初ヴィンテージ1993年をエノテカピンキオーリが独占購入した「幻のブルネッロ」

ヴェネト出身の醸造家ロベルト チプレッソはイタリアにおいて名だたる醸造家に数えられる一人で、カーゼバッセで修行した彼は、その後チャッチ ピッコロミニ ダラゴーナ社にスカウトされます。そこで彼は更に腕に磨きをかけ独立し、1992年に仲間とともに立ち上げたのがこの「ラ フィオリータ」です。

「フィオリータ」ファーストヴィンテージをピンキオーリが買占める

モンタルチーノ村の中心部から南東にあるカステルヌォーヴォ デッラバーテに向う途中の僅か0.5haの畑から始まります。初ヴィンテージは1993年で、当時三ツ星エノテカ ピンキオーリが独占購入したことも「ラ フィオリータ」の名前を世に知らしめることになりました。当時現地では人気殺到であまりの入手困難さから「幻のブルネッロ」とまで呼ばれるようになりました。

現在所有する畑は約7haで、標高150m、南向きで粘土質の硬いポッジョ アル ソーレ畑と、標高350mのカレストロ土壌の斜面のピアン ボッソリーノ畑を持ちます。造りはとても伝統的でスロヴェニア産の開放型の大樽で28～25度での15日間の醸しとアルコール発酵の後、フランス産の500Lの1～2年の古樽で24ヶ月の熟成後、無濾過で瓶詰します。

余韻まで素晴らしいサンジョヴェーゼのエレガンスに満ちたブルネッロ

香りには赤い果実にほんのり混じる黒い果実の奥深さとスパイスのニュアンスがあります。飲むと豊かな果実感と綺麗な酸味、キメ細やかなタンニンの見事なハーモニーがあり、荒さやブレのないとても滑らかで上質な飲み心地があります。偉大な味わいながら重過ぎず、余韻まで素晴らしいサンジョヴェーゼのエレガンスに満ちた一貫したスタイルを感じます。

ブルネッロの天才醸造家、ロベルト・チプレッソによる花のブルネッロ、ラ・フィオリータ。87年よりチャッチ・ピッコロミニのブルネッロの醸造長として華々しい成功を遂げ、1992年に仲間と立ち上げたのがFattoria La Fiorita。設立当初わずか0.5haの畑で生み出された1993年のファーストビンテージはエノテカ・ピンキオーリがアンテプリマで独占購入し、大きな話題を生みました。

畑は標高150m 南向きの粘土質の土壌の硬いPoggio al Soleと呼ばれる畑と標高約350m 南東―南西向きのPian Bossolinoと呼ばれる小石の多いミネラル質のガレストロ土壌の丘に、この2つのテロワールから偉大なブルネッロを生み出します。