歴史的DOCを単独所有!ローマ法王も愛飲する絶品グリニョリーノ!ピエモンテで400年ワイン造りを行う偉大な侯爵家「カステッロディガビアーノ」

2019/05/16
突撃インタビュー
 
2019年5月10日 カステッロ ディ ガビアーノ社 ジャコモ カッタネオ アドルノ侯爵

歴史的DOCを単独所有!ローマ法王も愛飲する絶品グリニョリーノ!ピエモンテで400年ワイン造りを行う偉大な侯爵家「カステッロディガビアーノ」

カステッロ ディ ガビアーノ社 ジャコモ カッタネオ アドルノ伯爵と
北イタリア屈指の銘醸地ピエモンテでも、とりわけ歴史が長くイタリアでも最古、最小DOCのひとつとして知られる「ガビアーノ」と「ルビーノディカンタヴェンナ」の2つを単独所有する偉大な造り手「カステッロ ディ ガビアーノ」。北にアルプス山脈を臨むモンフェラートの丘陵地帯にそびえ立つ古城で400年続く名家、ジャコモ カッタネオ アドルノ侯爵がこの地の歴史的ブドウであるバルベーラ、フレイザ、グリニョリーノを大切に栽培し続けています。彼が造るグリニョリーノ100%「イル ルーヴォ」は2013年に第266代ローマ法王となったフラシスコが愛飲するテーブルワインとして知られ、早飲みが一般的なイメージを反して他に類を見ない熟成可能なグリニョリーノとしてイタリアをはじめ、アメリカ、カナダ、ロシアなどの世界中の名レストランにオンリストされています。当主ジャコモ カッタネオ アドルノ侯爵にお話を聞きました。

ピエモンテの古城で400年ワイン造りを行う由緒ある侯爵家

ジャコモ カッタネオ アドルノ伯爵Marquis
Mr.Giacomo Cattaneo Adorno
ジャコモ カッタネオ アドルノ伯爵

1952年生まれ。
Bocconi Milano大学経営学科卒業
1974年にCastello di Gabianoオーナーに就任、現在に至る。

・ワイン輸出組合取締役
・IULMミラノ大学ワイン交流講師
・世界愛書協会メンバー

趣味:
セイリング(1983’イタリアチャンピオン)、サーフィン、ランニング、芸術品収集、代々のDurazziana図書館の世話 等

マリオロンコ氏Mario Ronco
マリオ ロンコ/醸造家

ワイン界に深く精通する醸造家で、ガンベロロッソ、デキャンタ等の一流のワイン誌で名誉あるトップレベルの評価を始め、高名なキャリアを持つ醸造家。

ぶどう畑とその土壌の持つ個性に従い、そのポテンシャルを向上させる事を哲学とし、その大地の芳香と雰囲気が伝わるワイン造りがモットー。

全行程を常に把握し、完璧な連携のワイン造りを行うオーナーと素晴らしいコンビでガビアーノワインを造り出しています。

他に類の無いテロワール。北にアルプス山脈を臨む理想的なブドウ栽培エリア

ワイナリー全景
「北にアルプス山脈を臨む理想的なブドウ栽培エリア」
私達のワイナリーはピエモンテの東部モンフェラート地区の最北部に位置しています。西側にはバローロやバルバレスコで有名なランゲ地区でそこでは主にネッビオーロが植えられています。東部モンフェラートでは歴史的にバルベーラとフレイザが植えられてきたエリアです。

山から吹き抜ける新鮮な風が昼夜の寒暖差をもたらす
モンフェラート地区の最北部の丘陵地帯に所有する260ヘクタールの敷地内から、ワインに適した僅か22ヘクタールの畑でブドウ栽培を行っています。海底が隆起して出来た凝灰岩に粘土質を含む土壌特性の素晴らしさもありますが、北にアルプス山脈を臨むこの場所は8~9月に山から吹き抜ける新鮮な風が成熟期を迎えたブドウに理想的な昼夜の寒暖差をもたらしてくれます。

地図「他に類の無いテロワール。30年以上の長期熟成に耐えうるワインも存在」
私達の畑はモンフェラートエリアの中でも稀な立地条件にあり、遮るものの無いアルプスからの新鮮な風、ポー川に繋がる大きな蹄鉄型のなだらかな起伏、素晴らしい環境の影響により、まろやかでより強い粘度、芳香と風味の彩度の高く、他に類の無いテロワールの味わいを造り出しています。こうして産み出されるモンフェラート地区のワインの特徴は酸が穏やかで明るい色調が特徴で、中には30年以上の長期熟成に耐えうるワインも存在しています。

「ほぼ無農薬、すべて手作業にて栽培」
昼夜の寒暖差がある事でブドウの果皮は実を守ろうとして厚くなっていきます。果皮に含まれるポリフェノールやタンニン成分が多くなり、結果、ワインとして得られる香味といった部分でとても良い影響を与えてくれます。加えて600~700ミリの少ない年間降雨量、雪も稀にしか見られない穏やかな冬を与えてくれます。8世紀からワイン栽培が行われてきた歴史的畑は1世紀以上を数える現在も栽培とワイン醸造の両方において定期的な改良が行われ、ほぼ無農薬、すべて手作業にて栽培されています。

 

イタリアでもとりわけ歴史ある古城「カステッロ ディ ガビアーノ」で醸される珠玉のワイン

ガビアーノ城
イタリアでもとりわけ歴史ある古城のひとつ「カステッロ ディ ガビアーノ」
それでは古城カステッロ ディ ガビアーノについてお話しましょう。この城は西暦640年の記述で既に記録が残っていて、西暦929年には畑でブドウを栽培し販売していた歴史があります。モンフェラート地域最古の名城です。1250年にはマルケージ ディ ガビアーノ氏が城を所有しワイン造りを始める事になります。

パリ万博1900年パリ万博にワインを出品し、見事金賞獲得
1626年に12~13世代前の私達の先祖が城を購入し、現在に至ります。マルケージ ディ ガビアーノ氏はリグーリア州のチンクエテッレにもブドウ畑を所有し、ブドウ栽培、ワイン造りに情熱を傾けていました。モンフェラートの歴史ある畑のブドウでワインを造り、1900年のパリ万博にワインを出品し、見事金賞も獲得した記録も残っています。

1250年の創業当時から城の地下に切り出された天然のセラー
倉庫ワインの熟成は、1250年の創業当時から城の地下に切り出された天然のセラーで行われています。地域の天然石で囲まれたセラー内は、天然空調のみで常に15度程度に安定しており、ワイン熟成に理想的な温度が普遍的に保証された、ワインの為に運命づけられたかのような部屋になっています。私の祖父はバローロやバルバレスコで名高いエノロゴ、レナートラッティ氏を招聘し、更なるワインの品質向上に務めました。

ガビアーノだけが所有する単独所有する2つのDOC
1970年代にバルベーラダスティ等の有名DOCと共に、DOCガビアーノ、DOCルビーノディ カンタヴェンナが産まれました。ガビアーノとルビーノ ディ カンタヴェンナは私達ガビアーノだけが所有する単独所有DOCで、DOC法が制定されてから比較的早い段階からDOCに認定されました。DOCガビアーノ、ルビーノ ディ カンタヴェンナではバルベーラ、フレイザ、グリニョリーノ種の使用が許されています。モンフェラート地区では歴史的にバルベーラにフレイザ種をブレンドする事が多いでした。特に良いヴィンテージ等は必ずと言っていい程、バルベーラにフレイザをブレンドしてきた歴史があります。

インタビュー21世紀前に栽培されていたバルベーラのクローンを保護
そして私達の取り組みの一つに、1世紀前に栽培されていたバルベーラのクローンを保護し、実験的に栽培しています。1980~90年代頃はピエモンテ全域で病気に強く育てやすいクローンが主流となりましたが、私達は古いクローンのブドウを使って育てる事に注力しています。古いクローンのブドウは粒も小さく、気候の影響を受けやすいですが、歴史的なクローンを大切に育てています。モンフェラートでは1249年にバルベーラが植えられていたという古文書が残っています。恐らくジョージアから渡ってきたのだと思います。

ローマ法王が愛飲するテーブルワインとして知られるグリニョリーノ「イル ルーヴォ」

グリニョリーノローマ法王フランシスコのテーブルワインとして知られるグリニョリーノ
モンフェラートの特徴的なワインです。グリニョリーノ100%で造っています。色合いは淡く、ピノ ネロを連想させるような色調です。グリニョリーノはネッビオーロと同じく非常に繊細な品種で、土壌のミネラルを良く反映する性質があるので、ちょっと畑の場所が異なるとワインとなる味わいも全然異なったものとなります。

熟成はセメントタンクで行います。赤ワインに関してはセメントタンクの使用がメインとなります。その利点としては、安定して醸造が出来る事、(ステンレスタンクに比べ)ほんの少しですが空気のやり取りが行われる事です。ワインにとって好ましいレベルの酸化が促されます。

ローマ教皇フランシスコのテーブルワインとして知られるグリニョリーノ『イルルーヴォ』
2013年に第266代ローマ法王となったフラシスコはブエノスアイレスの出身ですが、祖先のルーツがグリニョリーノの産地 アスティにルーツがあり、ローマ教皇フランシスコが愛飲するテーブルワインとして私達の『イルルーヴォ』は知られています。

Q.グリニョリーノは数年寝かせると素晴らしく深みが増すのですね。驚きの味わいです。

インタビュー一般的に軽やかな味わいの品種に思われがちですが、モンフェラートでは「グリニョリーノは熟成させて飲むべきもの」と考えられています。フィアット社のアネッリ会長はグリニョリーノに関して、熟成したモノしか飲んでいない位です。それ程熟成したグリニョリーノがモンフェラートでは歴史的に認知されてきているのです。6年の歳月を経た2013年は今とても素晴らしい状態ですね。ここ東京はイタリアからとても遠い場所にありますが、完璧な状態を見事に保っています。日本人のワイン管理は素晴らしいですね。マッセートの新しいカンティーナを設計したのも日本人と聞いています。

ガビアーノが単独所有する2つのDOC「ルビーノ ディ カンタヴェンナ」「ガビアーノ」

ルビーノディカンタヴェンナガビアーノが単独所有するDOC
DOCルビーノ ディ カンタヴェンナ、は私達だけで造っています。過去、ピエモンテのバルベーラは果実味と酸はしっかりとあるけれども、偉大さにかけていた部分がありました。私達のモンフェラートでは良いヴィンテージならば、果実感のあるバルベーラにタンニン分を多く含むフレイザをブレンドする伝統がありました。DOCルビーノ ディ カンタヴェンナでは2つの品種に加えて、スパイシーさが特徴のグリニョリーノをブレンドして、長期熟成も可能な骨格のしっかりとしたワインを造っています。2014年はストラクチャーがしっかりとしていますね。厚みがあります。(DOCルビーノ ディ カンタヴェンナはバルベーラ75~90%、フレイザ、グリニョリーノ25%までのブレンドと規定で定められています)

ガビアーノアンジェロガヤとガビアーノしか使う事の出来ない特注ボトル『DOCガビアーノ』
もう一つ、唯一造られるDOCガビアーノのワインです。一家のワイン造りの長い歴史の中、大きな功績をもたらしたマティルデ王妃の名を冠しています。出来の良いヴィンテージのみの限定生産で最良のバルベーラ、フレイザから造られています。2010年のボトリング後、2011、2012、2013、2014は造らず、2015年は先週ボトリングが終わりました。

大きさの異なる樽で18カ月熟成後、約12カ月間瓶内熟成を経てリリースされます。年産約3000本の生産量しかありません。このワインに関しては飲む30分前に抜栓して欲しいですね。是非食事と楽しんで頂きたいワインです。長期熟成が可能でカンティーナには1946、1949、1951年等のオールドヴィンテージも残してあります。

ボトルを良く見て下さい。ヴェネトのヴァルドット家の工房にお願いして造った茶色が入ったボトルです。このガラスボトルは1年に1回、限られた数しか造られませんので、ピエモンテで使えるのは私達ガビアーノとアンジェロ ガヤだけです。(DOCガビアーノはバルベーラ90~95%、フレイザ、グリニョリーノ5~10%までのブレンドと規定で定められています)

熟成の旨みとフレッシュさが見事に重なる、まさに飲み頃2014年!完熟ソーヴィニョンと樽熟シャルドネの芳醇な調和
コルテ モンフェッラート ビアンコ 2014
コルテ モンフェッラート ビアンコ 2014


ラベルはカステッロディガビアーノ城に古くから所蔵してある本に描かれた食卓風景をラベルデザインにしています。比較的涼しい畑で収穫されたソーヴィニョンブラン、シャルドネのブレンドです。ステンレスタンク醗酵後、5~6ヶ月寝かせています。内2ヶ月はシュールリーを行います。ソーヴィニョンブランはステンレスタンク熟成、シャルドネは軽い樽熟成を行います。酸もそうですが、このワインにはソーヴィニョンブラン種の特徴でもある塩味が感じられると思います。今飲んで頂いても、数年寝かせても楽しめるワインです。
試飲コメント:グレープフルーツやパイナップルの熟した果実の甘やかなアロマ、ミネラルのキレイに溶け合っています。飲むと円やかなコクに穏やかな酸とミネラルがボディを美しく引き締めています。ソーヴィニョンブラン種の爽やかな風味も重なり、熟成の旨みとフレッシュさが見事に重なる、まさに飲み頃の味わい。魚料理や白身の肉料理にも合わせる事が出来ます。

芳醇な風味と素晴らしく豊かな余韻!素晴らしい熟成感が楽しめるピエモンテ最高峰シャルドネ2013年
カステッロ ピエモンテ シャルドネ 2013
カステッロ ピエモンテ シャルドネ 2013


収穫は全て手摘みで、低温(約10度)に保たれた小さな小箱に入れて、カンティーナに運びます。プレスは非常に丁寧に行います。ブドウの果皮が少し破れる程度にとどめています。アリエ産のバリックで醗酵、熟成を行います。バリックは5年をめどに買い替えています。8ヶ月間果皮と共に寝かせ、約1週間~2週間の間をとってチェックをしながらバトナージュをして、ブドウの持つ成分をゆっくりと引き出しています。ボトリング後は約2年間の瓶内熟成を経てリリースされます。長期熟成が可能で10~20年はゆうに楽しむことが出来ます。
試飲コメント:アカシアの香りとハチミツにロースト香、ヘーゼルナッツ、バニラの豊かな香り。口に含むとボリューム感があり、デリケートでまろやかな味わいに思わず頬も上がります。大変リッチで、後味に甘草とバニラのニュアンスを感じさせる非常に芳醇な味わいです。樽熟成の銘醸ムルソーを想起させるようなボディの厚みと余韻の長さは秀逸です。1万円台のシャルドネにも匹敵するポテンシャルを持っています。6000円台で楽しめるシャルドネとしては最高峰の出来映えです。冷やし過ぎずにお楽しみください。

バルベーラ100%で造る心地よい酸、フレッシュでアロマティックなロゼ
カステルヴェレ モンフェッラート キアレット 2017
カステルヴェレ モンフェッラート キアレット 2017


通常のバルベーラの果皮接触の時間の約1/4で造ったものがこのロゼになります。ロゼの需要、リクエストが高まってきた4~5年前から造り始めたワインです。ラベルは聖書に登場するオリーブの木を持ったダヴィデを表現しています。バルベーラ100%で造られるロゼでイキイキとした酸が特徴的の辛口スタイルです。魚料理とも相性の良いワインです。
試飲コメント:美しく輝くみずみずしいピンク色。赤系果実やフローラルの綺麗なアロマ。飲むと心地良い口当たりでバランスが良く、バルベーラの酸の旨みが効いていてフレッシュでアロマティックさが魅力的です。前菜はもちろん、冷製、魚や白身のお肉とも好相性です。

ローマ法王フランシスコが愛飲する絶品グリニョリーノ!素晴らしく味わいの深みが増した2013年!
イル ルーヴォ グリニョリーノ デル モンフェッラート カザレーゼ 2013
イル ルーヴォ グリニョリーノ デル モンフェッラート カザレーゼ 2013


一般的に軽やかな味わいの品種に思われがちですが、モンフェラートでは「グリニョリーノは熟成させて飲むべきもの」と考えられています。フィアット社のアネッリ会長はグリニョリーノに関して、熟成したモノしか飲んでいない位です。それ程熟成したグリニョリーノがモンフェラートでは歴史的に認知されてきているのです。6年の歳月を経た2013年は今とても素晴らしい状態ですね。ここ東京はイタリアからとても遠い場所にありますが、完璧な状態を見事に保っています。日本人のワイン管理は素晴らしいですね。
試飲コメント:2013年に第266代ローマ法王となったフラシスコはブエノスアイレスの出身ですが、祖先のルーツがここグリニョリーノの産地アレッサンドリアにルーツがあり、『イルルーヴォ』はローマ法王フランシスコが愛飲するテーブルワインとして知られています。、まるで上級のバルバレスコを想起させるような存在感のあるアロマ。エキス分の詰まった熟れた豊かな味わいで優美で滋味深い味わいが実に見事です。熟成により見事に開花したグリニョリーノ。2000円台でこの価格は群を抜いています。是非一度お試しください。

ガビアーノ社単独所有DOCルビーノ ディ カンタヴェンナ!心地よい熟成感があり、旨みエキスの詰まった充実した味わい
ガヴィウス モンフェッラート ロッソ 2014
ガヴィウス モンフェッラート ロッソ 2014


バルベーラとピノ ネロのブレンドです。ヴィンテージによってブレンド比率は変わります。バルベーラは大樽熟成、ピノネロは小樽熟成です。グラスを見て下さい。グリセリンを多く含んでいるので、ワインの涙がしっかりと見て取れます。良い状態ですね。ガヴィウスはバルベーラの酸やフレッシュさ、芳香を、ピノ ネロのバランス、滑らかな口当たりを表現しています。ゆっくりとグラスを傾けて楽しんでもらいたいワインです。
試飲コメント:ベリーやプラムの熟した果実の美しい芳香があり、口当たりはベルベットのように実に滑らか。バルベーラの果実感とピノネロの滑らかさが見事に溶け合う、素晴らしいバランス感があります。かといってワインの骨格はしっかりと保たれていて、中盤から広がる豊かなタンニンと酸の旨みレベルは実に見事なレベル。2000円台でこのパフォーマンスはちょっと驚きです。抜栓翌日もエレガントなスタイルは崩れずキープしています。実に秀逸なワインです。肉料理やキノコ類、ほどよく熟成させたチーズと相性のいいワインです。

ガビアーノ社単独所有DOCルビーノ ディ カンタヴェンナ!心地よい熟成感があり、旨みエキスの詰まった充実した味わい
ルビーノ ディ カンタヴェンナ 2014
ルビーノ ディ カンタヴェンナ 2014


DOCルビーノ ディ カンタヴェンナは私達ガビアーノだけで造っています。モンフェラートでは良いヴィンテージならば、果実感のあるバルベーラにタンニン分を多く含むフレイザをブレンドする伝統がありました。私達はこのモンフェラートの伝統的2つの品種に加えて、スパイシーさが特徴のグリニョリーノをブレンドして、長期熟成も可能な骨格のしっかりとしたワインを造っています。2014年はストラクチャーがしっかりとしていますね。厚みがあります。
試飲コメント:美しく輝くオレンジを帯びたガーネットの魅惑的な色調です。熟したレッドベリーやプラム、レザー、甘やかなスパイス、土、茶葉のニュアンスが綺麗に広がります。飲むと骨格のしっかりとしたボディ、豊かな果実味を纏める心地よい熟成感があり、旨みエキスの詰まった充実した味わい。中盤から広がる酸、タンニンに寄り添うスパイスや木の実のニュアンスが余韻までしっかりと残り、心地よい淑やかな余韻が素晴らしいです。ピエモンテ単独DOCの貴重なワインが2000円台で楽しめます。是非一度素晴らしさを味わってみてください。

銘醸バローロに匹敵する複雑な香り、堂々たる存在感を放つ偉大なバルベーラ&フレイザ!単独所有する歴史的DOC「ガビアーノ」!
ア マティルデ ジュスティニアニ 2010
ア マティルデ ジュスティニアニ 2010


唯一造られるDOCガビアーノのワインです。一家のワイン造りの長い歴史の中、大きな功績をもたらしたマティルデ王妃の名を冠しています。出来の良いヴィンテージのみの限定生産で最良のバルベーラ、フレイザから造られています。2010年のボトリング後、2011、2012、2013、2014は造らず、2015年は先週ボトリングが終わりました。大きさの異なる樽で18カ月熟成後、約12カ月間瓶内熟成を経てリリースされます。年産約3000本の生産量しかありません。このワインに関しては飲む30分前に抜栓して欲しいですね。是非食事と楽しんで頂きたいワインです。長期熟成が可能でカンティーナには1946、1949、1951年等のオールドヴィンテージも残してあります。
試飲コメント:プラムやブラックチェリーにスグリが混じる濃密な果実香に驚かされます。グラスを廻すとレザーや甘やかなスパイス、ビターチョコレートが立ち上る堂々たる存在感を放っています。飲むと肉厚なフルボディでありながら、イキイキとしたタンニンと屋台骨に走る酸のバランスが絶妙。中盤から広がる堂々たる存在感はランゲの銘醸バローロ生産者級のインパクトがあります。DOC「ガビアーノ」のバルベーラとフレイザのブレンドがいかに素晴らしいかを知るにうってつけのワインです。煮込んだ肉料理、熟成したチーズなどとよく合いますが、ワインだけでもお楽しみいただける骨格のある1本です。
インタビューを終えて
約400年も続く侯爵家が単独所有する歴史的DOC「ガビアーノ」「ルビーノディカンタヴェンナ」は聞きしに勝る素晴らしい味わいでした。その艶やかな深み、豊かな風味は一般的なバルベーラの概念を覆し、銘醸バルバレスコを彷彿させるような実に優雅でクラシックな味わいがとても印象に残りました。ピエモンテの赤と言えばバローロ、バルバレスコがまず第一に思い浮かびますが、カステッロ ディ ガビアーノが造るバルベーラ、フレイザ、グリニョリーノの完成度の高さ、それでいて良心的な価格設定はイタリアワイン好きならば是非試して頂きたいおススメのワインです。

試飲の中でスタッフ一同口を揃えて、「美味しい!」と唸ったグリニョリーノ100%「イル ルーヴォ」はなんと第266代ローマ法王が指定して愛飲するテーブルワインとの事。日本では早飲みのライトな味わいのイメージが強いグリニョリーノでしたが、「グリニョリーノは熟成させて飲むべきもの」とアドルノ侯爵が話してくださった通り、試飲した「イルルーヴォ」2013年の緻密でエキス分の詰まった優美で滋味深い味わいが実に見事でした2000円台でありながら群を抜く旨み、素晴らしい風味がありました。アドルノ侯爵は「6年の歳月を経た2013年は今とても素晴らしい状態ですね。ここ東京はイタリアからとても遠い場所にありますが、完璧な状態を見事に保っています」と嬉しそうに話して下さいました。

侯爵家といえば「ハイクラス」なイメージがありますが、それとは別に自然を愛し熱心にワイン造りを続けるアドルノ侯爵のお話にはすっかり引き込まれてしまいました。モンフェラートの丘陵地帯で産み出される偉大なバルベーラ、フレイザ、グリニョリーノ。インタビュー後も、数日かけてゆっくりと楽しめました。是非お試し頂きたいおススメのワインです。

カステッロ ディ ガビアーノ社 ジャコモ カッタネオ アドルノ伯爵とトスカニースタッフ
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