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2022年3月25日 ジュゼッペ カッジャーノ氏 Mr. Giuseppe Caggiano
愛する地元タウラージの品質向上に大きく貢献した創設者アントニオ氏!偉大な醸造家ルイジ モイオ氏とともに新時代を築いた南イタリアの代表格!タウラージ村の7つの区画で高品質アリアニコを造り分ける「アントニオ カッジャーノ」突撃インタビュー
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「アントニオ カッジャーノ」は、1990年に初代当主アントニオ氏が地元アヴェッリーノに創業したワイナリーです。1994年には、後の偉大な醸造家、若きルイジ モイオ氏をエノロゴとして招へい。土着品種アリアニコの新しい表情を引き出し、タウラージの新時代を築いた造り手です。「エレガントで優れたバランスが特徴」というタウラージ村に所有する7つの区画では、それぞれ分析、収穫、醸造を別々に行いクリーンな味わいを表現しています。今回は、ワインジャーナリストの宮嶋勲氏に通訳と解説をしていただき、現当主のジュゼッペ カッジャーノ氏にオンラインでお話を聞きました。 |
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前当主アントニオ氏が若きルイジ モイオ氏の才能を見出し招へい
愛する地元カンパーニャで新時代を築いた「アントニオ カッジャーノ」
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「アントニオ カッジャーノ」は、1990年に前当主アントニオ カッジャーノ氏が地元アヴェッリーノ、タウラージ村に立ち上げたワイナリーです。カンパーニャ州の内陸部に広がる歴史あるワインの銘醸地、イルピニアの丘陵地帯に位置しています。写真家として世界中を飛び回っていたアントニオ氏が、家族が所有していたサラエ ドミニの歴史ある畑に惹かれていったことがきっかけでワイン生産をスタートさせます。
「重要な村であるタウラージにいる限りは、ワインを造ることが絶対に必要だと父は考えました」と、現当主のジュゼッペ氏が話すように、アントニオ氏は地元愛に溢れるワイナリー建設を行います。建築家としての一面も持つ前当主は、1980年のイルピニア大地震で壊れた家の廃材を集めて建設を開始したのです。ワイナリーだけでなく、椅子やランプなど施設内にあるものも地元の素材を再利用し、新しい命を吹き込みました。「父がワイナリーを設立した時に設定した目標が二つあります。最高品質のワイン造ること。そして、多くの人にタウラージ村に来てもらうことです。ワイナリーに訪問してもらえるようにワイナリーを作りました。」とジュゼッペ氏。
ワイナリーのロゴには、積み木のように積まれた地元の石の絵が描かれています。これは“(バランスを重要視する)セメント不使用の建築=バランスの取れたワイン”が表現されています。
偉大なエノロゴ、ルイジ モイオ氏との出会い
アリアニコの新しい表情を引き出してタウラージの新時代を築いたカッジャーノ
そして、ワイナリーは醸造担当として若きルイジ モイオ氏を招へいします。ルイジ氏は、後の「アントニオ カッジャーノ」はもちろん「フェウディ ディ サン グレゴリオ」などを人気生産者に引き上げた南イタリアの偉大なエノロゴとして知られる存在。かつては「シャトー コス デストゥルネル」で醸造責任者を務めたり、ナポリ大学の醸造学の教授も務める世界的醸造家です。タブルノ最高峰の樹齢150年のアリアニコから造られるブエ アピスを輩出する巨大な協同組合「カンティーナ デル タブルノ」のコンサルタントも務めています。
また、2001年には自身のワイナリー「クイントデーチモ」を設立。土着品種のみを用いて、この地方のみならずイタリアワイン全体の地位を押し上げるような珠玉のワインを生みだしています。星付きレストランでオンリストされる南の土着ワインという別格の地位を持つ唯一無二の存在として知られています。
宮嶋勲氏に、アントニオ カッジャーノ氏とルイジ モイオ氏の出会いについて話していただきました。
「ルイジ モイオ氏は1990年からフランスのディジョンにある国立農業研究所でアロマの研究に従事していました。ルイジ氏の実家はDOCファレルノ デル マッシコにある有名なワイナリーですが、当時のルイジ氏は乳製品のアロマの研究に従事していました。1993年にカンパーニャ州アヴェッリーノ県の視察団がブルゴーニュを訪問した時に、ルイジ氏は案内役を頼まれ、視察団に同行しました。その視察団の中に当時ワイナリーを準備中のアントニオ カッジャーノ氏がいました。アントニオ氏は写真に熱中して世界中を旅していましたが、サラエ ドミニの畑を受け継いだので、ワイナリーを始めようとしていました。アントニオ氏はブルゴーニュで出会った同じカンパーニャ州出身の若者ルイジ氏をとても気に入り、自分が始めるワイナリーの醸造を依頼したのです。
研究者、学者としてのキャリアに満足していたルイジ氏は醸造コンサルタントには興味がなく、その誘いを断りました。ただアントニオ氏はしつこく電話をし続け、ルイジ氏もついにアントニオ氏の情熱に負けて、引き受けることにしました。ルイジ氏は1994年7月にイタリアに戻ります。そして、ルイジ氏とアントニオ氏は1994年の収穫を一緒に行い、タウラージを造ります。当時カンパーニャワインはマストロ ベラルディーノの独占状態でした。マストロ ベラルディーノは素晴らしいワインを造っていましたが、アプローチは伝統的でした。ルイジ氏はフランスから近代醸造学を持ち込み、アリアニコの新しい表情を引き出しました。カッジャーノのワインはカンパーニャワインに新風を吹き込んだというわけです。」
アントニオ カッジャーノは、ワイナリーとしては比較的若い歴史にも関わらず数々のアワードを受賞し、新時代を築き上げます。今ではイルピニアの代表的なワイナリーのひとつとして周知されています。現在は、アントニオ氏から息子のジュゼッペ氏へとイルピニアワイン造りの情熱が引き継がれています。きめ細やかな畑仕事から、情熱的で的確な醸造方法まで父から学び、タウラージの偉大な表現者として、クリーンで高品質ワインを輩出しています。 |
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エレガントで優れたバランスを生むタウラージ村に7つの区画を所有!
区画ごとに分析、収穫、醸造を行いクリーンな味わいを表現
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黄色:ワイナリー(タウラージ村の地図)
※左側が北方面
DOCGタウラージはアヴェッリーノ県にある17のエリアで生産される南イタリアを代表する偉大なワインです。アントニオ カッジャーノは、拠点を構えるタウラージ村だけでアリアニコを栽培しタウラージを生産しています。そして、タウラージ村の中に7つの区画を所有し、区画ごとに分析、収穫、醸造を行います。「年によって区画の出来が異なる」という理由で、一つの区画の中でもまたさらに細かく区分けをしています。
他のエリアと比較したタウラージ村の特徴をお聞きしました。
「タウラージは17のエリアで造られていますが、大きく3つのゾーンに分けられます。南部のカステルフランチやモンテマラーノなどの標高600~700メートルのエリアは濃厚なワインができます。それに対し、北部のヴェンティカーノやピエトラデフュージなどの標高の低いエリアは柔らかくて早めから飲めるワインが生まれます。その中間に位置するタウラージ村は、エレガントで調和の取れたタウラージができます。私たちは、その中でもクリーンな味わいを引き出すことに注力しています。」
続けて、醸造で特に気を付けていることについて話していただきました。
「特に気を付けているのは、タンクとセラーを多く持つことです。そうすることで、区画ごとにブドウを厳選し醸造することができます。それぞれの品質を考慮して、全て良ければ一緒にするし、ダメであれば格下げします。広いセラーを持ってたくさんタンクを置き、別々に醸造させることが高品質ワインを造るために一番重要なことです。イルピニア地方は収穫が遅く、白ブドウは9月末、黒ブドウは10月末から11月に収穫します。遅いおかげで酸とミネラルが引き出されるのですが、秋の雨にさらされる可能性もあります。そのため、カビの被害を受けないように、収穫量を落としています。」
土着品種アリアニコで造る赤ワインについて解説していただきました。
フレッシュ&フルーティ、凝縮感溢れる若々しい「タウリ イルピニア アリアニコ」
「タウラージ村、標高は400メートルの区画のアリアニコを使用しています。夜になると非常に気温が下がるので、アロマが明確に出ます。ステンレスタンクでアルコール発酵を行い、フランス産バリックで3~4か月熟成させます。アリエ、ヴォージュ、ヌヴェール、トロンセ、ソローニュの5つの産地のものです。フレッシュ&フルーティで若々しいアリアニコを造りたいという意図で新樽は使用せず、2~3年目の樽を使用しています。」
最上の畑で造られ完熟果実とスパイスが光るアリアニコ
「サラエ ドミーニ イルピニア カンピ」
「タウラージと同じ単一畑ワインです。ステンレスタンクでアルコール発酵を行い、2~3年目のバリックで10ヶ月熟成。サラエ ドミーニというのは、“ご領主様への支払い”という意味です。昔は、お金よりも実物で年貢を納めており、領主様が“一番いい畑”とされるここのブドウを欲していました。それくらい昔から優れていると知られる畑で、単一畑サラエ ドミーニはグランクリュに当たります。粘土石灰質に凝灰岩が混ざった土壌で、ボディと凝縮感、完熟果実やスパイシーなトーンが出てきます。」
1本のブドウ樹からボトル1本分しか生まれない最高峰タウラージ
パワフルかつエレガントで洗練された「ヴィーニャ マッキア デイ ゴーティ」
「ワイナリーから800メートルのところにあるマッキア デイ ゴーティという区画で造られるタウラージです。収穫量は1ヘクタール当たり50キンタルと少ないです。ブドウの樹1本からワインボトル1本分が生まれます。新樽70%のバリックで18カ月間熟成を行います。(2016年は)まだまだ若く、これから20~30年は寝かせられるワインです。国際的なスタイルですが、しっかりとテロワールが引き出されています。力強くエレガントで洗練されたタウラージです。」
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カッジャーノが初めて造ったフィアーノ&グレコのブレンド白!
果実やハーブが香る華やかなアロマ、繊細で柔らかな味わい |
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アントニオ カッジャーノ |
フィアグレ 2019 |
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1995年にワイナリーが最初に造った白ワインです。フィアーノとグレコのブレンドはアントニオ カッジャーノが発明したもの。麦わら色。白い花や熟した果実の芳しい香りに、ミネラルのニュアンスを感じます。柔らかく繊細な味わいで、スパイスやタバコなどのアロマの長い余韻を楽しめます。繊細な味付けの魚料理やフレッシュチーズと相性が良いです。 |
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試飲コメント:明るい麦わら色。果実やハーブを感じる華やかなアロマを感じます。味わいはフレッシュでありながら繊細で柔らかなフレーバーが綺麗に融合している印象です。ややハチミツのニュアンスもあります。エレガントな風味の余韻が続きます。 |
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果実味溢れる味わいと心地よいボリューム感!
標高約600mの南西向きの斜面地に育つファランギーナ |
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アントニオ カッジャーノ |
ファランギーナ 2019 |
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ベネヴェントの標高約600mの南西向きの斜面地に育つファランギーナで造られています。濃い麦わら黄色。パイナップルやバナナ、リンゴなどのフレッシュな果実味溢れる香りがあります。しっかりとした骨格で、バランスの取れたふくよかで力強い味わい。魚介や甲殻類を使ったリゾットやパスタ、魚介類や甲殻類のメインディッシュと相性抜群です。 |
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試飲コメント:麦わら色。トロピカルフルーツ、ライム、バナナなど、繊細でフルーティな香り。ハーブやフローラルなトーンもあります。口に含むと、やや際立つ酸味があり、バランスに優れた持続する風味があります。 |
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『ビベンダ』最高賞5グラッポリ受賞!
美しい果実味とミネラルが際立つフィアーノ ディ アヴェッリーノ |
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アントニオ カッジャーノ |
フィアーノ ディ アヴェッリーノ ベシャール 2019 |
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ラピオ地区にある3haの南西向きの畑で造られるフィアーノです。標高400m、火山由来の粘土混じりの石灰質土壌。世界中を旅してきたアントニオ氏が、柔らかく優美な味わいからサハラの砂をイメージして、サハラ砂漠にある村から名付けたワインです。2019ヴィンテージは、2018ヴィンテージに引き続き2年連続となる『ビベンダ』最高賞5グラッポリを受賞しています。黄金色。花やドライフルーツ、スパイスなどの複雑な香り。フレッシュさとともに、リッチでコクがあり温かみを感じる、しっかりとした骨格の風味豊かな味わいです。魚介類や甲殻類の料理、フレッシュチーズと相性が良いです。 |
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試飲コメント:透明感のある麦わら色。グラスを回すとほどよい粘性の高さが見て取れます。フローラルな香りから、リンゴや桃の果実香、ハーブなどのアロマティックなニュアンス。味わいはふくよかで、美しい果実の酸味がじんわりやってきた後にミネラルやナッツ、ドライフルーツの風味があります。 |
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南国果実と爽やかなハーブの力強いアロマ!
果実由来の酸とミネラルが綺麗に調和するグレコ ディ トゥーフォ「デヴォン」 |
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アントニオ カッジャーノ |
グレコ ディ トゥーフォ デヴォン 2019 |
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ワイン名は、初代当主のアントニオ氏が北極を旅した時に遭遇した「デヴォン」という名の大きな氷山から由来しています。グレコは酸が強くてフレッシュな品種なので、寒い北極をイメージして名付けられました。白ブドウの仮面を被った黒ブドウと呼ばれるグレコは、果皮にタンニンがあり黄金色になりやすく、フルボディの白ワインが生まれます。最初は閉じていますが、2~3年経つと新たな姿を見せてくれます。明るい黄色。トロピカルフルーツや桃、アーモンドの花などの芳しい香り。バランスの取れたドライな味わいで、アーモンドの風味の心地よい余韻へとつながります。前菜や魚料理、白身肉などと相性が良いです。 |
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試飲コメント:黄金色。桃やアプリコットの果実と黄色い花、爽やかなハーブのアロマ。口中を覆う果実由来の酸味が、綺麗なミネラルとが見事に調和した味わい。アーモンドの風味を感じる長い余韻があります。 |
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「赤の代わりではなく、白の代わりに飲んでほしいロゼ」
フレッシュ&フルーティで親しみのあるロゼ「ローザ サラエ」 |
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アントニオ カッジャーノ |
ローザ サラエ 2019 |
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赤用のアリアニコより3週間早く収穫し、糖度が上がりきらない状態で造ります。そのため、多く酸が残って非常にフレッシュで飲みやすいロゼが出来上がります。当主のジュゼッペ氏は「赤の代わりではなく、白の代わりに飲んでほしいロゼです」と紹介します。明るく淡いピンク色。フレッシュなチェリーやカラント、ザクロなどの果実味溢れる香りに、イヌバラなどの花のニュアンスを感じます。生き生きとしたフレッシュさと繊細な風味が印象的なロゼワインです。食前酒として、トマトを使ったパスタ料理、魚介のスープ、ピッツァと楽しめます。 |
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試飲コメント:明るく輝く淡い玉ねぎの皮色。ザクロ、チェリー、グレープフルーツ、バラなど複雑かつ繊細な香り。躍動感のあるフレッシュな酸が特徴てきです。最後にアーモンドのようなほろ苦さが感じられます。非常にフレッシュで飲みやすく、クリーンなロゼワインです。 |
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タウラージ村のアリアニコだけで造るエントリーワイン
エネルギッシュな飲み心地の良さとスパイシーでほろ苦さのある余韻! |
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アントニオ カッジャーノ |
タウリ 2019 |
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濃いルビー色。ブラックプラムや赤いベリーなどの森の果実の香りが、黒コショウやピーマンなどの長い余韻へとつながります。口当たりは暖かくソフトでフレッシュ。しっかりとしたタンニンでバランスの取れた味わいです。狩猟肉を使ったパスタ料理、肉料理、ほどよく熟成させたチーズなどと合わせたい赤ワインです。 |
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試飲コメント:紫色。青系果実、黒系果実のフレッシュな香り。スミレやバラなどのフローラルなアロマもあります。味わいはタンニンがしっかりありながらも、エネルギッシュな酸味を感じる親しみやすい風味。抜群の飲み心地が特徴的です。黒コショウなどのスパイシーさも特徴の一つです。ほろ苦さのある余韻。 |
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カッジャーノが誇る単一畑で造るタウラージの弟分「サラエ ドミーニ」
濃密なアロマ、果実の凝縮感とスパイシーさが綺麗に溶け合うバランス |
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アントニオ カッジャーノ |
サラエ ドミーニ 2018 |
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濃いルビー色。果実味やスパイス、ローストしたナッツなどに、リコリスのニュアンスの複雑なアロマが広がります。まろやかで繊細な口当たりで、旨みのあるタンニンが混ざり合います。赤身肉やジビエなどと相性が良いです。 |
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試飲コメント:ガーネット色がかった濃いルビー色。完熟果実のフルーティさ、ドライフラワー、スパイシーさのある香り。黒コショウ、バニラのニュアンスもあります。香り同様の味わいと、しっかりしたタンニンが綺麗に溶け合うバランスの良さがあります。 |
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『ガンベロロッソ』&『ビベンダ』最高賞の常連ワイン
ワイナリーが誇る最高峰タウラージ「ヴィーニャ マッキア デイ ゴーティ」 |
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アントニオ カッジャーノ |
タウラージ ヴィーニャ マッキア デイ ゴーティ 2016 |
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濃いルビー色。森の黒い果実や赤いベリー系の果実に、リコリスやバニラが混ざり合う複雑で芳醇な香り。力強くエレガントな味わいで、まろやかな口当たりで甘やかなタンニンとフレッシュさが特徴的です。余韻は長く心地よく続きます。 |
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試飲コメント:ガーネット寄りのルビー色。フローラル、タバコ、黒コショウ、バニラ、バルサミコ、ミントなど力強さと複雑さを持つ香り。力強さがありながらソフトな口当たり。滑らかなタンニンと綺麗な酸味が際立ち、それらが見事に調和したエレガントな味わいです。 |
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フィアーノ ディ アベリーノ70%、グレーコ ディ トゥーフォ30%のパッシート「メル」
甘味とフレッシュな酸味が織りなす優れたバランス |
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アントニオ カッジャーノ |
メル 2019 |
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黄金色。ドライアプリコットや砂糖漬けの柑橘系のフルーツやハチミツを感じる甘い味わいで、長い余韻を楽しめます。ペコリーノチーズ、ゴルゴンゾーラチーズ、クリーム系のお菓子、焼き菓子を相性が良いです。 |
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試飲コメント:黄金色。干したアプリコット、果実のコンポート、ハチミツ、バニラの香り。甘味と同時にフレッシュな酸味もあり、バランスの優れた味わい。クリーンで持続性のある余韻があります。 |
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■インタビューを終えて |
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写真家、芸術家、建築家、ワイン生産者という多くの顔を持つ創設者のアントニオ カッジャーノ氏のバイタリティには驚くばかりでした。写真家として地球の端から端まで飛び回っていたアントニオ氏は、家族から歴史的な畑を譲り受けると、ブルゴーニュで出会った当時無名の若きルイジ モイオ氏をエノロゴに抜擢します。同じカンパーニャ出身のルイジ氏から承諾を得るまで何度もラブコールを送り続けたそうです。そして、ワイナリーは、ルイジ氏が持ち込んだ近代醸造学によって、カンパーニャワインに新しい風を吹き込み、南イタリアの偉大な表現者としての地位を確立しました。
建築家でもある初代当主は、愛する地元の素材を再利用して自らワイナリーを建設しました。カンティーナ内には、アントニオ氏が描いた絵画や作品が並んでいます。「アントニオさんは詩人でもあるんです」と宮嶋氏が話すように、いくつかのワインは、世界中を旅した際に得たインスピレーションから名付けられています。
このように、これまでアントニオ氏は表現者として多くのものを輩出してきました。アントニオ カッジャーノというワイナリーに始まり、数々のワイン、偉大な醸造家ルイジ モイオ氏、芸術作品、2代目当主ジュゼッペ氏など…。それは、彼が持つ情熱やバイタリティなしには築けなかった作品だと思います。
ワイナリーは、父の情熱を受け継ぐジュゼッペ氏に世代交代した今も拡大を続けています。今回試飲したワインにはありませんでしたが、2022ヴィンテージからワインが3種類増えるそうです。メトドクラシコを2種(フィアーノとアリアニコ ロゼ)、フィアーノ ディ アヴェッリーノ リゼルヴァです。世代が変わってもなお、新しい風を吹き込み続けるアントニオ カッジャーノのワインをぜひお楽しみください。 |
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