ブライには二つの畑があり、ガザンの畑には主にメルロを栽培しており、一部がマルベックです。メルロの樹齢は45年以上です。土壌はより深い層に石灰岩があります。ジロンド川から1km程と大変近い場所に位置し、南向きの斜面となっています。丘の上は土の部分が少なく、畑の浅い部分に石灰岩があり、丘の下に行くにしたがって土の部分が増えていきます。他のエリアと違い、表土が浅く、すぐに粘土石灰岩になるため、糖度の高い年でもワインに充分な酸を与えてくれます。最も下の平らな区画はスタンダードクラスになることが多くなります。もうひとつのバルドンの畑は、10年前に買い足した3haの区画です。メルロとマルベックが50％ずつ。ここは良い葡萄が収穫出来ることが多いので、上のキュヴェになることが多いです。メルロは多くの場所で育ちますが、マルベックは最適な場所を見つけてやらなくてはなりません。この畑には適しています。1本の幹に1本の枝しか残さないようにして、葡萄を集約させています。また、この畑はなだらかな斜面で水はけがよく、周りの木に住む鳥が畑の虫を食べてくれるという恵まれた環境にあります。これまでも、ずっとオーガニックに近い栽培をしていたので、認証をとるのは難しくありませんでした。ただ、オーガニック認証にこだわっていません。世の中には数多くの品質の悪いオーガニックワインがあり、大切なのは中身と考えているからです。

ワイン造りで重要なのは、タンクの形で、一般的なタンクと異なり、平らになっています。これによって果皮と果汁の接触が増え、ピジャージュやポンピング　オーバーの回数を減らすことが出来、タンニンの質が良くなります。樽は全てフランス産のミディアムローストです。建物は石灰岩で厚い壁を作ったので、温度は自然と10～16℃に保たれます。清澄は必要に応じ行い、卵白を使用します。

果実味の美味しさを楽しむなら10年の熟成くらいがちょうどいいと考えています。ワインに何を期待するかによるが、彼の場合は「果実味があること」。その言葉を証明するかのように、「ルヴュ　ド　ヴァン　ド　フランス547」の『10年後テイスティング』で、‘01　モンデジール　ガザン　ブライが、《ベストボルドー2001》に選出されました。

<歴史>

パリで写真家として活動

28歳の時収穫を手伝ったことをきっかけに、シャトー　マルビュゼで2年間働く

‘90年　11haの畑を購入

‘03年　現在のセラーが完成

‘10年　シャトー　ゴンテの近くに1．3haの畑を購入

‘11年　サンテミリオンに新しいセラーを建築中

<オーナー> マルク　パスケ

<葡萄園面積> 14ha

<葡萄品種> メルロ、カベルネ　ソーヴィニヨン、マルベック

<栽培> 有機栽培　　　‘06VTからエコセール　　’10VTからモンデジールにABマークが付く

<納品先> ボルドー市内ミシュラン1ッ星「Le　Gabriel」

<評価> 「ルヴュ　ド　ヴァン　ド　フランス547」の『10年後テイスティング』で、‘01　モンデジール　ガザン　ブライが、《ベストボルドー2001》に選出。