マッテオコレッジアが条件が合う年のみ日本限定でリリースするソーヴィニョン「ランゲ ビアンコ ジャッポーネ」の2021年が入荷しました！

畑は70％が砂質、25％が沈泥土、5％が粘土質という極端に砂質の強い南西向きの畑で、標高は280mです。イタリア中でもこれだけ砂質比率の高い畑はほぼ見当たらないそうです。収穫は通常のソーヴィニョン種より1カ月以上早く収穫することでブドウの酸度を確保します。ステンレスタンクで自然酵母のみでゆっくりと発酵させます。低温を維持することで繊細な香りを確保します。ボトリングはコレッジアのワインでは唯一フィルターをかけないで行います。ソーヴィニョンの香り高い果実味と複雑な余韻が感じられ、心地よい酸味が味わいを引き締めています。日本限定リリースとなる数の少ないワインです。

ランゲ ビアンコ ジャッポーネ誕生秘話

2009年、マッテオ コレッジアのソーヴィニヨン ブランの熟度は上がらず、毎年造っていた遅摘みでバリック熟成の濃厚なソーヴィニヨン ブラン、「ランゲ ビアンコ ソーヴィニヨン マッテオ コレッジア」は造れないと判断しました。例年より早く摘んだフレッシュで繊細なソーヴィニヨン ブラン。とりあえず、ステンレスタンクで初期発酵を終わらせた段階のサンプルを日本へ送ってくれました。航空便で送られたサンプルをイタリアワインの第一人者だった故内藤和雄ソムリエと試飲。そのフレッシュでドライな味わいに驚いた内藤さん。すぐにバリックを使わずにステンレスタンクでシュール リー熟成を6ヶ月程度してノンフィルターでのボトリングをコレッジアにアドバイス。日本限定のワインが誕生しました。

それ以降、条件が合う年のみ日本限定ワインを造り続けていますが、ここ最近の温暖化であまり条件が合わず造られていませんでした。造られた年は2009、2011、2012、2020 年、そして今回の 2021 年です。

2021年は芳香性に優れた日本人好みの味わい

今回の 2021 年は芳香性に優れています。ソーヴィニヨン・ブランらしいハーブ感と柑橘果実の爽やかな香りが強い。酸は柔らかく余韻の塩味とのバランスがとても心地良い飲み口です。まさに日本人好みの爽やかさ、綺麗さ。素敵なワインです。

ロエロワイン変革の先駆けマッテオ コレッジア氏

タナロ川を挟んでランゲと向かい合うロエロ地区。30年前まではランゲ地区の造り手に葡萄を供給するのがロエロの役目でした。そのロエロを変革したのがマッテオ・コレッジア氏。いまやDOCGに昇格したロエロを代表する造り手としてその名を知られています。

ロエロの赤ワインを初めて商標登録させたコレッジア氏

アルバから北に10キロ弱北上したカナーレにカンティーナは位置します。1935年に創業した歴史あるワイナリーでマッテオ氏はカナーレ最西端の南向き斜面の1枚畑を購入し、ネッビオーロと バルベーラを高密植で植樹、高品質葡萄栽培を始めます。当初はロベルト ヴォエルッツィオやエリオ アルターレなどの優良生産者にブドウの段階で売り渡していましたが、87年、ヴォエルッツィオの勧めで自らボトリングまで行うようになります。赤ワインとしてのロエロを初めて商標登録させた人物でもあります。

ブルゴーニュ視察で自信を深めたロエロの可能性

大きく品質重視に転換したきっかけはロベルト・ヴォエルッツィオ、エリオ・アルターレと共に行ったブルゴーニュ視察でした。ブルゴーニュワインが“軽さ、エレガンス”と“複雑味、フィネス”を併せ持っていることに驚いたのと同時にロエロの可能性に自信を深めたといいます。

複雑な地層を持つ優れたテロワール

その後、エリオ アルターレなどのアドバイスを得ながら独自のスタイルを確立し、ロエロ産赤ワインの名声を高めていきましたが、2001年作業中に不慮の事故で帰らぬ人となってしまいました。現在では婦人のオルネッラを中心にマッテオの意思を引き継ぎ、ラ スピネッタ のジョルジョ リヴェッティ等の手助けを得ながら、厳しい伊収量制限をはじめ、その独自のスタイルを維持しています。マッテオ・コレッジァが位置するカナーレの西端は海からの石灰岩と砂質が豊富 で6層にもなる複雑な地層となっており、非常に優れたテロワールを有しています。

厳しい収量制限による高い凝縮度を持つブドウ

赤ワインでランゲにも負けないワインを造ることを目標に畑選定、栽培、醸造まで全てを変えました。それまでのロエロのイメージを一新したマッテオ コレッジアの名声はすぐに広まりました。ランゲとは異なる砂質土壌のため、高い凝縮度を持ちながらも軽さを感じさせるロエロ独自の個性が見事に表現されています。