2018年2月16日 株式会社モトックス 市橋 孝浩氏
「イタリアワインの達人」市橋孝浩氏に聞く『ガンベロロッソ』最優秀栽培家に選出!標高の高いトレイゾ地区でエレガントバルバレスコを追求する「カ デル バイオ」 |
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『ガンベロロッソ』2016で最優秀栽培家賞を受賞したバルバレスコ南部「トレイゾ」の 造り手「カ デル バイオ」。「リースリングから単一畑のバルバレスコまで、常に説得力のあるモスカートも含めて全てのワインは他には無いほどコストパフォーマンスが高い」と絶賛されています。バルバレスコ村やネイヴェ村よりも標高が高く、時間をかけてゆっくりとブドウが熟していく「トレイゾ」のバルバレスコは極太なスタイルのワインでは無くて、ネッビオーロらしい繊細さ、細やかなタンニンがずっと続いていく味わいがあり、イタリアワイン好きな方ほど是非試して頂きたい円熟感に満ちた味わいがあります。イタリア現地でワイナリーに赴き、試飲を重ね、綺羅星の実力を持つ新世代ワインを発掘している「イタリアワインの達人」市橋孝浩氏と試飲をしながら、カ デル バイオの魅力についてお話を聞きました。 |
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「イタリアワインの達人」市橋 孝浩氏 |
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イタリアワイン好きから絶大な支持を得る「イタリアワインの達人」市橋氏 本場イタリアで伊ソムリエ協会認定ソムリエを取得し、日本ではワインスクール「アカデミー デュ ヴァン」でイタリアワインの講師も務める、「イタリアワインの達人」。 彼の情熱的なトークと関西出身の明るい人柄はファンが非常に多く、イタリアワイン好きから絶大な支持を得ています。 イタリアに情熱を注ぎ、イタリア文化とイタリアワインの魅力について熱く語る市橋氏はイタリアに毎年のように足を運び、生産者からの信頼も絶大です。 |
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現地イタリアでは高く評価されている生産者の一つ「カ デル バイオ」 |
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現地イタリアでは高く評価されている生産者の一つ「カ デル バイオ」 カ デル バイオのお話をさせて頂ければと思います。(弊社で)取り扱う前からカデルバイオのワインはとても好きだったんです。現地イタリアでは高く評価されている生産者の一つです、ただワイナリーの規模自体は大きくはなく、家族経営の「農民」という雰囲気ですね。 「カ デル バイオ」と「デルテット」は親戚関係 その話をした3年前からデルテットには毎年のように通っていました。美味しいワインもそうですが、そこで食べるインサラータ ルッサ(イタリア風ポテトサラダ)がとっても美味しんですよ。ワインの試飲とご飯を食べに行くような(笑)。 その時もずっとデルテットに「カ デル バイオ いいなァ」と伝えていたんです。僕の想いを(デルテットが)カ デル バイオに伝えてくれて、大変珍しい事だと思うのですがカ デル バイオから「逆オファー」を頂いた形になりました。 バルバレスコエリアの南部の「トレイゾ」にワイナリーを構える 「ガヤ」、「プロデュットーリ デル バルバレスコ」がいるような人気バルバレスコ村のエリアではなく、カ デル バイオは「農民が造るワイン」としてトレイゾという地でブドウを育てていたのは適切だったのではないかと思うんです。 他のバルバレスコエリアより標高が高く、やや冷ややかな気候 僕が思うカ デル バイオの一番良い所は、極太なスタイルのワインでは無くて、ネッビオーロらしい華奢な部分と言うか、酸と細かいタンニンがずっと続いていく味わいがあって、栽培家兼醸造家のジュリオ グラッソ氏の「バルバレスコ像」がしっかりと感じられる事です。 筋肉質と評されるバローロと比べると、バルバレスコの繊細さというのは味わいからも十分に感じて頂けるのではと思っています。同じバルバレスコで「ブルーノ ジャコーザ」を取り扱っていますが、カ デル バイオは価格帯、ジャンルも全然違うところにいます。そして国際品種の白を造っているというのもカ デル バイオの魅力の一つです。 |
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『ガンベロロッソ』で年間最優秀賞獲得!『最高のブドウ栽培者』に選出 |
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『ガンベロロッソ』2016で年間最優秀賞獲得!『最高のブドウ栽培者』に選出 現在カ デル バイオはバルバレスコ界でも卓越した生産者の地位を獲得。ヨーロッパをはじめ、世界中で傑出した生産者として、高く評価されています。バルバレスコDOCが誕生して50周年の節目にあたる2016年、『ガンベロロッソ』で年間最優秀賞獲得し、『最高のブドウ栽培者』に選ばれています。 ガンベロロッソ2016バルバレスコ地区でその地位を徐々にかためつつある 私がカ デル バイオと知り合ったのは2016年で、折しも『ガンベロロッソ』で年間最優秀賞『最高のブドウ栽培者』(Vitcoltore Dell’anno)をカ デル バイオが獲得した年。タイミングも丁度良かったです。 |
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「理想的な酸を持ったイタリアワインらしいワインが出来ていると思います」 |
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アジリは著名なクリュ「ラバヤ」の畑とも地続き 現在日本ではバルバレスコ「ヴァルグランデ」と「アジリ」を販売しています。「ヴァルグランデ」はワイナリーが構える「トレイゾ」ワイナリーの隣にある畑です。バルバレスコ地区で有名なレストラン「ラ チャウ デル トルナヴェント」に向かう途中にある畑です。 もう一つの畑が「アジリ」です。こちらはバルバレスコ村に属する畑で、アジリは著名なクリュ「ラバヤ」の畑とも地続きです。 因みに「ヴァッレグランデ」は古い畑名で、今はヴァルグランデと呼んでいます。新しくこのワインをリリースする生産者は「ヴァルグランデ」と名乗らなければならないのですが、古くからこの畑でワインを造っている生産者は「ヴァッレグランデ」と名乗る事が出来、新しい名前も使用出来ます。 基本的に彼らの良さというのは、「トレイゾ」らしい酸がしっかりと乗った「ヴァルグランデ」なんですが、表現力の豊かさといった部分で言ったら、「アジリの酸と骨格のバランス」という所が個人的にも評価すべきところかなと思っています。 「標高の高い南のトレイゾから眺めると「谷の方に落ちていく」ような眺望があります」 バルバレスコ全体がブーメランのような形をしていますが、標高の高い南のトレイゾから向こう側(バルバレスコ、ネイヴェ)を眺めると「谷の方に落ちていく」ような眺望があります。ですのでバルバレスコ村の方が(ブドウが)良く熟しますし、川が近く(タナロ川)細かい石が多いので、(石が)確りと熱を吸収してくれる効果も認められます。 夜になって冷えても放射熱を発するのでブドウがしっかりと熟してくれます。標高が高くなるトレイゾに関しては熟すスピードが遅くなります。ゆっくりゆっくりブドウが熟してくれるので、理想的な酸を持ったイタリアワインらしいワインが出来ていると思います。イタリアワインが好きな方ほど、このワインを評して欲しいなと思っています。 「バルバレスコ」って僕の印象かもしれませんが、有名な畑の幾つかに人気が集中しちゃう部分があります。例えば「アジリ」とか「パイエ」とか。それって全部バルバレスコ村の方なんです。「ガヤ」、「プロデュットーリ デル バルバレスコ」等著名な生産者はバルバレスコ村の方にいますから。ブランディングが強いゾーンです。一方「カ デル バイオ」のような「トレイゾ」で農民の良さを感じさせてくれるバルバレスコは人気が弱いところがあるのも事実です。 先ずはランゲ ネッビオーロから始めて頂いて、バルバレスコ ヴァルグランデ、バルバレスコ アジリと飲まれていくと味わいの階段を順序良く上る形になります。 ~ラベルの裏にあるこのマーク「The Green Experience」は何ですか?~ |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
『イタリアワインの達人』市橋氏が推薦するカデルバイオの自然なブドウの厚み、奥行きの深さ、中盤から舌に染みるような滋味深い味わいがとても印象的でした。バルバレスコといえばラバヤやアジリと言ったバルバレスコ村にどうしても行きがちですが、トレイゾの精緻で隙のない優美な味わいにすっかり虜になりました。
市橋氏が「トレイゾの「ヴァッレグランデ」にこそカ デル バイオのスタイルがあると思うんです。是非(アジリと)飲み比べてみて欲しいと思っています。彼らもそれがきっと嬉しいと思います」と話した理由も良く分かりました「ヴァルグランデ」のエレガンス、実に見事な出来映えです。 ガンベロロッソ最優秀栽培家賞も大・大・大納得といったところ。これまであまり騒がれていない方が不思議な位です。そしてその実力に反するかのような良心的な価格。カデルバイオの愛情がいっぱい詰まったエレガントバルバレスコ。是非ともお試し頂きたいワインです。 |
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『ガンベロロッソ』最優秀栽培家!「カ デル バイオ」が造るエレガントバルバレスコ
2018/02/26