マス ケ ヴィノスはラ マンチャ地方のカバニャスデイェペスにあるワイナリー。有機栽培で育てたブドウを使い、マロラクティック発酵にはアンフォラを使用するなど、現代的な技術と伝統的手法の回帰を見事に調和させる造り手。このワインは、限りなくゼロに近いSO2添加量で、オーク樽を使用せずに造るフルーティで繊細な赤ワインです。

旨み広がるジューシーな果実味

畑は標高750mの石灰粘土質土壌で栽培地域は大陸性気候にあります。ブドウは有機栽培で育てられたテンプラニーリョを使用。9月末に手摘みで収穫したブドウを房ごと天然発酵。その後アンフォラでマロラクティック発酵させています。無清澄、無濾過で、必要最低限の亜硫酸を加えています。レッドベリー、チェリー、プラムのアロマ。ジューシーでソフトなタンニン。爽やかでフレッシュな酸、心地よい味わいをお楽しみ下さい！

マセラシオン カルボニックで香りを引き出す

2022年11月、マス ケ ヴィノス社で醸造も行っているアレハンドラ シュメデス女史にお話を聞きました。

「このワインはブドウを収穫後、マセラシオン カルボニックを行って香りを引き出しています。そのままブドウを房ごと、天然酵母で発酵させています。その後、セメント製のアンフォラで4月まで寝かせています。マス ケ ヴィノスでは全ての赤ワインはなんらかの形でアンフォラを使用しています。このワインはオーク樽は使用しないで瓶詰め。サクランボのアロマが香ります」

2022年11月にロス コネホス マルディトス テンプラニーリョ カルボニコ2019ヴィンテージを試飲しました。ルビー色。軽やかでジューシーな果実のクリーンなアロマ。味わいはフルーティでデリケート。アルコールや果実味がじわじわと口中を満たします。香り同様の綺麗さも兼ね備えています。

ワイン名は『いたずらうさぎ』！可愛くてシュールなラベルデザイン！

このワインは濾過なし、清澄化なし、スペイン内陸ラ マンチャの伝統的かつエコロジックなワイン造りという着想のもとに誕生しました。ワイン名は『いたずらうさぎ』！畑の大切なぶどう、しかも一番おいしい実を食べてしまうので、栽培家にとっては悩みの種！かわいいエチケットはよく見るとうさぎは処刑寸前!?最高のワインをつくるために、毎日ぶどうを守るマス ケ ヴィノスの悲喜こもごもがぎゅっとつまっています！このワインはテンプラニーリョをアンフォラでマロラクティック発酵した、爽やかでフレッシュな酸、心地よい味わいの赤ワインです！

マス ケ ヴィノスはマルガリータとゴンサーロの夫婦とアレハンドラという友人同士がトレドからほど近いメセタ デ オカーニャにある1851年からあった古い家族経営のワイナリーを買い取り、修復したところから始まりました。ここで彼らは1999年に自らのワイナリーを立ち上げ、センシベル、ガルナッチャ、アイレン、マルバールなどの土着品種の研究を行っていました。

2007年にラ マンチャ地方のドスバリオスから数キロ離れたカバニャスデイェペスの町に新しいワイナリーを設立。ブドウ園とオリーブ畑に囲まれた場所にあります。ワイナリーからほど近い35ヘクタールの畑では、エコロジー農法によりブドウを栽培しています。また、アイレンとセンシベルの村にある畑では樹齢80年以上の古い灌木のブドウも栽培しています。

3人はワイン造りに使用する材質などにもこだわり、マロラクティック発酵には昔から使われてきたアンフォラ（土壺）を修復して用いるなど、現代的な技術と伝統的手法の回帰を見事に調和させています。またワインを造る全ての工程で、注意深い作業が行われています。

最も活気のあるスペインの ワイン生産地D.O.ラ マンチャ

30,000平方キロメートル以上あるスペイン最大のD.O.ラ マンチャ。熱く不毛の平野であるマドリードから南に約60キロのカスティーリャの大地に位置しています。この地は品質の高いブドウとワイン造りにおいて歴史的な地域であり、注意深いワイン造りと理想的な生育条件 (標高の高さ、昼夜の寒暖の差)があいまって、この数年で最も活気のあるスペインの ワイン生産地の1つに変り、注目されています。その中でイベリア半島のほぼ中心、マス ケ ヴィノスが拠点を置くドスバリオス地域も大陸性気候で夏と冬の寒暖差が激しく、ブドウは理想的な成熟をする環境になっています。