2015年6月1日 バルトロメイ ヴァルテル氏 Mr.Valter Bartolomey
早くから有機栽培に取り組み、150haの規模を誇る中央イタリアを代表する有機栽培ワイナリー「チウ チウ」 |
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一度聞いたら忘れられないかわいい名前のワイナリー「チウ チウ」。わかりやすいストレートな美味しさと、コストパフォーマンスの良さで人気のマルケのワイナリーです。マルケでいち早く有機栽培に取り組み始めたチウチウのワインについて、現在のオーナーで2代目に当たるヴァルテルさんからお話をお聞きしました。 | ||||||||||
1970年に両親がオッフィーダで設立、マルケの土着品種 |
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チウチウは1970年に私の両親のナタリーのとアンナが設立した家族経営のワイナリーです。ワイナリーがあるのはマルケのアスコリピチェーノ県のオッフィーダという町のすぐそばで、ここは中世から続く歴史ある町です。バルトロメイ家はずっと農業に携わってきましたが、ブドウ栽培とワイン造りを始めたのは両親の代からで、私と兄のマッシミリアーノが2代目になります。
マルケの土着品種に力を入れていて、白はパッセリーナ、ペコリーノ、赤はモンテプルチアーノとサンジョヴェーゼを中心に栽培しています。パッセリーナとペコリーノはしばらくの間、忘れられていた品種ですが最近になって見直され、今では多くの生産者によって栽培されるようになってきました。土着品種以外にも、シャルドネ、ピノグリージョ、ソーヴィニョンなども造っています。 畑はオッフィーダの標高約300mのゆるやかな丘陵地にあります。南西向きでとても条件の良い環境です。 |
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早くから有機栽培に取り組み、有機の生産者の中でも中央イタリアで1,2の規模を誇る。 |
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設立当初は10haだった畑は少しずつ広げていって、1997年に60ha、2007年に100ha、そして現在150haになりました。自社畑のブドウを全てチウチウのワインとして造れるような規模で経営するのが私たちのポリシーです。
有機栽培にも早くから取り組み始めました。今では有機をする生産者はたくさんありますが、当時はまだまだ少なかったですね。150haという規模は、有機ワイナリーとして中央イタリアでも1,2を争う大きさになります。 白はクリオマセラシオンを行っています。これはブドウの果皮のもつ香りをそのままワインにも持たせるためです。それから、私たちは有機認定に加えて、Veganという認定もとっています。これは、醸造において動物的なものを使用しないということです。通常、清澄の工程では動物性のカゼインやゼラチンなどを用いますが、私たちは近代的なフィルターを導入してミクロのレベルの清澄を行っています。 |
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可愛くて覚えやすいワイナリー名「チウチウ」。実は家族代々のあだ名! |
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チウチウは、私たち家族のあだ名です。地元のオッフィーダではだれも私たち家族のことをバルトロメイとは呼びません。チウチウと呼びます。先祖代々そう呼ばれていて、私もチウチウのヴァルテル、と呼ばれます。何故「チウチウ」というあだ名になったのかはわかりません(笑)。
最初にワインを造って地元に出した時も、「チウチウのワインね」とみんなが認識しました。外国に売ることになった時、せっかく「チウチウのワイン」で認識されているのにわざわざワイナリー名を変えるなんて意味がありません。チウチウは覚えやすいですからね。実はミラノ大学では、「チウチウはマーケティングをしっかり行った結果、名付けた名前」だと勘違いをしていたほどです。 ここから試飲をしました |
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■インタビューを終えて | ||||||||||
ワイナリーのあるオッフィーダは直輸入のデアンジェリスを訪問した時に立ち寄った町です。町の丘の上に建つ教会から望むオッフィーダのブドウ畑はとても美しい丘陵地帯で、いかにも美味しいブドウができる雰囲気を醸し出していました。
「いいブドウがいいワインを造ります。そして、細心の注意を払った醸造によっていいワインを100%実現させることができるのです」とヴァルテルさん。 今回飲んだ3つのワインはどれもブドウ果実のクリーンな美味しさと、バランスの良さが際立っていました。ストレートに伝わってくる美味しさは誰にでも受け入れてもらえる確かなものだと感じました。 |
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2015年6月1日 チウ チウ社 バルトロメイ ヴァルテル氏
2015/06/01