2023年4月21日 ジョルジョ リヴェッティ氏 Mr. Giorgio Rivetti、ルカ チリウーティ氏 Mr. Luca Cigliuti
世界が注目する高級メトドクラシコ!偉大なシャンパーニュに匹敵するアルタランガの象徴的存在「コントラット」突撃インタビュー |
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「コントラット」は、近年世界から注目を集めるピエモンテの高級メトドクラシコ「アルタランガ」の老舗ワイナリー。手がけるのは、バローロボーイズの中心的存在としてクリュバローロで名を馳せた醸造家、ラ スピネッタ社のジョルジョ リヴェッティ氏です。2011年にリヴェッティ氏がオーナーに就任すると、高品質を追求するべく、土壌のリサーチを行い高標高の畑を購入。畑やブドウの個性をそのまま映し出し「偉大なバローロのような表現」がなされたメトドクラシコを生産しています。同氏が「アルタランガへの参入プロジェクトはかなり挑戦的でしたが、品質に対する確信がありました」と語るように、今やコントラット社は同銘柄を象徴する造り手として君臨しています。今回は、リヴェッティ氏と輸出部長のルカ チリウーティ氏をお招きし、12種のワインを試飲しながらお話を聞きました。 | ||||||||||
ピエモンテが世界に誇る高級スパークリング「アルタランガ」
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高標高、群を抜く瓶内熟成期間、バローロと同じ土壌、ミッレジマート
――リヴェッティさん、お久しぶりです。今日は、アルタランガについて熱い想いを聞かせてください。 お久しぶりです。今日は、みなさんにアルタランガのシンボルともいえるコントラット社だけを紹介できることに感動しています。 アルタランガは、今イタリアで最も重要なメトドクラシコと言えます。なぜなら、高品質を生む様々な条件が揃っているからです。まずは、標高。特に地球温暖化において標高の高さはアドバンテージです(規定は250m以上)。私たちが所有するミネラル分を多く含むボッソラスコの畑は、標高700~800mです。 収穫時期は9月中旬で、メトドクラシコのワインとしては非常に遅いです。通常、収穫が遅くなると糖度が上がり酸が失われますが、標高の高いアルタランガではそれが起こりません。ゆっくり成熟していき、高品質メトドクラシコが生まれるのです。 そして、土壌。アルタランガはランゲ地方です。つまり、バローロやバルバレスコ(ネッビオーロ)、バルベーラ、ドルチェットなど素晴らしいワインが生まれる産地です。それらとほぼ同じ土壌で造っているのです。他の銘柄よりも長く酵母と一緒に瓶内熟成させることや(規定は最低30ヶ月以上)、ミッレジマート(複数ヴィンテージをブレンドしない単一年のブドウで造ること)も特徴の一つです。 15年後、20年後も楽しめるコントラットのアルタランガ 長期熟成ポテンシャルもあります。もし、コントラットのワインを100本買ったとしても後悔させません。15年後、20年後飲んでも美味しくいただけます。まるでスパークリングのバローロですね。 コントラットの哲学を最大限に堪能する注ぎ方 注いだ時の泡にも注目してください。このクリーミーで繊細な泡のために6~7年もの時間を要しています。この泡がみなさんの手元に注がれるまでに長い間セラーで大事に熟成させているのです。ですので、私たちの哲学を感じていただけるように、グラスを斜めにして優しく注いでください。しかし、日本のサービスの方々は、みなさん斜めに注がれていたので驚きました(笑)。 通常のメトドクラシコと同様に8~10度でもお楽しみいただけますが、12~14度に上がると香りや味わいが広がります。泡がなくなっても美味しいワインとして味わっていただけます。 ブドウのポテンシャルを引き出すために全て補糖ゼロで造るこだわり ――パドセ(補糖ゼロ)で造るのは難しいと思います。なぜそうしているのですか。 リヴェッティ バローロ、バルバレスコを造るような形で、いいブドウを厳選したら何も加えなくても素晴らしいものが造れるという自信、確信があるからです。優れたバランスを感じていただけると思います。ラ モッラのバローロなどと同じ考えですね。 ラ スピネッタ同様、コントラットの畑は全てオーガニック栽培です。人の介入を極力避けているため、ワインの95%は畑でできています。 |
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偉大なシャンパーニュに匹敵する「スペシャル キュヴェ」
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――スペシャル キュヴェはどういう位置付けのワインなのですか? リヴェッティ メトドクラシコの可能性を最大限に表現したトップキュヴェです。私たちのワインは全て特別と言えますが、ヴィンテージの古さ、ブドウの選別、熟成期間という意味では、No.1の位置付けです。全て瓶内で澱とともに100ヶ月以上熟成させています。今回試飲するヴィンテージの中には、もうイタリアにないものもあるので非常にワクワクしています。 チリウーティ スペシャル キュヴェは、年によって割合が異なりますが、厳選したピノネロ90~95%を使用しています。残りは、リディア(ラ スピネッタ社のシャルドネ)に使用される、樽で発酵させたシャルドネです。 リヴェッティ 偉大なシャンパーニュと比較しても引けを取りません。ブラインドで試飲してもわからないはずです。なぜなら、すでに私たちが試したからです。 パネットーネの香りが広がるエネルギッシュな2013年 一同 サルーテ!(笑) 繊細でエレガンスが際立つクラシックな2012年 チリウーティ これもまた素晴らしいです。2012年の繊細さが前面に出ていますね。 ボリューム感に溢れる美しい2011年、偉大なヴィンテージ2010年 チリウーティ 2010年は、ピエモンテだけでなくトスカーナにとっても重要なヴィンテージです。また乾杯が必要ですね(笑)。 リヴェッティ 本当に価値のあるヴィンテージを開けていただきありがとうございます。これらのヴィンテージの垂直試飲は、お客様にも大変満足していたいだけると思います。興味深いコントラットの味わいを堪能していただきたいです。 |
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全ワイン愛好家を魅了するブランドノワール「フォーイングランド」
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――ピノネロ100%で造るフォーイングランドの名前の由来について教えてください。 チリウーティ イタリアで甘口の泡が主流だった当時からコントラットは辛口でした。その辛口の味わいをイギリス人が好み、イギリス王室に向けて盛んに輸出していたことから“フォーイングランド”と名付けられています。1922年がファーストヴィンテージで、101年前からそう呼ばれています。 リヴェッティ氏&チリウーティ氏大絶賛!「フォーイングランド ロゼ」 リヴェッティ このロゼは素晴らしいですね。ワイン愛好家のみなさんが賛同してくれるはずです。シャンパーニュを好む人は、パスティッチェリア(お菓子屋さん)のようなクリームやパンの複雑な風味を楽しんでいただけると思います。最近ワインを飲み始めた人も、フルーティさやクリーミーさ、丸みを帯びた味わいに驚かれるでしょう。ピノネロの個性がしっかり出ているので、非常にしっかりした味わいでハーモニーがありますね。まだこんなロゼが売っているなんて…。イタリアに買い戻したいくらい素晴らしいです(笑)。 チリウーティ フォーイングランド ロゼの2016年ですか…。先ほど話したように、長期熟成の潜在力を発揮する典型例ですね。素晴らしい味わいですね。ステーキやソーセージにぴったりです。全てが綺麗にまとまっています。偉大なワインは時間が経つと、さらにバランス感が優れていきますね。我々人間のように歳を取ると丸くなるのでしょうね(笑)。 一同 (笑) リヴェッティ 人生は複雑なので真面目に生きると苦しくなることがあります。このような良いワインを楽しんで、笑い飛ばすことも大事ですね。 |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
コントラット社が造り上げる12本ものスパークリングワインは圧巻でした。
メトドクラシコ11種もさることながら、リヴェッティさんの話は非常に豊富で内容も濃く、今回の記事では書ききれないことがいっぱいでした。例えば、彼らが試飲して絶品だったという「2015年のミッレジマートのマグナム」のお話。今回の日本出張で試飲したものらしく、「見つけたら絶対に飲んでください! 私からのオススメとして案内して問題ないです」と大絶賛されていました。 今回試飲したものの中にイタリアにはないヴィンテージがあったからか、造り手である彼ら自身が誰よりもコントラット社のワインを堪能していたようにも見えました。その様子は非常に印象的でした。一緒に試飲させていただいたことが「非常に貴重なことなんだ」と改めて感じさせられました。 一番盛り上がったのが、スペシャルキュヴェの垂直試飲の時でした。リヴェッティさんたちをはじめ全員が唸っていたほど。最後の2010年の試飲時には、自然とグラスを触れ合わせていたことが印象深いです。 唯一のシャルマ方式で造るモスカート ダスティも素晴らしかったです。インタビュー後、他のスタッフを交えて試飲もしましたが、スタンダードのモスカート ダスティの評価はとても高かったです。 世界が注目する高級メトドクラシコ「アルタランガ」の象徴的存在コントラットのワインを、ぜひご堪能ください。 |
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世界が注目する高級メトドクラシコ「アルタランガ」の象徴的存在「コントラット」突撃インタビュー
2023/05/10