標高が130メートル程の南東向きの日当たりの良い畑で育てられた名門アンティノリが造るブルネッロです。モンタルチーノの中でも最も高品質なサンジョヴェーゼのクローンで造られています。昼夜の寒暖差が産み出す上質なブドウが持つ、豊富なタンニンと果実味、ミネラル分豊富な畑から得られるリッチな味わいが絶妙に重なる優雅なスタイルで、スムーズで滑らかなモダンな質感とブルネッロらしい濃厚さと芳醇さを併せ持つ、洗練された美しいブルネッロです。

濃厚さと芳醇さを併せ持つ、洗練された美しいブルネッロ

温度管理されたステンレスタンクで3週間発酵を行い、オーク製の大樽で2年間熟成して仕上げられています。赤い小さな果実にプルーンやビターチョコレート、スパイスと枯葉やシガーといった、複雑性のある魅惑的なインパクトです。飲むとしなやかで深いタッチの果実感が口中を優しく刺激し、柔らかいタンニンも相俟って実に滑らかな飲み心地です。中盤にかけて感じる深い果実感、ミネラルと酸を伴う美しい余韻が長く続きます。「ピアン デッレ ヴィーニェ」はワイナリーの広大な敷地内に19世紀に造られ、今もなお現役で活躍する鉄道駅の名前から付けられています。

モンタルチーノ南西部の歴史のある60ヘクタールの畑

2019年9月、アンティノリ社のフィリッポ プルシ氏にお話を聞きました。「同じブルネッロと言っても北部と南部では全く味わいもことなりますから。私達はモンタルチーノ南西部の歴史のある60ヘクタールの畑で造っています。「直ぐにでも楽しめるスタイル」のブルネッロを理念にファーストヴィンテージから造り続けています。ブルネッロと言えばタンニンが多く、直ぐには飲めないというイメージがありますが私達のブルネッロは洗練されたスタイルで長期熟成は勿論、直ぐにでも楽しめます」と話してくれました。

モンタルチーノの町から6キロ南に位置するピアン デッレ ヴィーニェ。1995年よりアンティノリの所有となりましたが、「それぞれの土地の伝統、個性、歴史を生かす」という理念の通り、 それまでのワイナリーの製法を継承してワイン造りを行っています。 ワイナリー名は、エステートの敷地内にある、19世紀から今も現役で活躍する鉄道駅の名前から付けられています。

ブドウ畑は約65ha。オリーヴの畑や110haの広大な森に囲まれた、南東向きの日当たりのよい畑で、豊富なカルシウムと石を含んだ豊かな土壌と比較的温暖な気候が特長です。アンティノリが参入する以前からあった畑に加え、高品質なクローンの樹を植えた新しい畑も存在し、すべての畑から、ブドウを厳しく選果し、優れたブドウだけがブレンドに使用されています。温暖な気候のため、キャンティ地区と比べて1、２週間早くブドウが熟し、9月の中旬には収穫が行われます。

ピアン デッレ ヴィーニェのブルネッロは、温暖かつ、昼夜の寒暖の差が大きな気候の中で育った上質なサンジョヴェーゼが醸し出す、豊富で滑らかなタンニンと複雑でリッチ、優雅な雰囲気が特長です。長期熟成をすることを前提とした、濃厚でタンニンに溢れたブルネッロ ディ モンタルチーノとは一線を画し、非常にスムースでなめらかなスタイル。伝統的なブルネッロらしい芳醇さを保ちながら、より飲みやすくモダンで洗練された味わいの、珠玉のブルネッロ ディ モンタルチーノと言えるでしょう。