ピエモンテを代表する偉大な自然派の造り手トリンケーロの「ノビウス」です。以前植えていたドルチェットに接ぎ木して2004年から収穫を始めた有機栽培のネッビオーロを使用。11月に収穫したブドウを約35日発酵。スラヴォニア産オーク大樽で36ヶ月熟成しています。奥ゆかしさある甘い香り。豊富なタンニンながら飲み心地が良いです。優しい果実味と酸味があり、しみじみとした旨味を感じます。粘土質でより肥沃な地質を持つアスティらしく、ランゲのネッビオーロと比べるとボリューミーな味わい。2013年はスラっとした、よりしっとりとした雰囲気があります。

伝統を堅持したワイン造り

ピエモンテのアスティ地区にあるトリンケーロは3代目エツィオが現当主のピエモンテを代表する自然派の造り手です。当初から自然環境の最大限の配慮を払った農業を心がけ、一切の肥料を撒かず、ボルドー液以外の化学的な薬剤に頼らない農業を行っています。セラーでも人為的関与を極力避けたワイン造りを理想としており、SO2も醸造時には一切添加せず、ボトリング時に少量使用するのみです。

11月に収穫したブドウを大樽で36ヶ月熟成

ブドウは以前植えていたドルチェットに接ぎ木したネッビオーロを使用。畑は標高250mにある南西の丘陵地帯で石灰質の土壌。11月の第1週目に手作業でブドウを収穫と選別。マセレーションの状態で約35日発酵。その後スラヴォニア産オーク大樽で36ヶ月熟成しています。

「13はスラっとしている印象。よりしっとりとした雰囲気」

「グラスに注ぐと、色は薄めで、縁は褐色のような色味を帯びています。奥ゆかしさある甘い香り。なんだか大人っぽさを感じます。飲んでみるとしっかりタンニンは感じますが、優しい果実味と酸のお陰か全然重たくありません。しみじみおいしい…。抜栓2日目以降はタンニンも落着き、飲み心地も増してよりいい感じです！09はもっと肉感的でしたが、13はスラっとしている印象。よりしっとりとした雰囲気で、どことなく秋っぽい気がします。今飲んでも十分おいしいですが、寝かせてもとてもいいかと思います！（インポーターのヴィナイオータ社コメントより）」

アスティ地区、アリアーノ テルメにあるトリンケーロ家は、1925年よりブドウ栽培とワイン生産を開始。そして1952年、この県で最も早く、ブドウ栽培農家による自家瓶詰を行うための登記をした造り手です。バルベーラダスティの最良の生産地のひとつであるこの土地から、あくまでも伝統を堅持したワインを造り、樹齢15年以下のブドウからできるワインは自家瓶詰にせず、桶売りにしてしまうという徹底したこだわりを持っています。

トリンケーロを代表するワインのひとつ「ヴィーニャデルノーチェ」は1929年に植えられた樹齢80年を超えるバルベーラのある、同じ名前の畑のブドウから造るワイン。樹齢の高い樹から厳格な収量制限をし、長いマセレーション期間、一切の温度管理をせず、スロヴェニア産の樫の大樽で2年以上の熟成をさせます。酸化防止剤も醸造時には一切添加せず、ボトリング時に少量使用するのみ。突出して熟成にこだわる造り手で、「ブドウ由来の香りには興味がない。ワインの香りを大事にしたい。つまりそれは熟成の香りなんだ。」という熱い想いをワインに込めた、素晴らしい造り手です。