サンジョヴェーゼ100%スーパートスカン「レ ペルゴーレ トルテ」を産み出す「モンテヴェルティーネ」

2018/12/17
突撃インタビュー
 
2018年11月20日 モンテヴェルティーネ社 マルティーノ マネッティ氏

毎年変わる女性のラベル!サンジョヴェーゼ100%の優美なスーパートスカン「レ ペルゴーレ トルテ」を産み出す「モンテヴェルティーネ」

モンテヴェルティーネ社 マルティーノ マネッティ氏と
キャンティクラシコの銘醸地「ラッダインキャンティ」で1967年創業、サンジョヴェーゼ100%スーパートスカン「レ ペルゴーレ トルテ」をリリースし、キャンティクラシコとは違う独自の道を歩むモンテヴェルティーネ社。造りだすワインはサンジョヴェーゼの優美さと繊細さに溢れ、日本でも熱狂的なファンが多いワイナリーです。「レ ペルゴーレ トルテ」は毎年変わる女性の顔のラベルでコレクター垂涎のワインとして世界的な人気を博しています。創業者のセルジオ マネッティ氏の息子で、現オーナーのマルティーノ マネッティ氏に頑なに伝統的製法にこだわるワイン造りと、50周年を迎え限定でリリースした記念ボトル、最新2015、2016ヴィンテージについてお話を聞きました。

1967年創業「モンテヴェルティーネ」

畑

1967年創業「モンテヴェルティーネ」
今から約51年前の1967年、先代で私の父であるセルジオ マネッティがバカンスを過ごす為に別荘購入を考え、キャンティクラシコの丘陵地に土地を購入した事からモンテヴェルティーネの歴史は始まります。

サンジョヴェーゼ100%で「自分が思うような自由なワインを造りたい」
最初はキャンティ クラシコというワインを造りました。1971年がファーストヴィンテージです。父は「自分が思うような自由なワインを造りたい」という思いからサンジョヴェーゼだけを使用したワインを造る事を決意します。それが「レ ペルゴーレ トルテ」です。

レ ペルゴーレ トルテはキャンティクラシコとは名乗る事は出来ませんでした。なぜなら当時の法律ではサンジョヴェーゼだけで造ったワインをキャンティクラシコと名乗る事は出来ませんでした。私達は1971年のファーストヴィンテージをリリースした後、1981年にキャンティクラシコ協会を脱退し、それ以降は独自のワインとして道を歩む訳です。

畑カンティーナ

父の決断を尊重して、IGTのまま続ける伝統的ワイン造り
私達モンテヴェルティーネが造っているワインは昔から全く同じ方法で、同じ品種を使っています。ただキャンティクラシコとは名乗れません。何故なら協会を脱退したからです。私たちのワインは現在の法律上ではキャンティクラシコとは名乗れるのですが、父セルジオが脱退した後、私も父の決断を尊重して、IGTのままワイン造りを続けています。栽培品種はサンジョヴェーゼが全体の90%、残りがカナイオーロとコロリーノです。醸造方法は伝統的な方法でセメントタンクでアルコール醗酵とマロラクティック醗酵を行い、樽熟成の昔ながらのシンプルな構成となっています。

「自分達が造っているのはモンテヴェルティーネだ、これは絶対に忘れてはいけない」

Q.今、キャンティクラシコ協会に誘われる事は無いのですか?

セルジオマネッティ氏「自分達が造っているのはモンテヴェルティーネだ、これは絶対に忘れてはいけない」
私の友人で、キャンティクラシコ協会会長「フォントディ」のジョヴァンニ マネッティ氏から誘われたことは一度も無いですね。父セルジオが亡くなる前に「僕は絶対にキャンティクラシコ協会には戻らないよ」と協会に約束をしているのです。その事は友人のジョヴァンニも良く知っています。父が亡くなったのが2000年でした。父は亡くなる直前に「いいかい、キャンティクラシコというワインはモンテヴェルティーネには存在しないんだ。自分達が造っているのはモンテヴェルティーネだ、これは絶対に忘れてはいけない」と。

2000年以降畑を少し拡張しまして現在18ヘクタールの畑を所有しています。トータルで年間約9万本生産しています。「レ ペルゴーレトルテ」2015年の場合は約2万7000本、「モンテヴェルティーネ」2015年が約2万9000本「ピアン デルチャンポーロ」2016年が2万9000本と、それぞれ大体1/3ずつ生産していますがヴィンテージよって生産本数が異なります。素晴らしいヴィンテージは「レ ペルゴーレトルテ」「モンテヴェルティーネ」の本数が増えますし、難しい年ならばブドウをセレクションする必要があるので「ピアン デルチャンポーロ」が増えるといった形です。

Q.「モンテヴェルティーネ」と「レ ペルゴーレトルテ」。2つのワインに使うブドウを分かつポイントは何ですか?

インタビュー先ずはブドウの見た目です。テクニカルな事を言えば、糖度の少ないモノは「ピアン デルチャンポーロ」へ、収穫時に判断して良いブドウであれば「モンテヴェルティーネ」以上になります。収穫する前に畑を一周し、区画毎に分かれて収獲する畑をチェックし、どのワインに使うブドウかを線引きします。これまでの経験から、全て目でブドウを確認しています。ちなみに2018年は「レ ペルゴーレトルテ」に使用する一番完熟しているブドウから収穫を始めました。「ピアン デルチャンポーロ」に使うブドウと「モンテヴェルティーネ」に使うブドウは樹齢も全く違います。

 

伝統的でCLASSICな味わい「ピアン デル チャンポーロ」

試飲3本では試飲しながらお話しましょう。

1991年がファーストヴィンテージ「ピアン デル チャンポーロ」
ピアン デル チャンポーロとはブドウ畑のあった土地の名前であり、昔の所有者がチャンポーロさんという方でそれから地名になっています。1991年がファーストヴィンテージです。「ペルゴーレトルテ」や「モンテヴェルティーネ」ではないデイリーなワインを造ってみようかという事で始まりました。価格もお買い求めやすいワインだと思っています。ピアン デル チャンポーロは、実はモンテヴェルティーネのワイナリーを知らしめたワインでもあります。「美味しくて安い」からですね。トスカーナではワインバーやレストラン等でもバイザグラスで気軽に飲まれているワインの一つです。

伝統的で「CLASSIC」な味わい
ピアン デル チャンポーロは自分達が造るベーシックなワインですが現在の法律上ではキャンティクラシコと名乗る事は出来ますが(笑)、しかしそれよりもより伝統的で「CLASSIC」な味わいが私達のピアン デル チャンポーロです。90%サンジョヴェーゼで残り5%ずつがコロリーノ種とカナイオーロ種となります。トップキュヴェ「レ ペルゴーレ トルテ」のブドウはフラーランジュースのみを使います。残りの果汁をプレスしたものが「ピアン デル チャンポーロ」となり、1年間大樽で熟成させます。

熟成出来る能力も持ち合わせる「ピアン デル チャンポーロ」
飲みやすくシンプルな美味しさがあり、日常気軽に楽しめるワインです。今飲んでも楽しめますし、熟成出来る能力も持ち合わせています。先日カンティーナで1995、1996年を飲みましたが非常に楽しめる味わいでした。2016年は天候が規則的に正しく進んだ理想的な気候となりました。それほど酸が立っていなくて、開けて直ぐ楽しめる素晴らしいヴィンテージです。トスカーナだけではなくイタリア全土で優良なヴィンテージとなったと思います。2015年はとても暑いヴィンテージで、その分ブドウの成熟が早まったので収穫も1週間前倒しにしました。2016年は10月5日から始めましたが、2015年は9月28日から収穫を始めています。2015年は暑かった分ブドウの糖度が上がり、ボリューム感のあるブドウとなり素晴らしい出来映えとなりましたが、自分達が目指すワインのスタイルはもっと「クラシック」な味わいです。この2016年のようなスタイルですね。

樽横長

「上品で奥ゆかしさが残るようなワインを造っていきたいと思っています」
自分達が造りたいワインの一つの要素として、「バランスが良いワインであること」です。上品で奥ゆかしさが残るようなワインを造っていきたいと思っています。自分達が一番嫌なワインというものは「濃厚でたっぷりとしていてインパクトの強すぎるワイン」です。飲んでもうたくさんだ!と思ったらそれ以上飲みたいとは思わないからです。むしろ何回でも飲みたくなるワインが良いワインだと思います。そういったワインを造りたいと思っています。

キャンティクラシコリゼルヴァと同等の熟成期間を持つ「モンテヴェルティーネ」

モンテヴェルティーネキャンティクラシコリゼルヴァと同等の熟成期間を持つ「モンテヴェルティーネ」
モンテヴェルティーネは「ピアン デルチャンポーロ」と同じ90%サンジョヴェーゼで残り5%ずつがコロリーノ種とカナイオーロ種のブレンドですが、違いは熟成期間です。「モンテヴェルティーネ」は2年間大樽熟成を行います。もしこのワインがキャンティクラシコであったならば、リゼルヴァを名乗る事が出来る2年間の樽熟成をしていますね(笑)。実は1998年まではモンテヴェルティーネ リゼルヴァと名前で発売されていました。その後法律が変わり、IGTはリゼルヴァを表記出来なくなりましたので、以降「モンテヴェルティーネ」として販売しています。

「ピアン デルチャンポーロ」とは色調からも違いが分かると思います。より輝きと深みがあります。香り、口の中に含んだ時の味わいの広がり、ふくよかさという点で「格が違う」ワインだと思います。2015年は良い年であるのですが、自分達にとってみたら、モンテヴェルティーネが思い描くスタイルに近づけるのが非常に難しかった。何故なら暑くてアルコール度数が高くなり、ブドウに厚みが増してしまったからです。自分達が目指すバランスや繊細さ、上品さに近づける事にすごく苦労しました。

「料理があってそれに合わせるのがワインだという考えは変わりません」
一番大切な事ですが、トスカーナは決してラグジュアリーな場所ではなく、郷土の料理と合わせるようなワインがなければならないと思っています。いつもこの点に焦点を合わせてワイン造りをしています。例えば、あまりにも力強くてパワフルで屈強なワインであれば、私達のテリトリーの料理とは合わないと思っています。料理があってそれに合わせるのがワインだという考えは変わりません。理想は自分が飲みたいワインを造り、それが売れる事が一番の幸せです。父セルジオも当初はワインをビジネスにするとは考えていなかったのです。自分が飲みたいから趣味でワイン造りを始めたのです。

確かにワインガイドブック等で高い評価を頂き大変光栄な事ですが、そういった方々って、モンテヴェルティーネをそんなに飲んでいる訳でないですから。自分たちのワインを好んでくれる愛好家の皆様に向けて、さらに良いワインを造っていきたいと思っています。

1982年から始まった美しい女性のエチケット「レ ペルゴーレ トルテ」

レ ペルゴーレトルテ2015年は長期熟成能力があり「育てがい」がある
1968年に植樹した畑、2000年までに何度か改植を行った畑のブドウを使っています。サンジョヴェーゼ100%のワインです。バリック樽で1年熟成、その後スロヴェニア産の大樽で1年間熟成させます。2015年は今飲むには少し早いかなと思います。今後更なる向上が期待できる長期熟成型のワインです。2015年のレ ペルゴーレトルテは酸が高いのが特徴です。かなりの長期熟成能力があり、「育てがい」があるワインです。

2014年は全く違う特徴で、夏が冷涼で雨が多くすらっとしたボディのワインとなりました。2015年は暑い夏があり、ふくよかなボディがあります。2014年は1980年と非常に似たヴィンテージです。2014年は10月10日に収穫が始まり、1980年は10月14日に収穫を始めました。1980、2014年はブドウの成熟度合いが遅かった年です。難しい年ではありましたが、やりがいのある年でした。実際に飲んで頂けたら解ると思いますが2014年は既に「飲みやすさ」というものが特徴としてあります。

マルティーノ氏試飲自分達にとって2014年は昔を思い出させるようなトラディショナルな味わい
この20年の間に気候変動が起きていて、20年前の収穫と言えば、寒くコートを着て収獲を行う年もありましたが、今ではシャツ一枚で収穫をしています。昔に比べ暖かくなってきています。カンティーナの中もエアコンをつけざるを得ませんでした。同じブドウ、同じ作り方です。気候変動とともにブドウの成熟度は変わっていきますが、ブドウの品質面では毎年向上しています。自分達にとって2014年は昔を思い出させるような収穫年で、「冷涼な年」というのはトラディショナルな味わいがあって、むしろ嬉しいですね。ラッダインキャンティで自分達が歩んできたトラディショナルなワイン造りのやり方に一切の間違いは無かったと思っています。父と同じ道を歩んで行こうと思っています。

ペルゴーレトルテラベル
Q.レ ペルゴーレ トルテと聞くと美しい女性のラベルが直ぐに思い起こされます。ラベルについてお話を聞かせて下さい。

「1982年からマンフレディ氏が描いた女性のエチケットラベルを始めました」
レ ペルゴーレ トルテは「上品な女性」というイメージでワインを造っています。ラベルを描いたマンフレディ氏は父セルジオと幼なじみで、仲が良かった事もあり1982年からマンフレディ氏が描いた女性のエチケットラベルを始めました。2001年、マンフレディ氏は亡くなりましたがマンフレディ家とは親しい関係が続いて、マンフレディ氏が生前描いたデッサン画の古いもの(マンフレディ氏が亡くなる前は版画を使用していました)をマンフレディ家のご遺族の了承の下、セレクトしラベルに使っています。例えば。2015年のラベルは一人の女性ですが、マンフレディ氏が書き残した原画デッサンには実は3人の女性が描かれています。その内の一人の女性のデッサンが2015年のエチケットラベルとなっています。

Q.限定でリリースされた創業50周年記念ボトルについてお聞かせください。

1976年以前の大樽のみで熟成する方式を再現ペルゴーレトルテ50
2017年で創業50周年を迎える事が出来ました。この節目となる50周年に何かお祝い事をしようと前もって考えていました。2013年が物凄く良い年で、自分達を代表するような年となりましたので2013年で特別なキュヴェを造る事に決めました。

セメントタンクで醗酵、マロラクティック醗酵後、16ヘクトリットルのスロヴェニア産の大樽で30カ月間熟成させました。大樽のみを使うやり方は1976年以前のやり方を再現しています。1977年以降「レ ペルゴーレ トルテ」はバリックと大樽を使っています。瓶詰めしたのが2016年で、16ヶ月間の瓶内熟成をして昨年2017年にお披露目をしました。50周年という意味で「レ ペルゴーレ トルテ 50(チンクアンタ)」と名付けました。750ミリのボトルを1500本、マグナムボトルを400本だけボトリングしました。

イタリア国内でも上顧客にしか案内をしていないエクスクルーシブ(限定)ワインです。最低でも10年は寝かせて欲しいワインです。そして50周年しか造りません。55、60周年は造りません。もし2回目があるとしたら次は100周年記念の時でしょうか、その時はもう娘の代になっていて、私はもういないでしょうね(笑)。

「レ ペルゴーレ トルテ」を産み出した大切な3人に捧げるエチケット
50周年は特別なエチケットとなっていて、「レ ペルゴーレ トルテ」を産み出した大切な3人に捧げるエチケットとなっています。父セルジオ、エノロゴであるジュリオ ガンベッリ氏、畑の管理、カンティニエーレでもあったブルーノ ビーニ氏の3名です。50周年のエチケットの原画はモンテヴェルティーネのオフィスに飾られています。このデッサンはある日マンフレディ氏がモンテヴェルティーネでディナーを食べていた時にサッと書き上げたデッサン画を使用しました。女性の顔はその時のディナーに参加されていたお客様の顔を描いたものとされています。このデッサンは「アーリア ディ モンテヴェルティーネ」と付けられました。

実はモンテヴェルティーネのワイナリーを知らしめたワイン
ピアン デル チャンポーロ 2016
ピアン デル チャンポーロ 2016


ピアン デル チャンポーロとはブドウ畑のあった土地の名前であり、昔の所有者がチャンポーロさんという方でそれから地名になっています。1991年がファーストヴィンテージです。「ペルゴーレトルテ」や「モンテヴェルティーネ」ではないデイリーなワインを造ってみようかという事で始まりました。価格もお買い求めやすいワインだと思っています。ピアン デル チャンポーロは、実はモンテヴェルティーネのワイナリーを知らしめたワインでもあります。「美味しくて安い」からですね。トスカーナではワインバーやレストラン等でもバイザグラスで気軽に飲まれているワインの一つです。
試飲コメント:上級キュヴェのレペルゴーレトルテとモンテヴェルティーネの選別に入らなかったブドウから造られます。透明感のある明るいルビー色で、チェリーやベリーの華やかな香りが徐々にシナモンやキャラメルのような香りをともなって深みを増していきます。細く優しいタンニン、ピノ・ノワールのような繊細さを感じます。酸と果実味のバランスがとれた親しみやすく、若いうちから楽しめるワイン。暑い時期は軽く冷やしても美味しいです。

キャンティクラシコであったならば、リゼルヴァを名乗る事が出来る2年間の樽熟成
モンテヴェルティーネ 2015
モンテヴェルティーネ 2015


「ピアン デルチャンポーロ」と同じ90%サンジョヴェーゼで残り5%ずつがコロリーノ種とカナイオーロ種のブレンドですが違いは熟成期間です。「モンテヴェルティーネ」は2年間大樽熟成を行います。もしこのワインがキャンティクラシコであったならば、リゼルヴァを名乗る事が出来る2年間の樽熟成をしていますね(笑)。実は1998年まではモンテヴェルティーネ リゼルヴァと名前で発売されていました。その後法律が変わり、IGTにはリゼルヴァを表記出来なくなりましたので、以降「モンテヴェルティーネ」として販売しています。
試飲コメント:伝統的なスロヴェニアンオークで24ヶ月間熟成後、瓶熟成6ヶ月と、キャンティクラシコリゼルヴァの法定期間と同じ時間で熟成。透明感のあるルビー色、チェリーや赤いプラムの香りに、ほのかにオレンジピールやコーヒー、フレッシュなハーブ、セダー香が調和する。深みのあるふくよかな味わいで、しっかりとした酸味やタンニン、土地香が感じられ、長い余韻へと繋がっていきます。ペルゴーレトルテに比べ、堅すぎずなめらかな仕上がりなので、若いうちから楽しむことができます。

1982年からマンフレディ氏が描いた女性のエチケットラベルを開始
レ ペルゴーレ トルテ 2015
レ ペルゴーレ トルテ 2015


レ ペルゴーレ トルテは「上品な女性」というイメージでワインを造っています。ラベルを描いたマンフレディ氏は父セルジオと幼なじみで、仲が良かった事もあり1982年からマンフレディ氏が描いた女性のエチケットラベルを始めました。2001年、マンフレディ氏は亡くなりましたがマンフレディ家とは親しい関係が続いて、マンフレディ氏が生前描いたデッサン画の古いもの(マンフレディ氏が亡くなる前は版画を使用していました)をマンフレディ家のご遺族の了承の下、セレクトしラベルに使っています。例えば。2015年のラベルは一人の女性ですが、マンフレディ氏が書き残した原画デッサンには実は3人の女性が描かれています。その内の一人の女性のデッサンが2015年のエチケットラベルとなっています。
試飲コメント:チェリーやプラム、オレガノ、コーヒーなどの芳醇で洗練されたアロマに、ほのかなナッツのニュアンスが優雅に口中に広がり、味わいは深くリッチで、甘い果実に研ぎ澄まされたバランスと酸味、タンニンが複雑で長い余韻へと繋がります。
インタビューを終えて
マルティーノ氏の「上品で奥ゆかしさが残るようなワインを造っていきたい」という言葉の通り、モンテヴェルティーネの決してブレる事のない伝統的ワイン造りへのこだわりを聞く事が出来ました。伝統的製法を忠実に守り、サンジョヴェーゼ100%のスーパートスカンの先駆者のモンテヴェルティーネ。その美しい味わいは最新ヴィンテージからもしっかりと感じられました。

ピアンデルチャンポーロ2016年の清らかな味わいに魅了され、続いてモンテヴェルティーネ2015年は目の詰まった充実した果実感にシルクのような滑らかさが纏う素晴らしい完成度。トップキュヴェ「レ ペルゴーレ トルテ」2015年は力強くも豊かな酸とミネラルの効いた実に豊かな味わい。マルティーノ氏も「育てがいのあるヴィンテージ」と言うように、今後の変化がとても楽しみです。1981年にキャンティクラシコ協会を脱退し、独自の道を歩みながらも、強い信念が産み出す珠玉のワインは常に愛好家を魅力し続けています。是非特別なひと時にゆっくりとグラスを傾けてみたいワインです。

モンテヴェルティーネ社 マルティーノ マネッティ氏とトスカニースタッフ
モンテヴェルティーネのワインはこちら⇒
突撃インタビューバックナンバーはこちら⇒