『リアルワインガイド』2018旨安大賞受賞！

『リアルワインガイド』64号で2007ヴィンテージが旨安大賞を受賞したアレハンドロフェルナンデスの「デエーサ ラ グランハ」です。

「黒果実のビターな味わい。王道を超越する奥深さがある」

アレハンドロフェルナデスの「デエーサ ラ グランハ2007」が旨安大賞を受賞！テイスターの伊部辰郎さんは「さすがスペイン、これは旨い、しかも2007年というヴィンテージだ。黒果実のビターな味わいがたまらない。果実味は豊富だが、引き締まった味わいで、上品に濃いのである。2007年なのに、いまだに高ポテンシャルだ。ブドウはテンプラニーリョで、スペイン的には王道である。が、その王道を超越する奥深さがある。ちょっと大げさかな。じゃ、軌道をもとに戻して身近な表現で端的に言うと「レーズンチョコ的な味わいに心奪われる」という感じである」と絶賛されています！

若々しい色調を失わず、快活なワインです。濃厚で深みのあるチェリー色で、輝きにスミレ色が加わります。赤い果実のアロマに樽の熟成からくるスパイスの特徴が加わります。味わいは力強く、豊満なタンニンが表情豊かに感じられ、力強く濃縮した果実と調和がとれています。フィニッシュには果実が強く感じられ、心地よい樽の特徴が余韻長く続きます。ローストした子羊や子豚、赤肉の煮込み、雉のチェリーソースなどのジビエと良く合います。デキャンタージュをお勧めするワインです。サービス温度は16℃でお楽しみください。

「スペインのペトリュス」と言わしめたティントぺスケラを産み出す

世界から注目されるスペインワイン。そのきっかけを作った１人がアレハンドロ・フェルナンデスであるのは間違いない。ロバート・パーカーは、ティント・ペスケラを「スペインのペトリュス」と呼んだ。ワイン・スペクテーターの表紙も飾った。最大の功績は、ベガ・シシリア以外は無名だったリベラ・デル・ドゥエロに世界の注目を集めたことだ。1932年生まれのアレハンドロは、14歳で学校をやめ、大工など様々な仕事をした。世界クラスのワインを作りたいという夢に突き動かされ、1972年、借金をしてワイナリーを設立。凝縮感と果実味にあふれ、ストラクチャーとタンニンを備えたフルボディのペスケラは、ボルドーにも負けないワインとして、たちまち評価された。

父はスペインワインの認識を変えた次女のオルガは「当時のワインは色もコクもなかった。父はスペインワインの認識を変えた。

生まれついての革命家。テンプラニーリョはスペインでしか成功しない誇り高き品種。その素晴らしさを信じ、愛していた」と語る。テンプラニーリョ・マスターのアレハンドロは、ペスケラの成功によって、帝国の版図を拡大した。リベラ・デル・ドゥエロではペスケラとコンダード・デ・アサを手がけ、リベラ・デル・ドゥエロ西方のトロに近いサモーラ地方でデエーサ・ラ・グランハを造る。スペイン中央のラマンチャでは、エル・ビンクロを生産する。

アレハンドロのワインは、どれもたっぷりした果実味とエキスとともに、しっかりした骨格とボディも備えている。テンプラニーリョの古木を思わせる威厳のある顔をしたアレハンドロは、正式な醸造の教育や訓練を全く受けずに、偉業を成し遂げた。２人の娘に仕事を譲りつつあるが、まだまだ現役だ。

パーカーは「世界の極上ワイン」の中で「強い困難を乗り越えて、アレハンドロはワイン造りの世界で伝説になった」と、挑戦に満ちた人生に賛辞を送っている。