2024/07/18
/
マーティン フォラドーリ ホフスタッター氏 Mr. Martin Foradori Hofstatter
いち早くアルト アディジェの区画を細分化して個性を追求!
最高峰ピノ ネロ単一畑を受け継ぐ歴史的名門「ホフスタッター」突撃インタビュー
最高峰ピノ ネロの単一畑を所有する名門ワイナリー
バラエティに富むアルト アディジェのテロワール
5年ぶりですね。この5年間でワイナリーもアルト アディジェも変化がありました。まず、多種多様な土地を持つアルト アディジェと、私たちの所有畑についてお話します。私たちは、アディジェ川の西にあるトラミンに位置しています。それ以外にも、実はドイツのモーゼルでもワイン造りを始めたところです。
アディジェ川を挟んだ急斜面に位置する畑
わずか3kmの距離で明確に異なる畑の個性
写真を見てわかる通り、拠点を置くトラミンは切り立った山の急斜面に挟まれています。所有畑は、川を挟んだ両方の急斜面に点在しており、主にピノ ネロは東側、ゲヴュルツトラミネールは西側で栽培しています。両者は3kmしか離れていませんが日照量は年間で1000時間も異なります。太陽の動きと畑の向きから、東側は冷涼で西側は温暖です。
より小さいエリアでも特徴が異なります。300m間隔の2つの自社畑を比較してみても、日照量に明確な差があることがわかっています。もちろん標高も土壌組成も異なるので、アルト アディジェ内だけでなく、1つの小さな地区の中でも個性が変わってきます。
アルト アディジェ最古のピノ ネロの畑
マゾン地区、最高峰単一畑バーテナウを継承
みなさんに知っていただきたいのは、ホフスタッターは様々な地区の様々な向きの畑でワインを造っているということです。特にピノ ネロに注力していて、現在は6種のピノ ネロを生産しています。もはやピノ ネロの虜ですね(笑)。
アルト アディジェのピノ ネロは160年の歴史があります。ルートヴィヒ バーテナウ氏が持ち込み栽培し始めた畑から始まりました。1941年に父がその畑を取得し、現在は私が受け継いでいます。畑の名前はバーテナウ。ピノ ネロに最も適したマゾン地区の単一畑として評価されるまでになりました。そのことに大変誇りを持っていますし、大きな貢献をしたバーテナウ氏と父の存在はピノ ネロを語る上で欠かせません。
2024年ヴィンテージよりアルト アディジェで導入開始
各区画の差別化を図る新格付け「UGA」
アルト アディジェに大きなニュースがあります。2024年ヴィンテージから開始される、UGA(Unita Geografiche Aggiuntive=追加地理的単位)です。各エリアの地質、日照量、標高、適した品種などを徹底調査し、86の特別区画を導き出しました。2024年ヴィンテージからUGAとラベルに記載されます。
UGAは、ほぼ全てのアルト アディジェの生産者と協力して作り上げたものです。基本方針は、その区画を最大限表現できる最高品質のブドウでワインを造ることです。バラエティ豊富な区画が存在するアルト アディジェでは、約20品種のブドウが栽培されています。
多種多様な区画に紐づく最適品種を制定
そんな多種多様な区画それぞれに最適な品種を、生産者全員で話し合って、各UGAに複数の品種を定めました。規定以外の品種を使えばUGAとは名乗れません。細部にわたる研究結果を可視化するために、86箇所もの格付けに至りました。私の個人的な意見としては、1つのUGAに1つの品種が理想です。
UGAはアルト アディジェ躍進の大きな一歩
他の州でもUGAは導入されていますが、アルト アディジェはより面積が限定されているため、より細かいUGAと言えます。今後、研究を続けていけば新しい可能性(区画)も出てくるので、まだはじめの一歩と捉えていただきたいです。しかし、細かいエリアで特徴の異なるアルト アディジェを表現する上では、信じられないほど大きな前進だと考えています。
そもそも数十年前までは、アルト アディジェでは量産型のワインが造られていました。今回のUGAをはじめ、区画の個性やワイン造りの枠組みを明確にすることによって、州の確かな未来が描けるようになったと思います。
トレーサビリティで安心と安全にも寄与
UGAの特徴の1つに、トレーサビリティがあります。飲み手の方々が「どの区画で造られているのか」を知れることは利点だと考えています。私は他の生産者と一緒に、イタリア政府の農林水産省に通い「Google Mapに各UGAの場所にブドウの房マークをつけること」を提案しました。「クレイジーだ」と言われましたが(笑)、将来的にはどの区画で造られているか簡単に判別できるようになるでしょう。
新登場泡から最高峰格付け「ヴィーニャ」まで
4代目当主マーティン氏が解説するラインナップ
2023年に新しくラインナップ入りしたワインが、トレントDOCミケイ エクストラブリュットです。トレンティーノにある標高823mの畑で造られています。48ヶ月間の瓶内熟成を可能にする高標高由来の豊かな酸が特徴です。ミケイの畑は、今一番いい状態で収穫量が最盛期を迎えています。
山の泡と呼ばれるトレントDOCに認定されている畑のうち、標高500mを超えるのはわずか15%のみです。そう考えると、823mもの標高で造られるミケイはヒマラヤの泡と呼ばれるべきですね(笑)。
「誰が飲んでも美味しい」
飲み心地の良いエントリーライン
私たちは多種多様なワインをリリースしており、特にエントリーレベルで楽しめるワインが多数あります。なかでも、白品種ブレンドのデ ヴィテは誰が飲んでも美味しいと感じるワインです。土着品種スキアーヴァはアルト アディジェらしさが前面に出ています。スイスイ飲んでしまう飲み心地の良さがありますね。セオリーから外れますが、氷を入れて飲むのも良いと思います。2つのワインとも朝昼晩と、いつ飲んでもいいですね(笑)。
ホフスタッターを代表するピノ ネロのエントリーライン「メクザン」
ホフスタッターが先駆的に導入!
UGAよりも細分化されたクリュ相当の格付け「ヴィーニャ」
ヴィーニャはアルト アディジェにしか存在しない格付けです。UGAよりも小さく、単一畑内の区画を指す、ブルゴーニュのクリュに相当するものです。アルト アディジェの生産者が丹精込めて管理してきた畑を最大限に表現したワインです。協会に登録しなければヴィーニャとは名乗れません。
私たちが描いた夢の一つであり、ホフスタッタ—の集大成でもあります。ヴィーニャは父が導入した格付けで、マゾン地区バーテナウ畑のサントゥルバーノのピノ ネロ1986年ヴィンテージにヴィーニャと刻んだのが始まりです。同じくバーテナウ畑のサンミケーレで造るピノ ビアンコや、オーベルケルシュバウムで造るソーヴィニヨン ブランなどがあります。
エチケットに込められた想いとその未来
「バーテナウは白ならピノ ビアンコ、赤ならピノ ネロ」
——ほとんどのエチケットには品種名が表側に記載されていますが、ヴィーニャシリーズにはありません。何か理由があるのですか?
ブルゴーニュのクリュで品種名が書かれているものを見たことがありますか?(笑)
——シャルドネやピノ ノワールとは書いてませんね(笑)。
そうなんです。でも、とてもいい質問ですね。実は、これらのエチケットは私自身が作ったのですが、飲み手のみなさんに向けた強い想いが込められています。それは、「バーテナウ」は白ならピノ ビアンコ、赤ならピノ ネロという思考回路になっていただきたいなという想いです。
しかし、今度から、最近5代目として参画した長男がエチケットを担当することになったので、2022年ヴィンテージから品種名を記載するようになります。
——そうなんですか!? マーティンさん自身は関っていないのですか?
世代交代をしたからには彼自身が決めるべきだと考えています。全て彼に託しています。どんな結果であろうと、私は気にしません。でも、ちょうど今朝も電話でケンカしたところですけどね(笑)。
標高823mの畑で綺麗な酸が引き出されたトレントDOC |
ミケイ エクストラ ブリュット |
マーティン: 「トレンティーノにある標高823mの畑ミケイのシャルドネ100%で造るトレントDOCです。瓶内熟成は48ヶ月間おこなっています。非常に豊かな酸を持つ高地のシャルドネだからこそ、これだけ長い間酵母とのコンタクトを可能にしています。そして、トレントDOCの要とも言える綺麗な酸が引き出されています。トレントDOCは山の泡と言われますが、823mもの高さで造られるミケイはヒマラヤの泡と呼ばれるべきですね(笑)」 |
試飲コメント:黄金よりの麦わら色。白い果実や黄色い果実、トースト香が広がるアロマ。鋭くフレッシュな酸が口中に長く持続します。柑橘系の新鮮な果実と凝縮した果実の風味が溶け合っています。 |
ステンレスで造るシンプルなライン!
|
ピノ グリージョ |
マーティン: 「アルト アディジェにおける2022年は最高の出来となりました。最高すぎたと言っても過言ではありません。このワインは、ピノ グリージョ100%をステンレスタンクで発酵、熟成して造るシンプルな一品です。フレッシュで爽やかな酸があり、アルト アディジェらしいみずみずしい典型的な味わいに仕上がっています。シンプルなラインにはピノ グリージョ、シャルドネ、ピノ ビアンコがありますが、その中でピノ グリージョはボディがしっかりした味わいです」 |
試飲コメント:麦わら色。白い果実が香るみずみずしく華やかな香り。柔らかい口当たりがあり、フレッシュな酸が舌を駆け上がり持続し続けます。バランスに優れたソフトな果実味に包み込まれます。 |
ステンレスで造るシンプルなライン!
|
シャルドネ |
マーティン: 「アルト アディジェにおける2022年は最高の出来となりました。最高すぎたと言っても過言ではありません。このワインは、シャルドネ100%をステンレスタンクで発酵、熟成して造るシンプルな一品です。フレッシュで爽やかな酸があり、アルト アディジェらしいみずみずしい典型的な味わいに仕上がっています。シンプルなラインにはピノ グリージョ、シャルドネ、ピノ ビアンコがありますが、その中でシャルドネは香りが広がる特徴がありますね」 |
試飲コメント:麦わら色。新鮮な果実、芳醇な南国果実、ハーブ、スパイス、ハチミツのニュアンスを感じる香り。柔らかい口当たり。フレッシュな酸味とふくよかな果実味で構成されたバランスの良い味わいです。 |
ステンレスで造るシンプルなライン!
|
ピノ ビアンコ |
マーティン: 「アルト アディジェにおける2022年は最高の出来となりました。最高すぎたと言っても過言ではありません。このワインは、ピノ ビアンコ100%をステンレスタンクで発酵、熟成して造るシンプルな一品です。フレッシュで爽やかな酸があり、アルト アディジェらしいみずみずしい典型的な味わいに仕上がっています。シンプルなラインにはピノ グリージョ、シャルドネ、ピノ ビアンコがありますが、その中でピノ ビアンコは一番奥ゆかしい味わいです。アルト アディジェにおけるピノ ビアンコの歴史は古いですが、特に近年は品質が高まっていると感じています」 |
試飲コメント:麦わら色。柑橘系、ミネラル、若干のスパイスの香りが繊細に広がります。口に含むと優美な酸が広がる奥行きのある風味。ミネラル感もあります。香り同様にデリケートな味わいが持続します。 |
アロマティックシリーズ!
|
デ ヴィテ |
マーティン: 「私たちのアロマティック品種シリーズです。デ ヴィテは、標高500m以上の様々な畑をブレンドして造る白ワインです。標高800mを超えるミケイの畑も含まれています。約60%ソーヴィニヨン ブラン、ミュラートゥルガウ、ピノ ビアンコで造っています。私たちが造るアロマティックなワインの1つです。いつ飲んでも楽しめる、どなたにも気に入っていただけるオールラウンダーなワインです」 |
試飲コメント:麦わら色。リンゴなどの瑞々しい果実、花、柑橘系が広がる華やかな香り。口当たりは柔らかく、ほどよい酸と果実感が調和していて、バランスに優れた味わいが持続します。 |
アロマティックシリーズ!
|
ミュラー トゥルガウ |
マーティン: 「私たちのアロマティック品種シリーズです。ミュラー トゥルガウ100%で造る白ワインです。ミュラー トゥルガウは、アロマティックなワインとしては入口にふさわしいと考えています。また、標高800mを超えると温暖化の影響を受けない品種であるため、高地での栽培が向いていると思っています」 |
試飲コメント:麦わら色。花、白い果実、少しの黄色い果実が繊細に香ります。華やかさもあります。柑橘系、黄色い果実のフルーティな風味。わずかにハチミツのニュアンスもあるデリケートな味わいです。 |
アロマティックシリーズ!
|
ジョセフ ゲヴェルツトラミネール |
マーティン: 「私たちのアロマティック品種シリーズです。ゲヴュルツトラミネールは、私たちの伝統的な品種です。ここ7、8年のゲヴュルツトラミネールは変化を遂げています。90年代はふくよかなボディがある印象でしたが、よりフレッシュで鮮やかな酸のある飲み心地の良い味わいになっています」 |
試飲コメント:黄金よりの麦わら色。ライチ、白い花、わずかにハチミツのニュアンスを感じる香り。口当たり柔らかで、香り同様にライチを主体にした味わいです。心地よい酸と果実味が口中に持続します。 |
小区画の個性を最大限に表現したヴィーニャシリーズ!
|
バーテナウ ヴィーニャ S ミケーレ ピノ ビアンコ |
マーティン: 「より小さい区画に焦点を当てた格付けヴィーニャシリーズです。2024年より導入されるUGA(追加地理的単位)よりも小さいエリアで綿密なディテールを引き出した格付けです。アディジェ川の東に位置するマゾン地区、バーテナウ畑のサンミケーレ区画のピノ ビアンコを、大樽15ヶ月熟成して造っています」 |
試飲コメント:黄金よりの麦わら色。濃密な黄色い果実、ハチミツのようなニュアンス、白胡椒を感じる複雑でしっかりとした香り。口に含むと酸と樽のニュアンスが溶け合った風味に満たされます。後からバターのニュアンスが現れます。 |
小区画の個性を最大限に表現したヴィーニャシリーズ!
|
オーベルケルシュバウム ヴィーニャ ソーヴィニヨン |
マーティン: 「より小さい区画に焦点を当てた格付けヴィーニャシリーズです。2024年より導入されるUGA(追加地理的単位)よりも小さいエリアで綿密なディテールを引き出した格付けです。オーベルケルシュバウムというアルト アディジェのソーヴィニヨン ブランに最適な標高750mの畑で造られています。ボディもありながら、エレガントで繊細な味わいが感じられます。高地ながら、ここまでのボディを引き出せると誰が想像していたでしょうか」 |
試飲コメント:黄金色。柑橘類、南国果実、花が香る複雑なアロマ。柔らかい口当たりながらフレッシュな酸と、複雑味が見事に調和した味わいです。 |
フレッシュで複雑味が持続する味わい!
|
ロゼ |
マーティン: 「メルロー主体に土着品種ラグレインをブレンドして造るロゼワインです。個人的にアルト アディジェのメルローは素晴らしいと思っています。丸みがありふくよか、きちんと酸とボディを引き出すことができます。ラグレインの個性も出したいと考えていますが、渋みが強くなりすぎないようにメルローを主体にしています」 |
試飲コメント:ストロベリー色。イチゴなどの赤い果実とスパイスの香り。フレッシュでクリーンな印象を受けます。明るいトーンの果実味やスパイスを感じ、徐々にふくよかな味わいも現れる複雑味があります。長く持続する余韻。 |
黒ブドウの土着品種シリーズ!
|
コルベンホフェール スキアーヴァ |
マーティン: 「スキアーヴァは、アルト アディジェらしさが全面に出た赤ワインです。ブレンドで造る白、デ ヴィテのようにいつ飲んでも楽しめるワインです。外観はロゼだと勘違いしてしまうような色合いです。サービス温度よりも少し冷やして飲んでも美味しいです。奥ゆかしい味わいで飲み疲れしないので、考え事はせず気軽に飲むのに最適です。同じ土着品種でも、色が濃く渋みのあるラグレインとは対照的ですね」 |
試飲コメント:淡いルビー色。黒系果実と赤系果実が溶け合う繊細で複雑な香り。バランスに優れた、飲み心地の良い味わい。全体的に軽やかな印象です。徐々にスパイシーさや苦みも現れます。 |
黒ブドウの土着品種シリーズ!
|
ラグレイン |
マーティン: 「ラグレインはスキアーヴァとは対照的な濃い色合いの土着品種です。荒く撹拌することなく静置して果皮と一緒に漬け込みます。そのため、嫌な渋み成分は抽出しないように心がけています。ステンレスタンクとセメントタンクで発酵、熟成をおこなうシンプルなワインに仕上げています」 |
試飲コメント:濃いルビー色。赤系果実、黒系果実、甘草、スパイスを感じる複雑な香り。それでいて親しみやすい香りです。ほどよい骨格があり、果実味やスパイスなどの複雑な味わいが余韻として持続します。 |
ワイナリーを代表するピノ ネロのエントリーライン |
メクザン ピノ ネロ |
マーティン: 「メクザンは、私たちのエントリーラインのピノ ネロです。UGAに属さない畑も含めて、渓谷にある畑のピノ ネロをブレンドして造っています。ステンレスタンクとセメントタンクで発酵、熟成をしてり、フレッシュ&フルーティで新鮮な酸が特徴のワインです」 |
試飲コメント:淡いルビー色。ピュアな赤系果実、スパイスの香り。滑らかな口当たりから、繊細な果実感、酸、スパイス、わずかなタンニンが見事に調和した味わいが染みわたります。 |
ピノ ネロに最適なマゾン地区で造られるピノ ネロ リゼルヴァ |
リゼルヴァ マゾン ピノ ネロ |
マーティン: 「ピノ ネロに最も適した、UGAと名乗れるマゾン地区の複数の畑で造られるピノ ネロ リゼルヴァです。土地を表現したワインです。数回使った旧樽バリックで1年間熟成して造られています」 |
試飲コメント:ガーネットよりのルビー色。新鮮かつ凝縮した赤系果実と樽のニュアンスが調和した芳しい香り。口当たりはデリケートで柔らかく、複雑かつ奥行きのある味わいが持続します。 |
小区画の個性を最大限に表現したヴィーニャシリーズ!
|
バーテナウ ヴィーニャ S ウルバノ ピノ ネロ |
マーティン: 「ピノ ネロに最も適したマゾン地区のバーテナウの畑がありますが、その中の区画の1つ、サントゥルバーノで造られるピノ ネロです。UGAよりも細かい格付けヴィーニャシリーズです。ピノ ネロ100%を50%新樽、50%旧樽のバリックで熟成しています」 |
試飲コメント:濃いルビー色。フレッシュ果実に加えてドライフルーツやドライフラワーのニュアンスの香り。ハーブやスパイス、わずかなバニラの香りも感じます。しっかりとした味わいながらエレガントな酸と調和するタンニンが、複雑で長く持続する余韻を演出します。優しく深い味わい。 |
インタビューを終えて
そして、2024年ヴィンテージから新しく導入されるUGAについて、マーティンさんが「1UGA、1品種」と強く語っていたことが印象に残りました。それはマゾン地区の最高峰ピノ ネロのように、長い時間をかけて細分化された区画の追求を続けてきたからこその想いや哲学だと感じました。