2022年11月22日 ロジェール グリフォイ デクララ氏 Mr. Roger Grifoll Declara
世界の名だたる星付きレストランにオンリスト!スペイン最上の原産地呼称DOQプリオラート地区エルモラール村を牽引する「グリフォイ デクララ」突撃インタビュー |
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スペインの銘醸地、最上級ワイン産地と言われるDOQプリオラートで5世代続く家族経営ワイナリー「グリフォイ デクララ」。二つの原産地呼称DOQプリオラートとDOモンサンにまたがるエルモラール村という独特なテロワールから生み出される上質なワインは、世界の名だたる星付きレストランがオンリストするほど。2017年には、DOモンサンを離脱し、エルモラール村に特化した独自の規格「マウンテンワインズ」を設立しました。今回は、ワイナリーの歴史、エルモラール村、新規格などについて、オーナー兼醸造家のロジェール グリフォイ デクララ氏と通訳兼アジア営業担当の原田郁美さんにお話を聞きました。 | ||||||||||
二つの原産地呼称DOQプリオラートとDOモンサンにまたがる唯一無二のテロワール!
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――今日はよろしくお願いします。ワイナリーとワインについて、お聞かせください。 今日はこのような機会をいただきありがとうございます。グリフォイ デクララの5代目醸造家のロジェール グリフォイ デクララです。まず、ワイナリーが位置するエリアについて説明させていただきます。 カタルーニャ州バルセロナから南(西)に車で1時間半の、タラゴナ県プリオラート地区エルモラール村に私たちは拠点を置いています。リオハと並び最上級ワイン産地と言われるDOQプリオラート、それをドーナツのように囲んでいるDOモンサン。その二つの原産地呼称にまたがるのが、エルモラール村です。土壌の条件が特殊で、ここにしかないテロワールがあります。 私たちはそのエリアで、DOQプリオラート、マウンテンワインズという二つのカテゴリーでワインを生産しています。父が起ち上げの時から関わっていたDOモンサンは、2017年に離脱しました。マウンテンワインズは、その後、独自に設立した新カテゴリーになります。 ――具体的にどういうところが、“ここにしかないテロワール”なのでしょうか? バルセロナと比べて5倍少ない降水量、7度の気温差。山の影響を特別受けるエルモラール村 ――どれくらいの寒暖差があるのですか? ――海は近いけど、その影響は受けないということですね。 |
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エルモラール村に特化する独自の新規格「マウンテンワインズ」を設立
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スペイン政府とEU認証を受けたエルモラール村だけの新規格「マウンテンワインズ」
「グリフォイ デクララ」は、2017年にDOモンサンを離脱し、独自の規格「マウンテンワインズ」を設立しました。「マウンテンワインズ」とは、プリオラート地方エルモラール村で、山の影響を受ける独特のテロワールを持つ区画から生産されるワインの独自の認証名。スペイン国家認定機関、EUの認証を取得しています。DOQプリオラートの基準がベースとなっており、以下の10の特徴を持つ非常に厳しい規格となっています。 ――マウンテンワインズは、新しいカテゴリーという解釈でよろしいでしょうか。 ――どうしてマウンテンワインズを起ち上げようと思われたのですか? ――村長!? (標高100~565mの急斜面という厳しい地勢) ――エルモラール村には何社くらいワイナリーがあるのですか? ――畑は全て自社畑ですか? 村の将来を担うグリフォイ デクララに託された樹齢80年を超える古木の畑 そこで、私たちグリフォイ デクララが彼らと交渉し、40年契約という形で彼らの畑を使用させていただくことになりました。長くエルモラール村に住む彼らは、外資系などにお金を積まれても畑を渡したいと思わなかったんです。村を守り続けたいという思いで実現しました。先ほど全て自社畑と言いましたが、厳密には全体の5%が40年契約のものです。でも、気持ちとしては100%自社畑ですね。 経済危機により帰郷した人々の受け皿としての役割も果たす「グリフォイ デクララ」 ――それらの畑は村所有と言いますか、エルモラール村を代表する畑なんですね。 いいポイントを突かれていると思います(笑)。もう一つ話したいことがあります。グリフォイ デクララでは、経済危機によって仕事がなくなり村に戻ってきた若者も働いています。農業の経験がない彼らを受け入れた形ですが、もともとは自身の家族が所有していた畑で仕事している人もいます。マウンテンワインズは、全てにおいて村おこしみたいなものですね。 ――ロジェールさんは、よくぞ残って頑張ってこられましたね。でなければ、受け皿もなかったと思います。 |
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世界の名だたる星付きレストランにオンリストする逸品!
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世界の名だたる星付きレストランにオンリスト!フラッグシップの新樽熟成白 DOQプリオラート「グラン プレディカット ブラン」 グリフォイ デクララにおける白ワインのフラッグシップです。ガルナッチャブランカ種の色もありますが、樽熟成由来の色味も出ています。15ヶ月間、600リットルの中樽を用いて発酵と熟成を行っています。樹齢25~35年。温度は赤ワインと同じくらいの16~17度でも大丈夫だと思います。開いてくると、洋ナシやパイナップルの香りが出てきてクリーミーさも増します。 ちなみに、このワインは、バルセロナにあるDisfrutar(ディスフルタール)というミシュラン二つ星レストランでオンリストされています。今はなき世界一のレストランEl Bulli(エルブジ)の右腕の方々が起ち上げたお店です。スペシャリテである透明のマカロニのカルボナーラに合わせていただいているんですよ。 そして、カルメ ルスカイェーダさん(世界で最も星を獲得する女性シェフ)のとある記事に使われた写真に、彼女とともに載っているんです。ミシュラン三ツ星シェフにも気に入っていただいています。 ワイナリー史上最も評価の高い赤! 樹齢50~85年、混成土壌が生む複雑な味わい マウンテンワインズ「トッサルス セレクシオ エスペシアル」 私はグリフォイ デクララでワインを造り始めて23年になりますが、トッサルス セレクシオ エスペシアルは最も評価を受けてきたワインだと思います。樹齢50~85年のカリニェナ70%、ガルナッチャ30%で造っています。600リットルのフレンチオーク樽で14ヶ月間熟成しています。新樽50%です。古樹ということもあり、収量は少ない分、果実味が増した上質な味わいです。土壌もリコレリャというスレート土壌にいろいろな土壌が混ざっているので、リコレリャ100%の畑よりは複雑味があるワインになります。 DOQプリオラートで5つの造り手だけ所有する樹齢100年越えの畑! DOQプリオラート「グラン プレディカット」 DOQプリオラートに新しい格付けができました。1945年以前に植栽された畑(70%以上)で造られた“オールドヴィンヤーズ”(Villes Vinyes)という格付けです。グラン プレディカットは樹齢100年を超えるブドウで造られているので、“オールドヴィンヤーズ”に加えて、樹齢100年の樹を意味するヴィニェス センテナリエス(Vinyes Centenaries)と書けるんです。ラベルチェックも厳しく行われるので、このように書けることは素晴らしいことです。 なかには121年の古樹も使っています。プリオラートエリアで100年以上の古樹を持っている造り手は、今の時点で5社しかありません。マスドイシュ、トーレス、アルバロ パラシオス、セジェール バィ リャック、そしてグリフォイ デクララです。 |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
グリフォイ デクララの5代目醸造家のロジェールさんは、私たちの質問に対して一つひとつ丁寧に答えていただきました。とても実直な方という印象を受けました。と同時に、ワインや村に対する熱意もすごく伝わってきました。村全体を一人称で捉えているような印象も受け、村の将来を担う若者代表としての役割も担いながら、スペインを代表する高品質ワインを生産しているのだと感じました。
有名星付きレストランにオンリストしているというフラッグシップ白「グラン プレディカット ブラン」は、熟した果実のリッチで柔らかい味わい。温度による味わいの変化も楽しめ、ロジェールさんは「赤ワインと同じ温度でもいいと思います」と話されるほど。「透明のマカロニのカルボナーラ」とのペアリングに大変興味を持ちました。 「国内外から評価の高い、エルモラール村、そしてスペインを代表するワイナリー」という言葉に対して、ロジェールさんから以下のようなお言葉をいただきました。 二つとないテロワールを持つエルモラール村の魅力を最大限に引き出す造り手「グリフォイ デクララ」のワインを、ぜひお楽しみください。 |
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スペイン最上の原産地呼称DOQプリオラート地区エルモラール村を牽引する「グリフォイ デクララ」突撃インタビュー
2023/01/05