2022年11月8日 マルコ ザウリ氏 Mr. Marco Zauli
新登場ワインから偉大な逸品、隠れた名品まで!熟練した伝統的アパッシメントで世界中から愛されるワインを生み出すアマローネの名門「マァジ」突撃インタビュー |
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1772年に創業したアマローネの老舗「マァジ」。ボスカイーニファミリーが、マァジという名の小さな谷に畑を購入したことから歴史が始まりました。アパッシメントのスペシャリストとしても知られるワイナリーは、徹底管理されたフルッタイオ(乾燥小屋)を構え、熟練した伝統的手法でブドウを乾燥させています。そうして糖度が凝縮されたブドウで造る数々のワインは、上質で濃密、そしてエレガントに仕上がっています。今回は、新登場ワインから世界中で愛される逸品、隠れた名品まで試飲させていただき、輸出マネージャーのマルコ ザウリ氏にオンラインでお話を聞きました。 | ||||||||||
伝統ある土着品種とアパッシメント手法で250年の歴史を築き上げる老舗「マァジ」 |
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1772年創業。古代ローマ時代から続くヴァルポリチェッラの伝統に敬意を表すワイン造り
――今日はよろしくお願いします。 ――そちらは具体的にどのエリアになりますか? ヴァルポリチェッラ地区「マァジ」という名の土地に対する忠実な思い 同様にマァジもワイナリーとして長い歴史を持っています。1772年、ボスカイーニ家により創業しました。今年は250周年を迎える大切な年です。ヴァイオ デイ マァジという名の小さな谷に畑を購入したことで歴史は始まりました。ファミリーネームをワイナリー名にする生産者が多い中、マァジ社は土地から名前を取っています。これは、地域に対する忠実な思いや伝統を大切にしたいという思いが込められています。と同時に、革新的であることも忘れずに仕事しています。 ヴァルポリチェッラに身を置く歴史の長い造り手としては、地域の文化を後世に伝えていきたい思いがあります。そのため、長年使われてきた土着品種や伝統あるアパッシメント手法を重要視してワイン生産を行っています。それらの文化が、マァジ社のワインによって世界中に広まってくれたら嬉しいです。 |
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「マァジ」社の徹底管理と熟練技術で上質なワインに仕上げる伝統的アパッシメント手法 |
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ワインの上質な仕上がりを左右する乾燥小屋「フルッタイオ」
アパッシメントは、2500年前からすでにローマ人が行っていたテクニックです。ブドウを乾燥させることで何が起こるかというと、まず糖度が凝縮され、ブドウが持つアロマや色も凝縮されていきます。しっかりとした骨格、ボディ、まろやかな口当たり、エレガントな味わいに仕上がります。上質なワインに必要な条件が、アパッシメントによって得られると考えていただいていいと思います。120日くらい乾燥させ、ドライに仕上げるとアマローネになりますし、甘口に仕上げるとレチョートになります。 フルッタイオとは、ブドウを乾燥させるために設計された場所です。ヴァルポリチェッラの方言で“アレーレ”と呼ばれる棚に、重ならないようにブドウを並べています。今あるブドウは収穫されたばかりで、アパッシメントの最初の段階ですね。アマローネだと、およそ30~45%くらいが蒸発していきます。
革新的システムを用いた自然乾燥で行う伝統的アパッシメント手法 空気の循環も大切です。NASA(ブドウ自然乾燥助長システム)を用いて温度と湿度を測り、必要な時に空気の入れ替えを行っています。マァジ社は、アパッシメントを自然に行うべきという伝統的な考えを持っているので、温風を当てたり、わざと温めて乾燥を促すことは絶対にしません。じっくりと乾燥させることで、アロマや糖度がしっかり凝縮していきます。 ――大きく分けてフルッタイオは2ヶ所なんですよね? ――陰干しをする棚は全て同じ素材ですか? ――その棚は全部で何枚くらいあるのですか? 特徴の異なる各土着品種が相互補完し合い完成するマァジ社のワイン ――もっとありそうですね。 ・コルヴィーナ ・ロンディネッラ ・モリナーラ ・オゼレータ ヴァルポリチェッラの希少な古代品種です。このエリアでも、栽培数が非常に少ないです。房が小さく収量も少ないので、お金に変わらないという理由で、別の品種に植え替えられて絶滅しかけた品種です。それをボスカイーニ家が再発見し、植え直しました。他の品種と比べて果実が小さいです。果皮が非常に厚いので、タンニンがしっかりしていて、いい色をワインに与えます。ブレンドに使うときは、約10~15%使用します。わずかな比率でも味わいに変化をもたらします。コスタセラ リゼルヴァには、オゼレータが入っています。 |
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次世代のオーガニックワイン、世界中から愛される偉大な逸品、隠れた名品まで!
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新登場!自然酵母、ノンフィルターで造るオーガニック、ヴィーガン認証取得のサスティナブルワイン 「フレスコ ディ マァジ ビアンコ&ロッソ」
一言で言うと、サスティナブルなワインです。オーガニック認証、ヴィーガン認証を取得しています。自然酵母でフィルターをかけていません。畑からボトリングまでが最短と言いますか、何も足してないし何も引いてません。マァジ社にとっては、革新的で挑戦的なワインの一つです。 ラベルは再生紙で、ソフトな色を使っています。3Dのようなアイキャッチで、若い人の目につくようなデザインにしています。軽量ボトルのため、CO2の排出量を抑えられます。プラスティックも使っていません。特に色も付けておらず、透明なボトルです」 フレッシュさと複雑味が溶け合う世界的ベストセラーワイン「カンポフィオリン」 レフォスコ100%で造る隠れた名品「グランダレッラ」 世界で最も有名で偉大なアマローネ 「コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ」 「コスタは斜面、セラは夕方という意味です。12ヘクタールあるコスタセラの区画は西側を向いています。その西側に何があるかというと、ガルダ湖です。そのため、湖からの反射光まで二重に光が入るので、非常に日照時間が長く日当たりが良い場所なのです。ブドウ栽培には最適な場所と言われています。 そこで収穫されたブドウを100%アパッシメントします。期間は90日から100日。ヴィンテージによっては120日になることもあります。この期間で、水分は40~45%減少します。それにより凝縮感が生まれエレガントなワインになります。その後、24ヶ月間木樽熟成されて、6ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされます」 絶滅しかけたオゼレータ種によって引き出される優れたストラクチャー、長期熟成力 リゼルヴァのラベルを見ていただきたいのですが、黒いデザインですよね。実は、これは“オゼレータが入っている”ということを意味しているんです(レチョートを除く)。カンポフィオリンのブローロもオゼレータを使用しているので黒いラベルにしています」 ※オゼレータ種についての詳細は前回のインタビュー記事をご覧ください |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
ブドウを乾燥させる部屋「フルッタイオ」から始まった今回の突撃インタビュー。収穫されたばかりのブドウがずらーっと並んでいました。乾燥が進んだ時期のフルッタイオは、とてもいい香りが部屋に充満していると聞いて、早く現地に行きたいという思いが強まりました。
ワインに上品さや濃密さを与えるグリセリンが生成されるのは、60日間のアパッシメントを超えてからだそう。効率性を重視し、乾燥を早く促すために温風を当ててしまっては、そのグリセリンが生成されることはないそうです。伝統を重視してじっくりと乾燥させることで、今回試飲したワインのように濃密で上品な味わいに仕上げているのだと実感しました。 今回試飲して、特に驚きだったのはレフォスコ100%で造るグランダレッラです。カンポフィオリンやコスタセラ(リゼルヴァ)の陰に隠れ、あまりスポットライトに当たることはないですが素晴らしかったです! 濃厚で複雑な味わいですが、重たさを感じることはなく、芯のあるフレッシュな酸がワイン全体を支えていて優れたバランスがありました! とてもお勧めです! 熟練した伝統的アパッシメントで世界中から愛されるワインを生み出すアマローネの名門「マァジ」を、ぜひご堪能ください! |
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熟練した伝統的アパッシメントで世界中から愛されるワインを生み出すアマローネの名門「マァジ」突撃インタビュー
2022/12/06