマンテを造り上げる

ピエモンテ地図イタリアで初めて瓶内二次醗酵による高品質スプマンテを造り上げる
コントラット社は1867年ピエモンテ州カネッリで創業し、今年で150年を迎えました。イタリアで初めてメトドクラシコ(瓶内二次醗酵)のスプマンテを造りあげたワイナリーです。コントラット社は創業当時から品質を重視したワイン造りを行い、20世紀初頭にはヴァチカンや各国王室、またイギリス帝国とその植民地の領事や大使など世界各国に顧客を抱え、年間100万本もの生産量を誇っていました。

第二次世界大戦後は戦争の影響で輸出市場を失い販売・生産量共に大きく減少せざるを得ない状況でしたが、元々高い品質を誇っていたコントラット社は1950~1970年代になると、イタリア高級スプマンテメーカーとして改めて広くい知られるようになりました。

リヴェッティ氏2011年にスピネッタ社のジョルジョリヴェッティ氏が購入
1977年にグラッパメーカーであるボッキーノ社に売却され、ワイナリー所有の歴史的建造物の修復を初めとした大幅な設備投資が行われましたが、ボッキーノ社はグラッパ造りに専念する事になった為、友人であったスピネッタ社のジョルジョ リヴェッティ氏に2011年に譲渡される事になりました。

「伝統を守りしっかりとした職人の仕事が成されたワイナリー」
リヴェッティ氏がコントラット社を購入しようと思った理由は「コントラット社は伝統を守りしっかりとした職人の仕事が成されていた高品質なブティックワイナリー」であったことに他なりません。

カンティーナ

2014年ユネスコ世界遺産に登録されたコントラット社所有の「カネッリの地下大聖堂」
コントラット社はカネッリ地区の地下30~40メートルの深さに大理石をくり抜いて造られた6000平方メートルもの広さに及ぶセラーを所有しています。創業からの歴史を持つこの偉大なセラーにはカテドラルセラー(大聖堂セラー)という名で知られ、「LE CATTEDRALI SOTTERRANEE DI CANELLI」(カネッリの地下大聖堂)として「ピエモンテのワイン造りと歴史」と併せて2014年のユネスコ世界遺産に登録されたイタリアの偉大な歴史遺産となっている素晴らしいセラーです。

メトド クラシコの熟成において素晴らしい環境にあるセラー
コントラット社のスプマンテはボトリングされた後、少なくとも4年間熟成をさせます。地下の大聖堂セラーは歴史的な価値もありますが、地下深くにセラーを造ったことで年間を通じて12~13度、適度な湿度が保たれるメトド クラシコの熟成において素晴らしい環境にあると言えます。

 

スプマンテは単一ヴィンテージのみ!「バローロを造るのと同じくらい手をかけている」

創業当時から貫かれる「品質に拘る姿勢」
コントラット社はスプマンテ以外にもバローロ、バルバレスコを造っていた時代もありました。栽培農家からブドウを購入するのではなく、自分たちで畑を購入し、自分たちの手で造ったバローロ、バルバレスコを販売していました。ワインを造るにあたって創業当時から「品質に拘る姿勢」は貫かれています。

「造る全てのスプマンテは単一ヴィンテージのみ。フランチャコルタよりも熟成期間が長い」
私達が使うブドウは全て自社の畑で採れたブドウです。ランゲ地区でも標高の高いアルタランガのエリアのブドウを使っています。造るスプマンテは全て単一ヴィンテージのみです。畑は40ヘクタール程でシャルドネ、ピノネーロを栽培しています。収穫年から早くてもリリースまで5年の歳月を要しますので、フランチャコルタよりも熟成期間は長いです。

畑でブドウをチェック「バローロを造るのと同じくらい手をかけている」
基本的にドサージュ(補糖)は行いませんので、ブドウの持つ特徴がそのままベースとなるワインにダイレクトに反映します。ですので、原料となるブドウは非常に厳しくセレクションをしています。世界的なバローロ、バルバレスコを造りだすジョルジョ氏曰く、「バローロを造るのと同じくらい手をかけている」と言います。

主要アイテムの「ミレジマート」はコントラット社の全体の生産量20万本の約60%にあたる年間12~13万本を生産しています。現在所有する畑は40ヘクタールで、生産量20万本は非常に少ない本数だと思います。同じ面積で私たちの倍以上のワインを産み出す生産者もいますが、あえて品質重視の為に厳しく抑えて生産しています。

多くのスプマンテやシャンパーニュはヴィンテージを記載しないノンヴィンテージが一般的かと思います。それは一定の味わいを保てるからです。しかしながらコントラット社のスプマンテは全て単一ヴィンテージです。これはリヴェッティ氏がコントラット社を購入後に決めた方針です。毎年ヴィンテージの違いが出てきます。通常の赤や白のように、ヴィンテージを楽しむ事が出来ます。

ブドウ本来のアロマがしっかりと感じられる仕上がり
元々品質の高かったコントラット社のスプマンテですが、伝統的に柔らかくリッチで重心の低い強い味わいでした。リヴェッティ氏は伝統的な柔らかくリッチな味わいに加えて「食事と合わせやすいフレッシュなミネラル感を持つスタイル」に移行しました。また、一般的なスプマンテは泡が落ち着くと香りも控えめになるものが多いように思います。コントラット社のスプマンテはブドウ本来のアロマがしっかりと感じられる仕上がりとなっています。

1920年代にイギリスを席巻!画期的なドサージュゼロスプマンテ「フォーイングランド」

コントラットマークコントラット社のスプマンテで唯一ブレンドしているアイテムのが「ミレジマート」です。ピノネロ80%、シャルドネ20%の割合です。デゴルジュマンの日付もボトルに記載しています。その他スプマンテは全て単一品種で造っています。

ピノネロ100%で造られる「フォーイングランド」
「フォーイングランド」と名のつくスプマンテはピノネロ100%で造るロゼ、ピノネロ100%で造る白(ブランドノワール)の2種になります。樹齢の高いのピノネロのみを使用した単一畑キュヴェです。年産も12000~13000本とミレジマートの約10分の1しか生産されません。

フォーイングランドロゼ1920年代画期的なドサージュ ゼロ スプマンテでイギリスを席巻、高い人気となる
「フォーイングランド」はコントラット社の歴史を代表しているワインです。1920年代にイギリス向けに造っていたキュヴェで、ピノネロ主体でドサージュ(補糖)を行わない当時ではかなり珍しい画期的な極辛口スタイルのスプマンテでした。当時ドサージュしたシャンパーニュやスプマンテが多い中、珍しい辛口スタイルの「フォーイングランド」がイギリスで席巻し、高い人気を誇りました。現在でも「フォーイングランドと言えばコントラット」と呼ばれる程です。ピノネロらしい赤い果実と酵母のニュアンス、フレッシュな酸とミネラルのバランスがあり、前菜からメイン料理まで一本で食事を通して楽しめるロゼです。お肉料理にも合わせる事が出来ます。

19世紀末「ベルエポック」に活躍したレオネットカピエッロ氏によるラベルデザイン
コントラット社のラベルはイタリア人デザイナー、レオネットカピエッロ氏が1922年にコントラット社の為にデザインしたポスターが元になっています。カピエッロ氏はベルエポックと呼ばれる19世紀末から第一次世界大戦前の、パリが繫栄した華やかな時代に活躍しイタリアの代表的ブランドのカンパリやフローリオ、チンザノ等のポスターのデザインも手掛けたことがあります。シャンパングラスを持って踊る女性の絵が華やかな時代を象徴的に表しています。

コントラットボトル

「ワイン造りの90%は畑での仕事にある」「自然に従うのが最もよい栽培法」

グリーンハーベスト「ワイン造りの90%は畑での仕事にある」ブドウは最大限の注意を払い栽培
ラスピネッタが所有するワイナリーはピエモンテの「コントラット」、「ラ スピネッタ」、トスカーナの「ラ スピネッタ カサノーヴァ」です。それぞれにおいて人工的な物質をできるだけ使用せずに、自然なブドウ栽培を実践しています。

「ワイン造りの90%は畑での仕事にある」と考えているため、ブドウは最大限の注意を払って栽培されます。また、ブドウ畑は、同社が購入するよりも前から存在していたため、自然に従うのが最もよい栽培法であるという考えのもと、化学薬品の使用は最小限に控え、収量を抑えています(1ヘクタール当たり1.7~2トンの収量)。

「自然に従うのが最もよい栽培法」
ブドウ畑は、私たちが購入するずっと前からこの場所に存在しているという理由から、自然に従うのが最もよい栽培法だと考えています。

1977 年創業のラ スピネッタ社には、代々引き継がれている所有畑がもともと存在していたわけではなく、その分、自分たちがワイン造りをするのにふさわしいと思える畑を選び抜いて購入することが可能でした。そのため、どの畑も南、南東、南西向きで、樹齢35~55 年という良い条件の畑が揃えられたのです。

ある程度樹齢の高いブドウを使うことで、ミネラルや複雑味を帯びた素晴らしい、長期熟成に向く、その土地の特徴、テロワールを十分に表現したワインの醸造が可能となると考えています。
ブドウ樹

収量を抑えた栽培
1.除草剤は一切使わない
2.化学肥料は一切使わない
3.殺虫剤は一切使わない

南向きの畑、古い樹齢のブドウ樹、気候条件、など自然の条件を生かして人工的な物質をできるだけ使用せずに、自然なブドウ栽培を実践しています。

スピネッタに引き継がれた瓶内二次発酵スプマンテの名門「コントラット」による複雑でエレガントな瓶内二次発酵スプマンテ
コントラット
ミッレジマート エクストラ ブリュット 2011
ミッレジマート エクストラ ブリュット 2011


ミッレジマートの生産量は12万本でコントラット社全体(約20万本)の約60%に相当します。畑の総面積は40ヘクタールあります。面積だけを考えれば、今の倍以上の生産量も可能ですが、厳しく選別して栽培をおこなっているので、生産量も抑えています。
試飲コメント:38~39ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされるミレジマート。やわらかい泡。ナシやリンゴなどの白い果物やアーモンドのアロマが感じられます。味わいは力強く、フレッシュさがありながらも複雑で、後味はとてもエレガント。シャンパーニュ愛好家の方にも是非味わっていただきたいイタリア最高クラスの瓶内二次発酵スプマンテです。

1920年代イギリスを席巻した極辛口 スプマンテロゼ!
「ラ スピネッタ」が手掛ける
肉料理とも楽しめる豊かな味わい
コントラット
フォー イングランド スプマンテ ロゼ パドゼ 2011
フォー イングランド スプマンテ ロゼ パドゼ 2011


フォー イングランドという名前は1920年代に英国に向けて造っていた事に由来します。コントラットの歴史を表わすフラッグシップ的スプマンテです。当時流通していたシャンパーニュでさえドサージュした味わいが多い中、コントラット社のロゼスプマンテはピノネロ主体にドサージュせずにボトリングした当時では非常に珍しい極辛口のスプマンテとして一躍人気を博しました。
試飲コメント:生産量は約1万2000本と極めて少ないです。約5ヘクタールの畑で厳選した樹齢の高いピノネロのみを使用しています。品種由来の赤い果実のニュアンスとフレッシュな酸、ミネラルのバランスが取れています。前菜からメインディッシュまで食事を通してお肉料理にも合わせられる味わいの豊かさがあります。

バルバレスコの名手
「ラ スピネッタ」がトスカーナの
土着品種で造るドライで上品な風味を持つ魅力的なロゼ
ラ スピネッタ カサノーヴァ
ロゼ ディ カサノーヴァ トスカーナ 2016
ロゼ ディ カサノーヴァ トスカーナ 2016


ロゼ ディ カサノーヴァはトスカーナのブドウを使った、華やかなで酸味のあるプロヴァンススタイルのドライスタイルのロゼです。赤ワインを造るには十分なクオリティではない代打のロゼではなく、私たちはロゼの為のブドウ畑から選別して造っています。ファーストヴィンテージは2012年ですが、2009年頃から研究を始めました。リヴェッティ氏は2009~2011年までワインの変化を確認してから2012年のリリースに踏み切りました。
試飲コメント:ほんのりとオレンジのトーンが混じる、はんなりとした薄いロゼカラーで、みずみずしい桃やフランボワーズの香りに清々しいミネラルが重なり合うとてもクリアーな印象。チャーミングで軽やかながらも、綺麗な果実の風味と余韻があります。冷やしてフレッシュな味わいを楽しんで、徐々に温度を上げると黒ブドウの豊かな味わいが楽しめます。生ハムやサーモンマリネ、海老しんじょう等の前菜、お刺身やカルパッチョ、鶏肉のグリルやソテー、その清々しい味わいは和食とも相性の良さを魅せてくれる優秀なロゼワイン。

スピネッタが
トスカーナで造るヴェルメンティーノ!フローラルな香りとミネラル、キレの良い酸が秀逸!
ラ スピネッタ カサノーヴァ
ヴェルメンティーノ トスカーナ 2016
ヴェルメンティーノ トスカーナ 2016


キレの良い酸味とミネラル、フラワリーな香りがトスカーナのヴェルメンティーノの特徴です。畑は海岸線から30キロ、標高300~400メートルの風通しの良い場所にあり、フレッシュなミネラル感が感じられます。収量を抑えてブドウを栽培していますが、サルデーニャのヴェルメンティーノのようにリッチになり過ぎないようにトスカーナのテロワールを表現しています。
試飲コメント:ローズマリーや、パイナップル、白い花の穏やかなアロマに、清々しいミネラルが綺麗に重なります。口に含むと、白桃や西洋梨を思わせる非常に滑らかでみずみずしい果実感と、秀逸なキレの良い酸と伸びやかなミネラルが溶け合っています。中盤から余韻にかけてビターなほろ苦さがあり、トスカーナにおけるヴェルメンティーノの個性を見事に引き出しています。お寿司や魚料理と言ったシーフードと好相性です。

ピエモンテのテロワールで造る純度の高い旨み、清々しさが見事に共存した優美なソーヴィニョン
ラ スピネッタ
ランゲ ビアンコ ソーヴィニヨン リミテッド エディション 2012
ランゲ ビアンコ ソーヴィニヨン リミテッド エディション 2012


ソーヴィニョンブランは今から28~30年前から栽培を始めたブドウです。畑はアルバ近郊のマンゴ地区にある南向きの畑です。ランゲ地方ではモスカート種以外土着品種と呼べるブドウが無く、「長期熟成に耐える本格的ワインを造りたい」という想いから産まれたワインです。豊かなアロマとリッチさを備えていながら、ミネラルと酸のバランスの取れた調和があります。
試飲コメント:完熟した白桃、パッションフルーツの豊かな果実香に、セージやオレンジピール、凝縮感のあるミネラルの清々しさがあり美しいハーモニーが感じられます。凝縮した芯の強い果実感がありながら、美しい酸とミネラルがこのワインのボディを美しく磨き上げています。リッチでありながら純度の高い旨み、清々しさが見事に共存した実に優美なソーヴィニョンです。フレンチオークの新樽で醗酵を行っていますが、樽のニュアンスは上品に押さえられていて、スケール感とフレッシュさが高い次元で調和しています。ボルドースタイルでも、ニュージランドのスタイルでもないピエモンテにおけるハイレベルなソーヴィニョンの表現が感じられます。

エレガンスに満ち溢れたピエモンテシャルドネ!凝縮した果実味とミネラル、酸に支えられた清らかなタッチ
ラ スピネッタ
リディア シャルドネ デル ピエモンテ リミテッド セレクション 2013
リディア シャルドネ デル ピエモンテ リミテッド セレクション 2013


リディアはリヴェッティ氏の母親の名前から付けられています。ファーストヴィンテージは1993年で年間約3000本の少量生産となっています。昨年、1993年のリディアを飲みましたがとても素晴らしい熟成を遂げていました。アンジェロ ガヤのシャルドネもそうですが、ピエモンテのシャルドネはバランスの良さが唯一無二の特徴です。
試飲コメント:明るい麦わらの色調に西洋梨やサンザシ、白い花の香りが広がります。凝縮した果実の力強さはあるものの、ミネラルと酸に支えられた清らかなタッチが非常に魅力的です。中盤から広がる白胡椒やミネラルの風味がこのワインのボディを引き締め、フレッシュ感と果実の深みが高いレベルで調和し終始一貫エレガンスに満ち溢れています。余韻も繊細で長く続きます。

ラ スピネッタが造る優れたボディバランスと飲み心地良いトスカーナサンジョヴェーゼ!
ラ スピネッタ カサノーヴァ
イル ネーロ ディ カサノーヴァ トスカーナ サンジョヴェーゼ 2012
イル ネーロ ディ カサノーヴァ トスカーナ サンジョヴェーゼ 2012


イル ネーロはまず試してもらいたい「導入のワイン」と呼べます。サンジョヴェーゼ100%で造られ飲み心地の良さが楽しむワインです。ファーストヴィンテージは2004年で年間14万本ボトリングされます。
試飲コメント:若々しく濃いルビー色です。良く熟したベリー、バニラやコーヒーのアロマが感じられるフレッシュで豊かな印象です。飲むと、確りとしたボディと円やかなタンニンが感じられますが、ボディバランスは優れていて酸とミネラルとの調和もあります。飲み心地が良さとバランスのとれた味わいが魅力的なサンジョヴェーゼ100%のワインです。パスタやピッツァ、軽いお肉料理等に合わせてお楽しみください。

熟したタンニンの円やかな味わいと洗練されたスタイル!ラ スピネッタが造る優美なトスカーナ
ラ スピネッタ カサノーヴァ
イル ジェンティーレ ディ カサノーヴァ トスカーナ ロッソ 2010
イル ジェンティーレ ディ カサノーヴァ トスカーナ ロッソ 2010


イル ジェンティーレはテリッチョッラ地区にあるカサノーヴァの畑60%、カッシーナ テルメ地区にあるセッツァーナの畑40%のプルニョーロジェンティーレ100%から造られます。畑は約5ヘクタールで生産量は約15000本。タンニンはやや強めですが、エレガントでフローラルな要素があります。この点は私たちがピエモンテで造るネッビオーロと似通う部分が感じられます。
試飲コメント:濃いルビー色でダークチェリーやプラム、野ばら、スパイス、なめし革のニュアンスが感じられる深いアロマがあります。飲むとフルボディの口当たりですが、タンニンは熟していて円やかさがあります、中盤からスパイス、バルサミコの風味が広がり重々しさだけではない洗練されたスタイルに仕上がっています。余韻もエレガントで非常に長く続きます。

「ラ スピネッタ」の名を
世界に知らしめた
最上級のモスカート
ラ スピネッタ
ブリッコ クアリア モスカート ダスティ 2015
ブリッコ クアリア モスカート ダスティ 2015


ラ スピネッタ社の名を世界に知らしめたのがこのモスカート。まさに同社の看板商品です。数多くのモスカートダスティが存在していますが、スピネッタのこのモスカートはまさに別格。イタリア国内でも高級レストランでしか見ることのできない逸品です。
試飲コメント:「ブリッコクワリア」と言う名前の単一畑で造られるクリュモスカート。ミネラルの香りがたっぷりとする清涼感に始まり、アカシアの蜂蜜の香り、奥行きのある複雑な甘みはどこかきりっとひきしまったような感じも。後には、草原の香り、キャラメルの香りがかすかに残る、長い余韻が感じられます。単調な甘さではなく、複雑味にあふれたエレガントで、上質なモスカート ダスティ。贅沢なひとときをお楽しみください。

大人気モスカート「ブリッコクアリア」のブドウを使った芳醇かつ清らかな飲み心地の極上甘口パッシート!
ラ スピネッタ
パッシート オーロ 2008
パッシート オーロ 2008


パッシート オーロはブリッコ クアリアに使用するモスカートを、通常より1ヶ月遅く収穫し、12月中旬頃までセラーの中でケースに入れて陰干しを行ったブドウで造ります。甘味もありながらしっかりとした酸を残す味わい豊かなパッシートとなっています。
試飲コメント:パッションフルーツ、マンゴー、アプリコット、オレンジピールの芳醇で深い果実香に、セージやジンジャー、ミネラルの清々しさが一体となった魅惑的な香りが感じられます。飲むとフルボディの濃密な甘美な果実感がありますが、屋台骨に走る伸びやかな酸味と舌の上を撫でる清らかなミネラルが見事な調和を成しています。リッチな味わいながら、舌の上を軽やかに駆け抜ける滑らかなタッチとしっかりとした酸があり傑出した飲み心地の良さがあります。豊かな風味と旨みを残し、喉元へ落ちていく極上のパッシートワインです。8年以上経ったワインとは思えないフレッシュさも備えているので、ゴルゴンゾーラチーズやガトーショコラ、アプリコットタルト等のデザートは勿論、イチジクを添えたフォラグラのソテー等にも素晴らしい相性を魅せてくれます。
インタビューを終えて
コントラット社のスプマンテの奥深い香り、気品に満ちた酸とミネラルに支えられた洗練された飲み心地がとても印象に残りました。

バローロ、バルバレスコで不動の地位を気づいたジョルジョ リヴェッティ氏が購入したのも頷ける完成度の高さ。超一流のヴィンテージシャンパーニュに引けを取らない、懐の深い時間軸を持ち合わせていて、熟成が織りなす美しさがいつまでも余韻に残りました。

味わいもさることながら、忘れてはならないのは、2014年ユネスコ世界遺産に認められたセラーで熟成されている世界でも大変希少なワインである事。その味わいと共に楽しめる素晴らしい歴史、物語があり、ワインの楽しみ方って本当に深いなぁと改めて感じました。

輸出部長のルカ チリウーティ氏はリヴェッティ氏の右腕として世界中を飛び回り、コントラット社だけが持ち続けてきたイタリア高品質スプマンテの歴史をアピールしています。世界遺産で造られるきめ細やかな瓶内二次醗酵のスプマンテ。味わいと共にその素晴らしい歴史や物語にも酔いしれてしまいそうな輝きを放っています。食事や会話と共にゆっくりと楽しみたい極上のスプマンテです。

コントラット社ルカチリウーティ氏とトスカニースタッフ
コントラットのワインはこちら⇒
ラ スピネッタ カサノーヴァのワインはこちら⇒
ラ スピネッタのワインはこちら⇒
突撃インタビューバックナンバーはこちら⇒