バルバレスコ村で100年以上ブドウ栽培を続ける家族経営ワイナリー!「モッカガッタ」突撃インタビュー

2024/04/23

2024/03/13

マルティーナ ミヌート氏 Ms. Martina Minuto

バルバレスコ村で100年以上ブドウ栽培を続ける家族経営ワイナリー!小規模ながらも3つのクリュバルバレスコでテロワールの違いを表現。個性の違うシャルドネにも意欲的に取り組む実力派「モッカガッタ」突撃インタビュー

モッカガッタは、バルバレスコで100年前からブドウ栽培を行う家族による小規模ワイナリーです。1952年にバルバレスコのモッカガッタ(ムンカゴタ)でワイン造りを開始し、1985年にブリック バリンの畑で単一畑バルバレスコを造り始めます。現在は3つのクリュバルバレスコ「ブリック バリン」「コーレ」「バサリン」を始め秀逸なワインを生み出しています。今回は4代目でエノロゴを務めるマルティーナ ミヌートさんにオンラインでお話を聞きました。

バルバレスコ村のムンカゴタと呼ばれる土地でスタート。土地の名前を刻むためにワイナリーの名前に採用

――本日はありがとうございます。まず、ワイナリーの歴史や取り組みについて教えてください。


この写真が私達のバルバレスコのエリアになります。ご覧の通りなだらかな丘陵地が広がっている場所です。モッカガッタは1952年に私の祖父が始めました。曽祖父のころからブドウ栽培はやっていましたが、ワイン造りを始めたのは祖父の代からです。

祖父は長男ではなく、曽祖父から家を継いだわけではありませんでした。そこで、バルバレスコ村のムンカゴタと呼ばれる土地でブドウ造りを始めました。祖父が始めた頃は畑もそこまで大きくなく、また、全てのブドウをワインにしていたわけではありませんでした。本格的にワイン造りに取り組んだのは父と叔父で1970年代以降のことです。その頃から量よりも品質の良いものを造り始めました。1990年代になると、全てのブドウをワインにすることになりました。


現在、叔父は亡くなり、父と私と従兄弟のステファノ(叔父の息子)の3人で切り盛りしています。畑は12ヘクタールで、65000本生産しています。カンティーナはバルバレスコ村にあり、畑はバルバレスコ村とネイヴェ村にあります。

――具体的にカンティーナはどこにあるのでしょうか。

ブリック バリンとブスケットの畑のあるムンカゴタという区画です。ムンカゴタはピエモンテの方言でモッカガッタのこと。ワイン造りをこの土地で始めるときに土地の名前を示したい、残したいという思いからワイナリー名として名付けました。

生産の大部分がネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェットといった赤ワイン。黒ブドウよりも白ブドウに向く冷涼な場所にシャルドネを栽培

私たちが造るワインは大部分が赤ワインです。一番多いのはネッビオーロで、あとバルベーラ、ドルチェット、そしてごくわずかにシャルドネを造っています。醸造は、基本的にはステンレスタンクで発酵を行い、シャルドネとドルチェットは熟成もステンレスタンクで行います。それ以外の赤ワインは、バリック熟成をしています。

塔のあるバルバレスコ村からなだらかに上っていく最初の丘にコーレの畑があります。そしてワイナリーのあるブリックバリン、バサリンになります。違う角度で写した写真を見て頂くと畑の様子や位置関係がつかめると思います。


――ワイナリーでのみなさんの役割分担を教えてください

私はエノロゴです。アルバの醸造学校を卒業後、トリノ大学で学びました。カンティーナの仕事をほとんど担当しています。従兄弟のステファノは畑がメインです。そして父はどこにでもいます(笑)。父の経験と知識は全ての段階で重要です。3人が中心になっていますが、他に3人従業員がいて季節に応じて働いてくれます。ランゲの中では私達は中程度の規模ですが、いずれにしても小さな家族系のワイナリーになります。

――マルティーナさんはいつからワインを造っているのでしょうか

わからないです(笑)。子供のころからずっとカンティーナにいますので。本格的にワイナリーに入ったのは2012年です。2005年に醸造学校を卒業して、大学に入る前に少し時間が空いたのですが、その間に最初のシャルドネから最後のネッビオーロまで収穫を経験しました。大学時代に少し他のカンティーナの仕事を見たり手伝ったりしたことはありますが、本格的に働いたのはモッカガッタに入ってからです。

モッカガッタの2つのシャルドネ
ステンレスタンクだけで造るシンプルでクリーンなシャルドネ
より凝縮感がありバリックで熟成させるブスケット

シャルドネは、ピエモンテの典型的な品種ではありません。この地方では1970年代にシャルドネの栽培が始まりました。ランゲ地方の白ブドウとしてはアルネイスがありますが、土壌の特性として砂質土壌であることが必要です。私達の畑はそういう意味で適していませんでした。一方で、気候が冷涼すぎて黒ブドウが成熟しない、比較的低い畑にはシャルドネができるということがわかってきて、私達も1980年代にシャルドネに取り組み始めました。シャルドネはどこでも育つ、適応力のある品種ですから。

シャルドネは2種類造っています。ステンレスタンクだけで造るシャルドネ、そしてバリック熟成させるブスケットです。シャルドネは、劇場型の畑の低い場所の北向きの畑になります。3か所あってそれらをブレンドしています。粘土質土壌ですし、石灰分も多く含んでいてミネラルも豊富な土壌です。フレッシュで酸もあって、ステンレスタンクだけで造っているので、その辺りの特徴がよく出ているようなワインになっています。

ブスケットは、丘の高い標高のところに位置する畑です。小さな四角形の0.5ヘクタールほどの畑です。生産本数は3000本です。9月の始めに収穫をして、除梗後にプレスをしてすぐに果皮を分けます。低温でステンレスタンクで休ませ、3日後にバリックに移して発酵させます。その後、バリックで熟成させます。

2022年は結構暑かったので、収穫は前倒しになって、甘めにできた年でした。今お飲み頂いているブスケットは2021年です。2021年は気候が平年並みでした。バリックで1年ほど熟成させています。飲み比べていただくとわかるように、最初のシャルドネはシンプルですが、こっちはリッチな味わいなので。味付けのしっかりした料理と合わせられます。

――バリックは新樽ですか

ブスケットは新樽を使います。白ブドウなので旧樽は品質に悪影響となるリスクもあるのでそれを避けるためです。使用後は、赤ワインの熟成に使いますが、自分たちで使い切れない場合は必要としている方に販売しています。

――アルコール度数が14.5%ありますが、そんなに高く感じないですね。

残念なことに、年々アルコール度数は高くなる傾向にあります。理想を言えば13%くらいになればと思いますが、低い位置の涼しい場所でもアルコール度数は14%くらいになるので酸とのバランスを取りながらということはいつも心がけています。

食事に合わせやすい2つのワイン
普段飲みに向くドルチェット
若い樹齢の畑のネッビオーロで造るロゼ

――今日の試飲にはありませんが、ドルチェットとロゼについても説明をお願いします。

ドルチェットの畑も比較的低い位置で、北向きの斜面にあります。扱いやすいブドウです。私たちのドルチェットはステンレスタンクだけで造っています。7000本ほどの生産量になります。飲みやすく食事に合わせやすく、毎日飲むようなタイプのワインです。タンニンはありますが、ネッビオーロのようなものではなく、どちらかというとスパイシーな感じと柔らかさが特徴です。昼の簡単な食事に一番合わせられるワインです。重たい食事になるとドルチェットの良さが覆い隠されてしまうので、簡単なシンプルな料理に合います。前菜、生肉にぴったりです。あとは、やっぱり夏ですね。少し冷やして飲むのもいいので、夏の赤ワインみたいな感じでもよく飲みます。

ロゼは最近造り始めました。ロゼは歴史があるわけではないし、このエリアでロゼが昔から造られていたわけではありません。ネッビオーロで造ってみたくて、2020年に実験的に少量造り始めたのが最初です。エレガントな香りがあって、食事に合わせやすいワインです。

バルバレスコエリア内に2017年に植樹したネッビオーロで造っています。西向きの若い畑で、ランゲネッビオーロにはまだ向きません。造り方は白ワイン製法、3時間から6時間くらいだけスキンコンタクトさせています。そのあとは白ワインと同様の工程です。

シンプルながらもしっかりとした料理にも合わせられるバルベーラ

バルベーラは私たちにとって、ネッビオーロに次いで2番目に多く造っている品種です。15000本くらい造っています。バルベーラの畑は、バルバレスコとネイヴェに4ヶ所にあります。ネイヴェの畑が1つあって、バルバレスコに3つあります。別々に醸造するのではなくて全て一緒にやっています。

バルベーラもステンレスタンクで発酵します。2か月ほど休ませて、バリックに移して熟成させます。6ヶ月程度なのでシンプルでフルーティなバルベーラになります。飲みやすく、ネッビオーロのようなタンニンもありません。酸がしっかりあるのが特徴です。開けてすぐ飲めるので食事にも合わせやすいです。シンプルですが、肉料理やチーズにも合います。このエリアの中でのメイン品種です。ドルチェットは7000本と少なめで、バルベーラは多く、それよりもっと多いのはネッビオーロになります。

今飲んで頂いているのは2021年ヴィンテージなのでシャルドネ同様に平年並みの気候で、バランス良いワインに仕上がっています。

モッカガッタの主要品種ネッビオーロ
畑の標高によってランゲ ネッビオーロ、バルバレスコ、クリュ バルバレスコに使い分ける

ネッビオーロはモッカガッタで最も多く栽培しているブドウです。クリュがあり、バルバレスコがあり、どちらにも使わなかったブドウがランゲネッビオーロになります。例えばバサリンだと比較的低い場所に植えたネッビオーロがランゲネッビオーロになります。その上をバルバレスコにして、一番いいところをクリュバルバレスコに使っています。標高が高くなるほどより凝縮度の高いブドウができますのでその違いで使い分けています。

――畑の樹齢はだいたい同じですか

同じではないです。標高が高い場所にも若い樹齢のものがあり、それはバルバレスコには使わずにランゲ ネッビオーロに使っています。植えて10年くらいまでは根も深く行かないので、比較的シンプルなネッビオーロのほうに使って、時間が経てば変えていく。年によって使い分けもしています。

3つのネッビオーロは熟成期間が6ヶ月ずつ違います。ランゲ ネッビオーロは6ヶ月、ベーシック バルバレスコが12ヶ月、クリュが18ヶ月です。

3つの畑のブレンドで造るスタンダードのバルバレスコはやわらかなスタイル

スタンダードのバルバレスコは3つの畑をブレンドしています。3つの畑の一番下の場所は、ランゲ ネッビオーロに使っているので、だいたい中間あたりのネッビオーロを使っています。3つの畑は全部ネイヴェにあり、少し砂質混じりでガッチリとしたストラクチャーというよりは、やや柔らかい感じになるエリアです。コッタの区画にも畑がありますが、クリュバルバレスコとして造るほどはありません。

畑の斜面が急なので、雨が降ったりするととても危険です。油断するとゴロゴロと転がっていっちゃいます。部分的にトラクターは入っていますが、基本的には手作業なので、かなり歩き回らないといけないような場所です。

醸造は発酵はステンレスタンク、その後バリックに移して12ヶ月熟成です。タンニンが多いということもあって、柔らかくするのに時間を伸ばして造っています。

1985年に単一畑バルバレスコ「ブリック バリン」を造り始めるのに合わせてバリック熟成を開始。1990年にバサリンとコーレのクリュバルバレスコも生産開始

――バルバレスコの熟成にバリックを使われていますが、昔から使っているのですか

1985年からです。1985年に初めて単一畑としてブリック バリンを造り始めたのですが、単一畑バルバレスコという新しいワインに合わせて新しいことをやろうということになりバリック熟成を始めました。1990年にバサリンとコーレもバリック熟成で造り始めました。それまでもバリンに畑を持っていましたが、単一で瓶詰めすることをしていませんでした。

3つのクリュバルバレスコの個性についてお話します。まずバサリンは砂質が多い土壌で、香りがよく、すぐに開く特徴があります。3つの中でバサリンはすぐに飲めるワインです。生産本数は7000本です。

ブリック バリンはカンティーナのある場所にあり、一番広い畑で、生産本数は1万5000本です。粘土質土壌で、よりストラクチャーがしっかりしたワインができます。香りが閉じ気味で、しっかりとした味わいです。傾向として、バルバレスコ村のほうに行くにしたがって、より複雑味の増す土壌構成になっていきます。

コーレは、3つの畑の中で一番北にあります。北に行くにしたがいより凝縮感のある力強い特徴を持つワインになります。土壌はマール土壌(泥灰土)です。バリンは白っぽい土壌ですが、コーレはもっと濃い、青みがかった色合いの土壌です。0.5ヘクタールで、一番小さいく、生産本数は約3000本です。コーレのブドウは、ランゲ ネッビオーロに使われることはありません。つまりバルバレスコにしか使っていません。バサリンとバリンはそれよりも広いのでセレクションをしています。

2020年からコーレはリゼルヴァになります。しっかりとした味わいになる畑なので、より長い熟成をさせたいと考えました。リゼルヴァになるのはコーレだけです。

――樽の話に戻りますが、大樽を使う考えはあるのでしょうか

今のところはバリックだけですね。バリックについても試行錯誤を経て、一番いいと思っているものに今到達しています。大樽に興味がないわけではないですが、その道に行こうと思うと相当な試行錯誤の時間もかかるので、現時点では大樽は考えてないです。

――コルクについてお伺いします。バルベーラやネッビオーロはDIAMコルクを使っていますが、バルバレスコは天然コルクですよね。将来的に変更する予定はありますか

DIAMは品質も安定していることもあって、現時点では早く抜栓して飲んでもらうようなワインに関して採用しています。バルバレスコは、長い時間熟成させるワインなので今のところは天然コルクです。実はDIAMのバルバレスコも試しています。ですが、それが実際熟成した後、どうなっているのかはまだ確認できていません。今後、その辺りの検証をしていきます。

DIAMはドルチェットから始めました。通常のコルクとDIAMで比べたら、やはりDIAMのほうが熟成がゆっくりだと実感しました。3年経って飲んでも、出来立てくらいのフレッシュさを感じました。そういうこともあり、実験をしています。コルク臭の問題もあるので、少し改善できるように考えています。

――最後に、バルベーラとドルチェットについて。普段飲むのはどちらでしょうか

その日によりますね。一般的にバルベーラのほうが簡単に飲めるかなと思います。ですが、夏だったらドルチェットを冷やして飲むことも多いです。あとは、たまたま樽からの移し替えの時に出てきて、そこにあったからバルベーラやドルチェットを飲むという流れになります。個人的には家で飲むならドルチェットが好みですね。

ステンレスタンクだけで造るシンプルでクリーンな味わいのシャルドネ

ランゲ シャルドネ 2022

ランゲ シャルドネ 2022

シャルドネは1980年代から造り始めました。黒ブドウ品種には向かない畑に植えています。粘土質土壌ですし、石灰分も多く含んでいてミネラルも豊富な土壌です。フレッシュで酸もあって、特にこのシャルドネはステンレスタンクだけで造っているので、その辺りの特徴がよく出ているようなワインになっています。
試飲コメント:果実の甘く優しい香り。心地よい酸を感じるフレッシュで風味豊かな味わい。程よいボディ感でバランスよく、スイスイと楽しめる。

生産本数ごくわずか。バリックで発酵、熟成させる凝縮感のあるシャルドネ ブスケット

ランゲ シャルドネ ブスケット 2021

ランゲ シャルドネ ブスケット 2021

丘の高い標高のところに位置する小さな四角形の0.5ヘクタールほどの畑で生産本数は3000本です。バリックで1年間熟成させています。2021年は平年並みの気温でした。最初のシャルドネはシンプルなスタイルですが、ブスケットはリッチな味わいなので味付けのしっかりとした料理と合わせられます。
試飲コメント:完熟果実やバターのニュアンス。樽由来のトースト香も感じる凝縮感のある香り。味わいはソフトでミルキーさがあるが重くなく、きれいなミネラルと酸と調和している。

シンプルでフルーティー。幅広い料理にも合うバルベーラ

バルベーラ ダルバ 2021

バルベーラ ダルバ 2021

バルベーラはネッビオーロに次いで2番目に多く造っている品種です。バリックで熟成させていますが6ヶ月と短いのでシンプルでフルーティーなバルベーラになります。シンプルで開けてすぐ飲めるので食事にも合わせやすいです。2021年は平年並みの気候で、バランスの良いワインに仕上がっています。
試飲コメント:ベリー系果実のチャーミングな香り。滑らかな果実味と旨みを感じる調和の取れた味わい。フルーティーで飲みやすい。

若い樹齢や標高の低い畑のネッビオーロが中心。シンプルに品種の個性を楽しめるランゲネッビオーロ

ランゲ ネッビオーロ 2022

ランゲ ネッビオーロ 2022

ネッビオーロは最も多く栽培しているブドウです。クリュがあり、バルバレスコがあり、どちらにも使わなかったブドウがランゲネッビオーロになります。醸造方法はバルベーラと同じです。
試飲コメント:スミレや赤い果実のエレガントな香り。タンニンも滑らかでスムーズな飲み口。シンプルにネッビオーロを楽しめるワイン。

3つの畑のブレンドで造るクラシックバルバレスコ。優しいタンニンの柔らかな味わい

バルバレスコ 2020

バルバレスコ 2020

スタンダードのバルバレスコは3つの畑をブレンドしています。3つの畑は全部ネイヴェにあり、少し砂質混じりでガッチリとしたストラクチャーというよりは、やや柔らかい感じのエリアです。発酵はステンレスタンク、その後バリックに移して12ヶ月間熟成させます。
試飲コメント:凝縮した果実や花のアロマのエレガントな香り。甘みを感じるまろやかなタンニンと果実味のバランスが良く、飲み心地のいい美味しさ。

3つのクリュの中で最も凝縮感と力強さのあるバルバレスコ コーレ

バルバレスコ コーレ 2018

バルバレスコ コーレ 2018

コーレは3つの畑(クリュ)の中では北にあります。0.5ヘクタールで、一番小さく、生産本数は約3000本です。コーレのブドウは、ランゲ ネッビオーロに使われることはありません。つまりバルバレスコにしか使っていません。2020年からコーレはリゼルヴァになります。しっかりとした味わいになる畑なのでより長い熟成をさせたいと考えました。
試飲コメント:タバコやショコラ、熟したブラックベリーの香りなどの複雑なアロマ。凝縮したタンニンがありながら口当たりは非常に柔らかく、ふくよかな味わい。

インタビューを終えて

子供の頃からブドウ畑とカンティーナがそばにあり、自然にワイン造りの道に進まれたマルティーナさんの話から、長年家族でコツコツと真面目にワイン造りに取り組んでこられたワイナリーだと率直に感じました。

畑の特性に適したブドウを栽培し、ネッビオーロも巧みに造り分けをされています。特に、ブレンドで造るスタンダード バルバレスコのふくよかで心地よい甘みのある美味しさが印象的でした。

そして、白のシャルドネ、バルベーラ、ネッビオーロと全てのワインに感じたのが上品な旨みとバランスの良さです。アルコール度数は高くてもそれを感じさせない、良質なブドウを造りそれをハイレベルのワインに仕上げる力を感じます。少量生産のためあまり多くは入荷してきませんが、モッカガッタのワインをぜひ多くの方に飲んで頂きたいです。