「シャトー ラトゥール」でも研修を積んだ醸造家、島崎氏が手掛ける国産ワイン最高峰「ソラリス」

ボルドー大学卒、メドック格付け1級「シャトー ラトゥール」でも研修を積むなど日本の醸造技術の革命者とも評される島崎氏が醸すマンズワイン小諸醸造所のソラリス。島崎氏は2007年に『ニューズウィーク』が選ぶ「世界が尊敬する日本人100人」にも選出される国際的評価の高い醸造家です。量から質への転換を図るソラリスシリーズは国産ワイン最高峰の品質を誇ります。最も多いワインでも年産500 ケースの生産量。「信州小諸シャルドネ樽仕込」は5 樽。1,500 本という高品質少量生産を貫いています。

量から質への転換

マンズワインは2 つのワイナリーを所有しています。1 つは「勝沼ワイナリー」。甲州を中心に大規模な設備で小売向けのワインを造っています。「ソラリス」が造られるのは「小諸ワイナリー」。1973 年に設立された。醸造設備は小規模で「高い品質を追求すれば生産量は減ります。勝沼と小諸は全く違う考え方です」と島崎氏は語ります。

収量の多い国産品種を止めてカベルネ・ソーヴィニヨンや独自に品種交配させた信濃リースリング等に変更。量ではなく質を高めることに集中。ソラリスは2001 年に初リリースとなりました。

ブルゴーニュのトップドメーヌ並みの低収量

ソラリスでは長野県上田と小諸の葡萄だけを使用し、徹底した収量制限、剪定、グリーンハーヴェストは勿論、収穫も全て手作業。選果も手作業で行っています。最も重要な畑である東山のカベルネは収穫時点での収量が1ヘクタール当たり30ヘクトリットル。これはブルゴーニュのトップ ドメーヌなみの低収量になっています。

雨対策「レインカット」を手掛け科学技術庁長官賞を受賞

肥沃で重い土壌の日本では畑選びが重要となりますが、それ以上に標高、方位、気温、水はけがより重要となります。契約農家の畑は細かく区分けされていて契約農家1軒あたりの所有面積は平均1ヘクタール 以下。現在約40 軒の農家と契約している。自社畑と合わ

せて約17ha の畑から「ソラリス」が造られます。「日本の一番の問題は降雨量。ヨーロッパの3 倍以上。葡萄が水膨れしてしまう。品質を高めるにはレインカット栽培は必須と考えています。収穫前の雨は葡萄の水分量を増やしてしまう為、雨が降る前にビニールシートを張り、雨が直接葡萄に当たらないようにしています。「地表近くは通気を良く保っているので湿気が溜まることもない。折りたためば直接陽が当たる」と語ります。マンズワインが手掛けたレインカット栽培は1996 年特許登録、1999 年には科学技術庁長官賞を受賞する等、日本のワイン造りに品質向上を語る上で欠かせない手法となっています。

トランプ米大統領初来日に提供された日本最高峰の赤

2017年11月6日、日本に初来日したドナルド トランプ米大統領の夕食会にマンズソラリス、長野県上田市で栽培されたカベルネソーヴィニョンを厳選しボトリングする国産ワイン最高峰「信州東山カベルネ ソーヴィニヨン 2013」が見事に選ばれ、世界的に一気に注目を集める事となりました。