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2023年9月12日 クレメンテ フナロ氏 Mr. Clemente Funaro
優しい飲み口と自然の旨みがより一層向上!超お値打ち価格のシチリアオーガニック生産者「フナロ」突撃インタビュー
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シチリア西部トラパニ県で超お値打ちワインを造る家族経営ワイナリー「フナロ」。三世代にわたりブドウ栽培を行ってきた家業を引き継ぐ形で、2003年に本格的なワイン造りを始めた若き生産者です。ワイナリーを指揮するのはフナロ家三兄妹。彼らが掲げる理念は、「自社畑のブドウを最大限に引き出してテロワールを表現すること」「様々なTPOに合わせられるバラエティ豊富なワインを造ること」。2011年にはオーガニック認証を取得しており、自然に配慮した農法でブドウ本来の味を引き出しています。今回試飲するワインは、なんと過去最多となる15種類。全てが優しい味わいでありながら、多種多様な個性が表現されています。フナロ家の三兄妹の長男で、輸出マネージャーのクレメンテ フナロ氏をお招きし、ワインを試飲しながら話を聞きました。 |
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2003年にフナロ家三兄妹が創業
シチリア西部トラパニのオーガニック生産者「フナロ」
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――クレメンテさん、お久しぶりです。本日はよろしくお願いします。
クレメンテ お久しぶりです。カンティーナでお会いして以来ですね。
――以前はワイナリー見学と宿泊をさせていただきましたが、改めてフナロのご紹介をお願いします。
クレメンテ みなさん、こんにちは。私はクレメンテ フナロです。フナロは、シチリア北西部トラパニ県に拠点を置く家族経営ワイナリーです。シチリアは、古代ギリシャ時代から文化の発展を遂げてきたイタリア最大の州です。
――トラパニ県はとても広いですよね。
クレメンテ そうですね。ワイナリーはなだらかな斜面に位置しており、海か山かで言えば山側です。カンティーナからエガディ諸島が眺められるほどの丘陵地帯です。
1960年から畑を取得し三世代にわたりブドウ栽培に携わってきたフナロ家
クレメンテ フナロの歴史は、私たちの祖父が1960年に栽培農家としてブドウ畑を購入したことから始まります。そして、父と弟のジャコモが、本格的なワイン造り(ボトリング)へと舵を切り、初ヴィンテージの2003年をリリースしました。
現在は、私たち三兄妹がワイナリーを運営しています。長女のティツィアーナは経理を担当し、長男の私クレメンテは海外市場のセールスとして1年の3分の1は海外で活動しています。次男のジャコモは、ワイン生産に携わっています。もう見覚えのある三兄妹ですよね(笑)。
干ばつ対策万全&区画整理された二つの畑「サンタ ニンファ」「サレーミ」
――そうですね(笑)。それでは、畑についても教えてください。
クレメンテ 二つのエリアに畑があります。拠点を置くサンタ ニンファ(標高450m)、そこから8キロ西にあるサレーミ(標高220m)です。畑の図をご覧ください。私はこれを眺めるのが好きなんです(笑)。区画が整っていて、どこに何が植えられているかが一目でわかるように追跡可能(トレーサビリティ)になっています。
左:サレーミ 右:サンタ ニンファ
2011年にオーガニック認証を取得し、最新の醸造設備で行うワイン造り
クレメンテ 二つのエリアには貯水池があります。シチリア特有の干ばつに見舞われた時は、灌漑(かんがい)用に貯水池の水を利用しています。また、2011年からビオロジック農法に切り替え(オーガニック認証のICEAとユーロリーフを取得)、最新の醸造施設でワイン造りを行っています。
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若き醸造家を迎え入れ、優しい飲み口と自然の旨みを一段と追求
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――フナロのワインは、昔から変わらず飲み口が優しいですよね。ただ、以前よりアルコール度数が低くなっていますし、メトド クラシコがシャルドネ100%からグリッロ100%に変更されています。どのような判断基準のもと、ワイン造りの方向性を決めているのですか?
クレメンテ エノロゴの判断ですね。実は2019年頃から新しく若い世代を一人迎え、現在のエノロゴは二人体制なのです。
――そうだったんですね。お名前を教えていただけますか。
クレメンテ 以前からいるロザリオ アイエッロと、新加入のマッティア フィリッピ(※)です。マッティアは醸造だけでなく畑の管理まで携わっています。メトド クラシコをグリッロ100%にしたのも彼の意向です。
※マッティア フィリッピ氏:トレンティーノ出身の若き醸造家。大人気微発泡「ゼロインフィニート」を造る偉大な自然派「ポイエル エ サンドリ」などで研鑽を積み、現在は国内外でコンサルタントとして活躍。ポイエル エ サンドリも拠点を置くトレンティーノの小さな村「ファエド」で自身のワイナリーを手がける。
自然発酵&無ろ過で造る新しい自然派「ノン フィルトラート」をリリース
クレメンテ また、市場が低アルコールを求めているという背景もありますね。それを鑑みた彼らが早摘みをするなど工夫して、以前よりもアルコール度数が2度も低くなっているものもあります。(自然発酵&無ろ過で造る)ノン フィルトラートも、マッティアの意見を取り入れて造ったワインです。
――度数の高いシチリアワインの中でも、フナロのワインはもっと軽やかでスイスイいける飲み口になったんですね。
クレメンテ そうですね。マーケットを無視して造れば、簡単に14度以上になってしまいますよね。その中で、度数の低いワインが圧倒的に好まれるアペリティーボにおいて、フナロのワインはとても人気です。
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デイリーから特別な日まで!
様々なシチュエーションで楽しめる多種多様なラインナップ
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土着品種と国際品種を用いて、
食前酒から特別なディナーまで全てを網羅したフナロのワイン
――今回試飲させていただくワインは、過去最多の15種類です。今現在、生産本数はどれくらいですか?
クレメンテ 合計25万本です。フナロが掲げる理念は、自社畑のブドウを最大限に引き出してテロワールを表現することです。そのため、これらのワインは全て自社畑で造られています。
そして、様々なTPOに合わせられるようなバラエティ豊富な味わいを造ることも大切にしています。アペリティーボに適したデイリーなものから、特別な日に飲みたい複雑な味わいのものまで、多種多様なワインがあります。品種も様々です。主に土着品種を栽培していますが、シャルドネやシラー、ミュラートゥルガウといった国際品種も豊富です。
地元で発掘された約3000年前の出土品をモチーフにしたラベルデザイン
――品種の違いがわかる色鮮やかでキャッチ―なエチケットも特徴的です。
クレメンテ 冒頭でお伝えしたように、シチリアは古代ギリシャ時代から文化の発展を遂げてきた場所です。地中海文明の中央に位置する私たちの土地から、ラベルにあるような模様の出土品(土中や遺跡から発見された古代の遺物)がたくさん出てきたんです。それらの模様をエチケットに使用しています。
色合いは、何のブドウで造られているかすぐ判別できるようにグラフィックデザイナーに一任しています。カラフルな色が施されているのがクリュラインで、白いエチケットが樽で熟成させたリゼルヴァラインです。それでは、試飲を始めましょうか。 |
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キリッとした果実感とフレッシュな酸が持続するメトド クラシコ |
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メトド クラッシコ グリッロ ドサッジョ ゼロ 2020 |
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クレメンテ:
「グリッロ100%で造るメトドクラシコです。従来はシャルドネ100%ですが、2020年に限っては出来の素晴らしかったグリッロを使用しています。次のヴィンテージはまたシャルドネに戻るかもしれませんし、グリッロを継続するかもしれませんし、両方出るかもしれません(笑)。約20ヶ月の瓶内二次発酵を行い、ドサージュはしません。メトドクラシコ用のブドウは酸が命なので収穫は早めに行います。シャルドネの時は7月でしたが、グリッロは8月に収穫しています。酸の出方が顕著で非常に綺麗な印象です。ブリオッシュや柑橘系の香りが広がる、フルーティな味わいですね」 |
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試飲コメント:輝く濃い麦わら色。レモンなどの黄色い果実、パン生地、白い果実の香り。冷凍みかんのようなキリッとした果実感もあります。口に含むとフレッシュな酸が口中を覆い、果実味ととも長く繊細に持続します。 |
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柔らかくスッキリした味わいが際立つアロマティックな微発泡 |
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ヴィヴール 2021 |
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クレメンテ:
「ミュラートゥルガウをシャルマ方式で造った微発泡ワインです。畑のすぐ隣に貯水池があり、湿度という点でもミュラートゥルガウの栽培環境が整っているんです。以前はブレンドして造っていましたが、その優れた品種の個性を前面に出したかったので100%にしました。黄桃や白メロンなどのアロマを感じる、上品で非常に飲みやすいワインですね」 |
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試飲コメント:やや淡い麦わら色。マスカットのようなアロマティックな香りであり、繊細で綺麗な白い果実のアロマが広がります。非常にソフトな口当たりでスッキリした味わい。全体的に繊細で軽やな風味で、前菜やアペリティーボに最適な印象です。 |
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瑞々しさと凝縮感が溶け合い旨みを感じる濁り白ワイン |
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インツォーリア ノン フィルトラート 2020 |
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クレメンテ:
「自然発酵、無ろ過で造るインツォリア100%白ワインです。私たちは原点回帰と言いますか、自然なワインを造りたいという思いをずっと持っていました。二酸化硫黄は規定よりもずっと少ない量しか添加していません。抜栓前は、ぜひボトルを逆さまにして中身を攪拌させてからお楽しみください。ワインは、インツォリア特有の桃のフルーティな果実味が特徴的で、ジューシーな味わいです。年間生産本数は3000本です」 |
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試飲コメント:濁りのある濃い麦わら色。リンゴ感のある凝縮した黄色い果実、蜂蜜のニュアンスを感じるすっきりした香り。みずみずしさと蜜の要素が溶け合っています。旨味のニュアンスも出てきます。スワリングすると生姜のような印象も。非常にまろやかでソフトな口当たりに始まり、リンゴと桃などの果実感が広がり、最後にわずかな苦味を感じます。クリーンな味わい。 |
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凝縮した黄桃とミネラル感に溢れた親しみやすいインツォーリア |
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インツォーリア 2021 |
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クレメンテ:
「ノン フィルトラートとは異なり、澄み切った外観のインツォリアです。やはり品種由来の桃の特徴が表れていますね。ノン フィルトラートと比較すると、塩味やミネラル分がより感じられると思います。白身魚や野菜、魚介類との相性が良く、食前酒として最適な白ワインです」 |
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試飲コメント:黄金よりの麦わら色。黄桃などの凝縮感ある黄色い果実、蜜のニュアンス、ミネラル、白い果実を感じる香り。まろやかな口当たり。フレッシュで果実由来の甘やかさのある、華やかで親しみやすい味わいです。 |
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かわいい猫ラベル!
塩味、苦味、フレッシュな酸が見事に調和する優れた飲み口の白 |
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ガット ビアンコ 2022 |
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クレメンテ:
「ガット ビアンコは、二つの品種ジビッボ60%とインツォリア40%をブレンドして造る白ワインです。まずジビッボらしい香りが最初にやってきます。そこにインツォリアが加わることで落ち着いた風味になります。活発なジビッボとエレガントなインツォリアが融合してバランス感が生まれるのです。華やかで柑橘系のフレッシュな果実味がありますね。とてもカジュアルなワインなので、アペリティーボやワインバーで友人たちと楽しく飲むのに最適なワインです。若い人たちにもおすすめです」 |
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試飲コメント:透明感と輝きを持った麦わら色。上品なアロマティックな香りに、白桃ジュースのような果実感のあるアロマ。飲み口のいいソフトな口当たりで、香りに感じた同じ要素の味わいが広がります。徐々に塩味や苦味がやってきて、ほどよいフレッシュな酸と相まって様々な要素が調和しています。 |
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フレッシュな酸と、とろみを感じるほどの凝縮感と骨格のあるクリュ シャルドネ |
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ヴェルデリチャ 2021 |
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クレメンテ:
「国際品種シャルドネ100%の白ワインです。シャルドネは全世界で造られており、各地のシャルドネを飲み比べると面白いですよね。私たちのシャルドネは、フレッシュでトロピカルで新鮮なバナナの香りが顕著に表れています。粘性が高くアルコール度数は14度です。以前は3~4%をバリックで熟成させていましたが、2021年ヴィンテージは全てステンレス発酵&熟成しています」 |
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試飲コメント:黄緑がかった麦わら色。フレッシュ果実、バナナ、とろみを感じるほどの凝縮感と骨格を感じる香り。口に含むと柔らかな口当たりとフレッシュな酸が同時にやってきます。旨味のようなミネラルが最後にやってきます。 |
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フレッシュな柑橘系の風味と苦味が融合し持続するクリュカタラット |
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モンドゥーラ 2021 |
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クレメンテ:
「ステンレスタンクで発酵、熟成させたカタラットです。より土着品種の個性が前面に出たクリュラインのワインです。モンドゥーラとは、サブゾーンをさらに細分化した区画名です。香りはフレッシュな果実味があり、カタラットの特徴であるスモーキー感のある後味が感じます」 |
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試飲コメント:透明感のある黄金色。黄色い果実白い果実、柑橘類などの凝縮感と繊細さを持つ香り。ソフトな口当たり。柑橘類のフレッシュな酸と苦味が見事に調和しています。 |
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濃厚かつフレッシュな味わいが際立ちバランスに優れたクリュ グリッロ |
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ピンツェーリ 2021 |
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クレメンテ:
「グリッロ100%で造る白ワインです。モンドゥーラと比較すると南国系果実が強く、より熟した果実感のある濃い味わいです。加えて、品種の特徴であるハーブのニュアンスが後味にやってきます。優しいクリーミーな口当たりが特徴です」 |
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試飲コメント:透明感のある麦わら色。熟した黄色い果実、柑橘、南国果実のフレッシュな香り。味わいも同様にフレッシュで、レモンのように口中を酸が駆け上がります。それでいて、まろやかなタッチで、爽やかなハーブ感があとからやってきます。バランスに優れた味わいです。 |
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熟した果実とスパイスが調和するフレッシュなグリッロ リゼルヴァ |
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コッレツィオーネ ディ ファミーリア グリッロ リゼルヴァ 2021 |
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クレメンテ:
「大樽で12ヶ月熟成させたリゼルヴァタイプのグリッロです。樽のニュアンスとブドウの個性が調和するように仕上げています。今回はグリッロがとりわけよかったので、グリッロ100%にしていますが、次の年は違う品種を用いてコレツィオーネ デッラ ファミリアを造るかもしれません。ワインは華やかで、砂糖漬けにしたような果実やネクターのような味わいがあります。ラベルにはボトルのナンバリングが施してあります」 |
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試飲コメント:麦わら色よりの黄金色。パイナップルなどの南国果実、白い果実、樽由来のスパイスの香り。まろやなか口当たりで、香り同様の統一感のある味わいです。フレッシュな酸の上に熟した甘やかな果実、スパイス、上品なコンポートが乗っかります。 |
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柔らかく生き生きとした味わいのネロ ダヴォラ100%ロゼ |
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ロザート ネロダーヴォラ 2021 |
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クレメンテ:
「ネロ ダヴォラ100%で造るロゼワインです。イチゴやベリー系の香り。緻密な酸、フレッシュなベリー系果実を感じる生き生きとした味わいですね。現在の生産本数は6000本で昔より増えていますが、収量が少ない年もあるので、次はいつロゼをリリースできるかわかりません。ネロ ダヴォラ100%のロゼは、あまり見かけないかもしれないですね」 |
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試飲コメント:濃い玉ねぎの皮色。イチゴやブラックベリーなどの果実、コンポートのような香り。口当たりはまろやかで繊細さがあります。香り同様の味わいがデリケートに持続します。 |
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SO2添加量は40mg/L以下!ノンフィルターで造る土着品種ペリコーネ |
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ペリコーネ ノン フィルトラート 2020 |
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クレメンテ:
「ノンフィルター、自然酵母で造られたペリコーネ100%赤ワインです。私たちはシチリアの土着品種をみなさんに紹介したいという思いで、このペリコーネを造り続けています。濁りのある濃い紫色をしています。スミレの花の香り、赤いベリー果実の香りが顕著に表れています。とても飲みやすいワインですね。これもまた規定よりもはるかに低い二酸化硫黄しか添加していません。具体的には、40(mg/L)以下です」 |
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試飲コメント:やや濁りながらも輝くルビー色。ピュアな赤い果実と黒系果実のコンポートが溶け合う複雑な香り。華やかさもあります。フレッシュな酸と紫の花のニュアンスが広がる味わいです。 |
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かわいい猫ラベル!
土着品種&国際品種ブレンドの黒系果実が際立つ赤ワイン |
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ガット ネロ 2021 |
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クレメンテ:
「ガット ビアンコの赤ワイン版ですね(笑)。猫のラベルにしたのは、自由を謳歌するキャラクターに惹かれたからです。弟のジャコモがストラッチャテッラと名付けた白黒の猫をモデルにしています。ガット ネロには品種の記載はしていません。それは年によって品種の構成が変わるからです。シラーとネロ ダヴォラが主体というスタイルは変わりませんが、今使用しているメルローとカベルネ ソーヴィニヨンは変わるかもしれません。フレッシュな果実味、黒胡椒のニュアンスがあります。何にでも合わせられる汎用性の高いワインだと思います」 |
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試飲コメント:ルビー色。ピュアな赤い果実の香りが広がり、口当たりはソフト。フレッシュ&フルーティでありながら、しっかりしたタンニンが特徴的です。黒い果実が前面に現れています。スパイシーさと花のニュアンスも感じます。 |
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魚料理にも合わせられるステンレスタンク100%ネロ ダヴォラ |
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ネロ ダーヴォラ 2021 |
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クレメンテ:
「シチリアを代表する黒ブドウ、ネロ ダヴォラ100%赤ワインです。ステンレスタンクで発酵と熟成をさせています。黒い果実やベリー系果実、レザー、リコリスの香りはネロ ダヴォラ由来ですね。お肉料理と合わせるのがセオリーかもしれませんが、このワインにはカジキマグロのグリルにもピッタリだと思います」 |
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試飲コメント:ルビー色。黒い果実、ベリー系果実の香り。飲み口がよく香り同様の味わいです。力強さがありながら、全体的に繊細でクリーンな風味です。 |
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深くまろやかで気品のある味わいの樽熟成ネロ ダヴォラ |
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オムニス 2019 |
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クレメンテ:
「オムニスという名前は、“全部”を意味するラテン語から来ています。そういった名前であることから、このワインはネロ ダヴォラの全てが前面に出ているワインだと考えています。発酵はステンレスですが、熟成はバリックで12ヶ月間行います。資料には大樽とバリックを半分ずつと書いてありますが、2019年に関してはバリックのみです。そのバリック由来のタバコとカカオの香りがしますね。熟れた果実やジャムのようなニュアンスがあります。複雑な料理と合わせるのが最適です」 |
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試飲コメント:ルビー色。樽由来のアロマ、赤&黒の果実の香り。ハーブやドライフラワーのニュアンスも感じます。深くまろやかで気品のある味わいですが、その中に親しみやすいピュア感や軽やかさがあります。 |
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蜜の甘みとフレッシュな酸が綺麗に調和する甘口ワイン |
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パッシート 2020 |
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クレメンテ:
「ジビッボ100%のパッシートです。ジビッボの枝を切って、洗濯物のような状態にして2週間ほど干してレーズン化させます。そのあとは、白ワインと同じ醸造でステンレスタンクで発酵と熟成してから瓶詰めになります。サンタ ニンファは風がすごく通るので、パッシートに最適な地域です。ドライアプリコットやハチミツの要素に加えて、綺麗な酸が出ているワインだと思います。この酸をしっかり残せるかどうかが鍵になってきます。1杯飲んで終わりではなく、ずっと飲んでいたいようなワインを造りたいんです。デザートワインにもそういった哲学があります」 |
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試飲コメント:淡い琥珀色。熟れた黄色果実、白い果実、白胡椒、果実のコンポート、杏の香り。ソフトすぎると言っていいほどの口当たり。ハチミツのような甘みと綺麗な酸が綺麗に調和しています。存在感のある酸が全体を引き締めています。 |
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■インタビューを終えて |
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試飲した15種類全てのワインが、誰からも愛されるような優しい飲み口で「これぞフナロ」という印象でした。また、飲み疲れもしないですし、あらゆる料理と合わせられる汎用性の高さも感じました。そして、何よりも超がつくほどのお値打ち価格で、いろいろな意味で優しさに溢れるワインだと改めて実感させられました。
特に印象的だったのは、グリッロ100%で造るメトド クラシコとガット ビアンコです。メトド クラシコは、フレッシュでキリッとした果実感が長く持続する味わい。ガット ビアンコは様々な要素が見事に絡み合いバランスに優れた味わいで感動しました。二つとも、友人と会話を楽しみながら飲みたいと思いました。
特別な日には、オムニスの後にパッシートがピッタリだと思います。古代ギリシャ時代の模様がデザインされたクリュラインも、それぞれ品種が異なっているので飲み比べに最適です。
ぜひ、様々なシチュエーションで楽しめる優しい飲み口のフナロのワインをご堪能ください。 |
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