2018年7月17日 アントニオ ラ ヴィスタ氏
これぞ「北のサッシカイア」!力強さとエレガンスに富む美しい味わい!ジャコモタキスが惚れ込んだトレンティーノ「テヌータ サンレオナルド」 |
||||||||||
「北のサッシカイア」と呼ばれ、イタリア国内外のトップレストランで絶大な支持を得る国際品種ブレンドによるトップキュヴェ「サンレオナルド」。ワイナリーのテヌータ サンレオナルドは北部イタリア、トレンティーノの南端ラガリーナ渓谷で、300年変わらぬ情熱でワイン造りを行っているゴンザーガ侯爵家によって運営されています。偉大なスーパートスカン「サッシカイア」、「ティニャネロ」を産み出した伝説のエノロゴ、ジャコモタキス氏が「フィレンツェより北には行かない」という氏のポリシーを曲げてまで例外的にコンサルタントを引き受けた素晴らしい実力を持つワイナリーです。1982年に初リリースした「サンレオナルド」は比類なきスタイルエレガンスと力強さで『ガンベロロッソ』最高賞の常連となっています。以降『ビベンダ』2006ではイタリア最優秀ワイナリーに選出される等、長い歴史の伝統を受け継いだブレる事の無い偉大なワイン造りを実践しています。2005~2007年までワイナリーの販売戦略の陣頭指揮をとっていたアントニオ ラ ヴィスタ氏にお話を聞きました。 | ||||||||||
300年変わらぬ情熱でワイン造りを行っているグエリエリ ゴンザーガ侯爵家 |
||||||||||
トレンティーノでも比類なきスタイルを守り続けるエレガントでバランスのとれた味わい テヌータ サン レオナルドは、17世紀後半にグレスティ修道院から所有畑の管理を任された侯爵家が、後にその畑の購入とともに修道院の跡地に設立したワイナリーで、以来、現在に至るまで300年近く同じ家系に受け継がれており、トレンティーノでも比類なきスタイルを守り続けています。『ビベンダ』2006ではイタリア最優秀ワイナリーに選ばれ、イタリア国内外において絶大な支持を得ています。 |
||||||||||
トレンティーノでも色素の濃い高品質のワインが造られるエリア |
||||||||||
トレンティーノでもとりわけ色素の濃い高品質のワインが造られるエリア カンティーナはトレンティーノの南、ヴェネト州よりの場所にあります。ガルダ湖からも近く、微気候をもつ特殊なエリアとなっています。 私がサン レオナルドにいたのは2005~2007年です。私が「サンレオナルド」に入ったきっかけは、どれだけ良いワインを造ったとしても、なかなか売れない時代が続いていました。良いワインを欲する顧客が見つからず、手伝って欲しいと頼まれた事に始まります。
僅か25ヘクタールの畑から産まれる珠玉のワイン 標高150~200メートルにあり、低い方の小石の多い土壌にはメルロ、高い方の砂地の中性土壌にカベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、カルメネーレなどを栽培。カルメネーレは19世紀後半から、メルロやカベルネソーヴィニヨンも20世紀初頭(フィロキセラの再建時期)から植えられています。 この地域はかつて「カンピ サルニ」と呼ばれ、西暦900年頃からブドウ樹が植えられていた歴史の古いエリアで、独特のテロワールを持つことが広く認識されていました。白亜、粘土質の水はけが良く痩せた土壌、河に沿って砂礫が堆積した河岸段丘などが特徴で、トレンティーノでもとりわけ高レベルのアントシアニンを含むワイン、すなわち色素の濃い高品質のワインが造られるエリアです。 |
||||||||||
|
||||||||||
「北のサッシカイア」と称されるトップキュヴェ「サンレオナルド」 |
||||||||||
「カルロ グエリエリ ゴンザーガ侯爵」
1938年生まれ。現在の「テヌータ サンレオナルド」のスタイルを確立した人物で、現在のワイナリーを牽引するアンセルモの父。スイスで自ら醸造学を学び、1960年代にはボルドーのシャトーや、近しい付き合いのあったロケッタ侯爵が所有するテヌータ サン グイド(サッシカイア)でもコンサルタントとして活躍するほどの実力の持主。 1972年にワイナリーに戻り、品質向上の為トレンティーノ地方の伝統的なペルゴラ仕立からギュイヨ仕立へと転換を図り、「テヌータ サン レオナルド」は劇的な進化を遂げています。 1984年には、当時アンティノリでコンサルタントを務めていたジャコモ タキス氏を招き、信念をもってボルドー品種を栽培し、比類なきスタイルを守り続けてきました。 「北のサッシカイア」と称されるトップキュヴェ「サンレオナルド」 継ぎ目のない滑らかさと深遠で非常に長く続く味わい
国際品種を使用しながらも、決して重くなく、エレガントで絹のようなタンニン、バランスのとれた味わいがサン・レオナルド ワインの真髄。最新の設備に頼ることなく、熟練された職人の手と経験による伝統的な方法でワイン造りを行っています。 |
||||||||||
サッシカイアの産みの親!伝説のエノロゴ「ジャコモ タキス」 |
||||||||||
サッシカイアの産みの親!伝説のエノロゴ「ジャコモ タキス」
アンティノリ社をはじめとする様々なワイナリーでコンサルタントを務め、サッシカイア、 「スーパートスカンの父」と呼ばれ、オルネッライア、ソレンゴ等数々の銘酒を世に送り出す。晩年はサルデーニャの土着品種の可能性に目をつけ、カリニャーノ種主体で造る「テッレブルーネ」を産みだす。 「温暖な土地、青い空と太陽が好きだからフィレンツェより北には行かない。」という氏が例外的に「テヌータ サンレオナルド」のコンサルタントを引き受け、1985年から1999年まで、醸造プロセスとブレンドの組み合わせにおける重要な局面で、ワイナリーの発展に貢献してきました。 |
||||||||||
最高レベルのイタリアワインとして名を馳せる「サンレオナルド」 |
||||||||||
イタリアにおけるクラシック な国際品種ブレンドワイン 1968年にサッシカイア、次いで1971年ティニャネロ、1982年にサンレオナルドがファーストヴィンテージをリリースしました。その後にオルネッライアが続いていきます。サンレオナルドは国際品種ブレンドのなかでは、クラシック(初期)ワインといえます。 メルロは1900年代初頭(フィロキセラの再建時期)、カベルネソーヴィニヨンは1978年からこの地域に植えられており、 また、1800年代後半にフランスから持ち込んだカルメネーレがマッサルセレクションにより今も現存しています。カルメネーレは全ての赤ワインにブレンドされ、サンレオナルドの味わいのキーとなっています。 「サンレオナルド」の哲学、目指すものは「唯一無二の個性をもつワイン」 最高レベルのイタリアワインとして名を馳せる「サンレオナルド」 いかんせん小さなワイナリーであったので、オーナーのマルケージ伯爵は大きなワイナリーにブドウを売りながら、経営の基盤を安定させて更なる「サンレオナルド」の質の向上に務めていました。現在では、もはやそんな事をする必要も無くなっている程の実力と人気を備えていますね。2015年辺りからオーガニック栽培へと転換してます。 |
||||||||||
|
||||||||||
|
||||||||||
|
||||||||||
|
||||||||||
■インタビューを終えて | ||||||||||
2005~2007年まで「テヌータ サンレオナルド」にいたアントニオ氏も、「ジャコモ タキス、カルロ フェッリーニの偉大なエノロゴと共に、地元のブドウ畑を知り尽くす献身的な「真の立役者」ルイジーノ ティネッリ氏がカンティーナに常駐している事がサンレオナルドにとって非常に大きいことだと思います」と話してくれました。技術的専門知識だけでなく、ワイナリーの遍歴を知るプライスレスな“記憶”をもっているティネッリ氏こそ唯一無二の偉大な存在だそうです。
サンレオナルドの弟分「テッレ ディ サンレオナルド」は滑らかな味わいで満足度の高いワイン。抜栓数日後は深みある味わいとなり、ポテンシャルの非常に高いワインで実に魅力的です。 「北のサッシカイア」と評され、レストランのプロフェッショナルに高く支持されるトップキュヴェ「サンレオナルド」。数年ぶりに試飲する機会となりましたが、国際品種を使用しながらも、決して重くなく、エレガントで絹のようなタンニンがあり、素晴らしく優雅な味わいがとても印象的でした。トスカーナのスーパートスカンはまた違う北部イタリア、トレンティーノのテロワールを感じさせる力強さと繊細さ、華やかさ。そのどれもが素晴らしい調和を成していました。「北のサッシカイア」の呼び名に相応しい緻密で隙の無い完成された味わいは過去に試飲した時よりも更に進化している印象を受けました。 イタリアにおける国際品種ブレンドワインの黎明期からサッシカイア、ティニャネロ共に素晴らしい存在感を放つ「サンレオナルド」。ゴンザーガ侯爵家の比類なき拘りで世界中から賞賛を集めています。サンレオナルドの真髄であるエレガントな深み。是非多くの方に知って頂きたい美しき強さをもった素晴らしいトレンティーノワインです。 |
||||||||||
テヌータ サン レオナルドのワインはこちら⇒ | ||||||||||
突撃インタビューバックナンバーはこちら⇒ | ||||||||||
これぞ「北のサッシカイア」ジャコモタキスが惚れ込んだ「テヌータ サンレオナルド」
2018/07/26