モンタルチーノ北部の良質産地として知られるモントソーリに拠点を置く1957年創業のカパンナ。大樽で熟成を行う伝統的なスタイルのブルネッロ ディ モンタルチーノ リゼルヴァ2017年です。この年は『ルカガルディーニ』で96点を獲得しています（2017ヴィンテージ）。

60ヶ月間の熟成を経てリリースされるクラシカルな味わいが魅力のブルネッロ

モンタルチーノ北部に位置するカンティーナの周辺に約10ヘクタールものブルネッロと呼ばれるサンジョヴェーゼ グロッソの畑を所有してます。モントゾーリと呼ばれるこの地域は土壌は概ねガレストロと呼ばれる砂岩や片岩を含む石灰質粘土の土壌となっています。栽培密度は1ヘクタール当たり4,500本でブドウの凝縮度を高めています。標高250m-280mの南及び東向きの斜面に面しています。

醸造は伝統的なスロヴェニア産のオークの大樽で48ヶ月間熟成、瓶熟12ヶ月の計5年の熟成を経てようやくリリースされます。硬質で骨太な味わいを持っていて、時間と共に花開くクラシカルな味わいが醍醐味のブルネッロです。生産本数は27600本でブドウの平均樹齢は10-25年です。

ブルネッロ協会設立に尽力。伝統を守る生産者

1958年に創業したカパンナはブルネッロ ディ モンタルチーノの協会設立に尽力したカンティーナの一つで、モンタルチーノ村北部に位置します。時代の流れで、多くの生産者が熟成期間の短縮や小樽の導入などを行う中、彼は何一つ変えることなくワイン造りに取り組んでいます。大きく揺れた2008年のブルネッロ スキャンダルの後を受け、そのもっとも難しい時期にコンソルツィオの協会長に選任されたのは現当主パトリツィオ チェンチオーニであった。在任中はトライサビリティの管理システムの構築など早急に対処すべき案件を推進し2010年までその務めもはたした。醸造家はブルネッロを知り尽くしたパオロ ヴァガッジーニが担っています。

硬質でたくましいボディと偉大なスケール感

鮮やかで深みのあるガーネット色でしっかりとした粘性を持つ魅力的な色調にカシスやブルーベリー、苔桃などの果実香に、スミレの花、甘草やヴァニラ、コーヒー、シナモンや胡椒などのスパイスのニュアンスが重なります。硬質でたくましいボディを誇る果実味と、しっかりとしたタンニン、酸味のヴォリュームもあり、更なる瓶内熟成で大きな変化が期待される偉大なスケール感と長い余韻を楽しむことができます。

ワインガイド評価

『ルカガルディーニ』96点（2017ヴィンテージ）

「カパンナはこのリゼルヴァにおいてもモンタルチーノの北東地区の気質を表現。ブルーベリーの香りに下草とローレルの香りが感じられ、牡丹の素晴らしい余韻が漂う。口当たりは濃厚で張りがあり、汽水のようなタンニンと薬草のような花の香りが戻ってくる（2022年12月）。」

ブルネッロ協会設立に尽力。伝統を守る生産者

1958年に創業したカパンナはブルネッロ ディ モンタルチーノの協会設立に尽力したカンティーナの一つで、モンタルチーノ村北部に位置します。時代の流れで、多くの生産者が熟成期間の短縮や小樽の導入などを行う中、彼は何一つ変えることなくワイン造りに取り組んでいます。大きく揺れた2008年のブルネッロ スキャンダルの後を受け、そのもっとも難しい時期にコンソルツィオの協会長に選任されたのは現当主パトリツィオ・チェンチオーニであった。在任中はトライサビリティの管理システムの構築など早急に対処すべき案件を推進し2010年までその務めもはたした。醸造家はブルネッロを知り尽くしたパオロ・ヴァガッジーニが担っています。

カパンナの現在の当主であるチェンチオーニ家は1957年からこの地でワイン造りを行っています。その大半がイタリア国内で消費されてしまう彼らのワインは、まさに骨太で伝統的なブルネッロ ディ モンタルチーノと言えます。

昔ながらの大樽でゆっくりと熟成させたそのワインは、瓶内熟成の時間を必要としますが、スケールの大きなワインへと変貌をとげて行きます。ブルネッロ ディ モンタルチーノが非常に長い時間を必要とするのに対して、IGTのワインであるロッソ デル チェッロはブルネッロ ディ モンタルチーノに使用しない樹齢の若い葡萄で小樽のみを使用して熟成を行い、比較的若くして楽しめるスタイルを持ち、カパンナの新たな側面を垣間見ることが出来ます。