2018年1月18日 スポルトレッティ社 レモ スポルトレッティ氏
「ウンブリアのサッシカイア!」と国際的評価を得る家族経営ワイナリー「スポルトレッティ」 |
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2018年1月16日~1月21日までワイナリー視察研修にイタリアに行ってきました。カンパーニャ、ウンブリア、トスカーナ、アブルッツォの4州の生産者を訪ねて、カンティーナや畑を見学、生産者から直にお話を伺い、ワイン造りへのこだわり、思い等を聞きました!2日目に訪問したのはイタリアの中心部に位置するウンブリア州。土地の7割が丘で、至るところにローマ時代の痕跡(街、城、教会等)が見受けられる歴史情緒ある風景が広がる州で18~19世紀にローマに続く巡礼の中継地点となった「アッシジ」があり、旅の中継地点として発展したエリアです。訪ねたワイナリーは「スポルトレッティ」。天才エノロゴ、リッカルドコッタレラ氏がコンサルタントを務め、日本でも大人気の赤「ヴィッラ フィデリア ロッソ」は著名なワイン評論家ジェームズ サックリング氏に「ウンブリアのサッシカイア」と言わしめた程。ウンブリアを代表する国際的評価の高い一本。スポルトレッティ社のレモ スポルトレッティ氏にお話を聞きました。 | ||||||||||||||||||
1970年代後半アッシジでワイナリーをスタート |
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1970年代の終わりにワイナリーとしての歴史がスタート その時からウンブリアの伝統的ブドウ栽培と革新の理想的なバランスを求める旅が始まり、自分たちの土地(アッシジとスペッロ)の農業への可能性を追い求めてきました。 ワイン造りで心がけている「情熱」、「テロワール」、「ブドウ」 栽培ではブドウの密植度を高め、収量を落とす事は勿論、土着品種の個性をより表現できるクローンを選ぶ等、研究も怠りません。 |
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天才エノロゴ「リッカルド コタレッラ」がコンサルタントを務める |
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リッカルド コタレッラがコンサルタントを務める 20年前からリッカルドコタレッラ氏が醸造コンサルタントとしてずっとお願いしています。 コッタレラ氏が常々言うのは「良いブドウがないと良いワインは造れない。一番大切な事はブドウである」という事です。私達は畑での仕事を大切し、生産量も増やしすぎないように心掛けています。つまり、良いブドウと良い技術が良いワインを産むのです。 醸造で心がけているのはソフトプレスでブドウ果汁を優しく絞る事です。ブドウになるべくダメージを与えないように絞る事です。フランス製のプレス機を使っています。イタリア製での良いプレス機があるのですが、更に品質の良い機会を使っています。 バトナージュについてお話します。熟成させているワインの樽の中を攪拌する作業ですが、カンティーナには50のバリックがあります。主に息子のマルコとマッテオが担当しています。ブドウの収穫、醸造、熟成とワイン一つのボトルの背後に、これだけの仕事があります。 Q.2017年の収穫はどうでしたか? |
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「ウンブリアのサッシカイア」と評価されたヴィッラフィデリアロッソ |
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6~7年熟成可能な樽醗酵、樽熟成白「ヴィッラフィデリアビアンコ」 私達は2つの白ワインと2つの赤ワイン、1つの甘口ワインを造っています。白はアッシジグレケットです。100%グレケット種を使用しています。ステンレスタンクだけで醗酵、熟成を行っていますのでフレッシュな酸が保たれています。 もう一つの白はヴィッラフィデリアビアンコです。シャルドネとグレケットを半分ずつブレンドしたワインです。 バリックで醗酵後、11~12月にマロラクティック醗酵を行いワインに「優しさ」を与えています。丁度来月(2月)にはリッカルドコタレッラ氏が試飲をして次へのタイミングを決めていきます。6ヶ月オリの上で熟成させて、清澄してノンフィルターでボトリングします。樽の香りが強すぎても良くないので、好ましいバランスでどこで止めるか見極めが重要です。その後瓶詰して少なくとも12ヶ月間は落ち着かせます。ヴィッラフィデリアビアンコは6~7年でも十分に熟成出来ます。 「ウンブリアのサッシカイア」と評価されたヴィッラフィデリアロッソ 上級キュヴェのヴィッラ フィデリア ロッソです。このワインでワイナリーがスタートした歴史のあるワインです。一年間バリック熟成で2年間の瓶熟を経てリリースされます。その後20~25年の熟成が可能です。国際的ワイン評論家のジェームズサックリング氏が私達のヴィッラフィデリアロッソを飲んで「ウンブリアのサッシカイア」と評価していただきました。樽の種類はアリエ産、トロンセ産、ネヴェール産の3種類を使っています。 |
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ワイナリーでマンマの料理とワインを楽しむ |
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醸造所を見学した後はワイナリーでマンマの手作りの料理とスポルトレッティのワインを楽しみました。
サフランを使ったラザニアにはヴィッラフィデリアビアンコと抜群の相性。 トマトと野菜、ひき肉を使ったカネロニのラグーにはアッシジロッソがベストマッチ。ヴィッラフィデリアビアンコは魚料理から軽めのお肉料理まで幅広く対応できる守備範囲の広い白ワインだと改めてその素晴らしさを再認識。ウンブリアは海に面していないので魚は普段食としては食べないそう。湖はあるけれど、そこの魚は?と聞くと「あまり好きではない」との事(笑)。 その後カブの葉のサラダ、キアナ牛の煮込み、近くの山で採れたピッチーネ(鳩)のローストを頂きました。ヴィッラフィデリアロッソとキアナ牛、鳩のローストの相性が素晴らしく、料理もワインも美味しく進みます。 マンマの料理はどれも素材の味わいが活きていて、味付けも最小限でシンプルなとても優しい味わい。 最後は自家製ティラミスとパッシート(甘口ワイン)。お料理がどれも美味しかったです。食事の合間には新しく一族に加わったお孫さんも登場しとっても和やかなムードに食事とスポルトレッティのワインを楽しみました。 |
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■インタビューを終えて | ||||||||||||||||||
近年、ウンブリアでは若い世代が仕事の為、他州(トスカーナ、ロンバルディア)への人口流出があり、この町にも人口流出の影響があるそうです。しかしスポルトレッティ家はしっかりとこの地に残り、家族全員でその素晴らしいワインを造り続け世界中で賞賛されています。
食事の合間には新しく一族に加わったお孫さんも登場。「ウンブリアのサッシカイア」と世界的な名声を誇る「スポルトレッティ」の強みは「高品質なワイン造り」と「一族の絆」にあると感じました。レモさん始めファミリーの皆さんがとても自然体でホスピタリティー溢れる素敵なスポルトレッティ家。頂いたどのワインからもブドウの豊かな風味と心地よい伸びやかな味わいが感じられました。「ウンブリアの風土」と造り手の「情熱」「愛情」が詰まった温かみのあるとても素敵なワイナリーです。 |
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「ウンブリアのサッシカイア!」と国際的評価を得るワイナリー「スポルトレッティ」
2018/03/27