バローロに現存する最古のカンティーナ「オッデーロ」が造るエレガントで繊細な味わいのバルバレスコ「ガッリーナ」最良年2016年です。その歴史の長さが故に法規制前から造っているため、例外的にバローロ地区で醸造を許されている、珍しいバルバレスコ。この2016年はワインエンスージアスト、アントニオ ガッローニ共に93点、ワインアドヴォケイトで92+点を獲得しています！

『ワインエンスージアスト』93点（2016ヴィンテージ）

「タイトで集中力があり、ローズ、新しいレザー、ワイルドベリー、樟脳のアロマ。活気と骨格のあるしっかりとした直線的な味わいは、すりつぶしたクローブ、サワーチェリー、オレンジの皮、セージのニュアンス。しっかりと編まれた、きめの細かいタンニンと明るい酸味。年飲み頃2022年-2030年。（2019年）」

『アントニオ ガッローニ』93点（2016ヴィンテージ）

「2016年のバルバレスコ ガッリーナはゴージャス。シルキーで香り高く、美しい層のある2016年には、たくさんの魅力が詰まっている。バラの花びら、甘草、ミント、ラベンダーのノートで、絹のような表現力豊かなバルバレスコ。しかし何よりも、2016年のバルバレスコはここ数年でオデッロのワインがどれだけ進歩したかが顕著に表れている素晴らしい例だ。（2019年）」

『ワインアドヴォケイト』92+点（2016ヴィンテージ）

「砂質土壌に由来するこのブドウ畑のほこりっぽくて塩辛いミネラルのネッビオーロの特徴が良く表れている。具体的には、バルバレスコ ガッリーナ 2016は、地元の教会から借りた1.9ヘクタールの南向きの土地のブドウを使用。エレガンスと独特のミネラルトーンを引き出すために、他のヴィンテージよりも少し早めにこのヴィンテージを収穫した。オッデーロ家は、ワインの力強さや集中力というよりは、繊細な香水と、スレートと黒板のこの地域特有のニュアンスを求めていると言う。飲み頃2020年-2035年。（2019年6月）」

バローロで醸造を許されている例外的なバルバレスコ

オッデーロが造るバルバレスコ。法律ではバルバレスコのブドウをバローロ内のカンティーナで醸造するとランゲ ネッビオーロになってしまうのですが、バローロで醸造を許されているバルバレスコがオッデーロの「バルバレスコ ガッリーナ」です。法規制前から造っているので例外で認められている、珍しいバルバレスコです。

エレガントで繊細な味わいながら、長期熟成も可能なポテンシャル

「ガッリーナ」はネイヴェで最も高貴な畑と言われています。樹齢50年の区画と13年の若い区画があり、標高は200m。オッデーロは2.65ヘクタールを所有しています。畑は真南向きで軽い砂質が主体でカルシウムを含むマールが混じります。夏は非常に乾燥するのでブドウ樹は根を地下深く伸ばします。25日間のマセラシオンの後、12月までゆっくりとマロラクティック発酵させます。温度は28度以下に設定し、大樽(フレンチオーク、オーストリア)で24か月熟成させます。砂質土壌主体のエレガントで繊細な味わいがありながら、長期熟成も可能なポテンシャルを備えたバルバレスコに仕上がっています。

最良年2016は素晴らしい！

2016年は例外的に力強い骨格とミネラル感が強く出ていて、今飲んでも美味しいですが、5年以上熟成させることで真価を発揮するはすです。また10年以上の熟成にも耐える高いポテンシャルを持っているので、この価格でご購入いただき、しばらくセラーで忘れておくのもおすすめです！

1878年にボトリングをスタート。バローロに現存する最古のカンティーナ「オッデーロ」

バローロの古酒を探すと必ず出てくる造り手「オッデーロ」は歴史的な造り手で、最初のボトリングは1878 年と言うから驚きです。今も使われている歴史的カンティーナは1700 年代のもので、バローロに現存する最古のカンティーナとも言われます。

1960年代に入るとジャコモ オッデーロがアンジェロガヤの父ジョヴァンニやリナルディらと共にDOCGの元になるバローロの法規制の礎を造りました。

ラモッラ、カステリオーネファレット、セッラルンガ、モンテフォルテ、バルバレスコと幅広い地域の最良の畑を所有

第二次世界大戦後、荒廃したランゲの畑は農民に手放されていったが、ジャコモは畑を買い足していく事を決意しました。その努力もあり、現在でも、ラモッラ、カステリオーネファレット、セッラルンガ、モンテフォルテ、バルバレスコと幅広い地域の最良の畑を所有しています。「各地域の最良の畑を所有しているのは僕達だけ。長い歴史のお陰。同じ醸造方法で各地域で最良の畑ブドウを醸造するテロワールが解る」と語ります。彼らの所有する畑は「ブルナーテ」「ヴィーニャ リオンダ」「ブッシア」「ヴィレッロ」と各地の最良の畑ばかり。他の造り手では有り得ない豪華さ。

バローロで唯一醸造を許されているオッデーロの「バルバレスコ ガッリーナ」

そして特徴的なのがバルバレスコ。法律ではバルバレスコのブドウをバローロ内のカンティーナで醸造するとランゲ ネッビオーロになってしまうのですが、バローロで唯一醸造を許されているバルバレスコがオッデーロの「バルバレスコ ガッリーナ」。法規制前から造っているので例外で認められている、珍しいバルバレスコです。

「オッデーロだけが持つバランスが確実にある」

実は「オッデーロ」1990 年代から少し悩みの時期がありました。1997 年にビオロジックに転換し、醸造的にはバリックを一部導入するなど変化。この時期は少し迷っているワインでした。しかし、2000 年代後半からは「オッデーロ」らしい伝統的スタイルに回帰。ロアーニャほど還元的でなく、カヴァロットほど力強い酒質でない。抽出も弱く、タンニンも丸く甘い。彼等だけのバランスが確実にあります。

ビオロジック栽培でグリーンハーヴェストは行わない

1997 年から畑が大きく変わりました。化学薬品を全面使用禁止し、ビオロジックに転向。自家製コンポストと硫黄、そしてホルモン剤のみで畑をメンテナンスしています。有機栽培で使用が認められている「銅」は葡萄の酸度を下げるのでほとんど使わない。更に、ここ数年で仕立も変更。2メートル程度の高い仕立で新梢を切り落とさないで伸ばしっぱなしにしています。上部に巻き込むこともしません。自然と成長が止まるのを待つだけで、基本的に除葉も行いません。結果、葡萄自体の数が減り、人間がグリーンハーヴェストをしなくて済むようになったそうです。「僕らの大きな特徴はネッビオーロのクローンの多様性。古くから所有しているので16種類以上のクローンが混在しています。ブドウのツルを切る事でブドウを凝縮させる造り手が多いが、僕らのスタイルではない。グリーンハーヴェストもほぼしない。過度な凝縮は必要ない」と語り、凝縮感ではなくバランスを重視している事を教えてくれています。

セカンドワインではない伝統的アッサンブラージュ「バローロ クラシコ」

オッデーロが伝統的アッサンブラージュで造るバローロは「バローロ クラシコ」と呼ばれています。これは伝統的バローロがクリュバローロのセカンドワインではない独立した個性を持つを意味しています。カパロット（ラ モッラ）、ブリッコ キエーザ（ラ モッラ）、フィアスコ（カスティリオーネ）の葡萄を主体にヴィーニャ リオンダなどの選別された葡萄も使用しています。収穫と発酵は畑毎に行い、1 年熟成後にアッサンブラージュされます。