15世紀にまで遡る歴史ある造り手

ワイン評論の権威マット クレイマーが「バルベーラ ダスティはピエモンテ最高のバルベーラの圧倒的多数の産地」と評し、2008年にD.O.C.G.に昇格したこの地にて、ベルテッリ家は何世紀にも渡ってワイン造りを行ってきました。15世紀までさかのぼることができるこの歴史ある造り手は、コスティリオーレ ダスティにある壮麗な城館にセラーを構えている。正式にワイナリーを設立したのは1975年で、父親から家業を受け継いだアルド ベルテッリ氏は、イタリア国内にとどまらず世界を視野に入れ、ワイン造りに本格的に打ち込んでいます。

当たりと風通しの良さに恵まれたミクロクリマ

バルベーラの3つのクリュを含むピエモンテの伝統品種の他に、ソーヴィニョンブランやカベルネなど、土地との相性を追求したフランス系品種の2本柱でワインを造っています。10ヘクタールの所有畑は海抜250～300メートルのなだらかな丘陵地に広がります。日当たりと風通しの良さに恵まれたミクロクリマのおかげでアルコール度数の高い、健全なブドウを得ることができています。栽培は有機農法です。

アンジェロ ガヤ、アルド・コンテルノと並ぶ3大シャルドネ「ジャローネ」

ピエモンテの大御所が買い付けに来たと噂されるほど優れた立地にある畑を所有し、この地で150年以上前から栽培され、今や土着品種に等しいシャルドネからは、アンジェロ ガヤのガヤ・エ・レイ、アルド・コンテルノのブッシア・ドールと並び『ピエモンテの3大シャルドネ』に数えられる濃密なワイン「ジャローネ」を生み出しています。各ワインの生産本数が少なく、熟成スピードを考慮してリリースするために毎年コンスタントに供給されるとは限らないため、現地でも手に入れることが難しい生産者です。

因みに、設立者のアルド ベルテッリ氏は医学博士であり、ポリフェノール等のブドウに含まれる物質の効能を実証した最初の科学者の一人である。ワイン造り同様に、『ワインと健康』に関する多くの研究にも第一人者として身を捧げました。

有機農法と厳しい収量制限

ベルテッリのワインには自社畑のブドウのみが使われます。10ヘクタールの畑は標高250～300メートルのなだらかな丘陵に広がり、南から南西に開けています。日当たりと通気性に優れた恵まれたミクロクリマにより、潜在アルコール度

数の高い健全なブドウを得ることができる。栽培には有機農法を採用。化学薬品を使う周囲の畑から所有畑を守るため、周辺の土地も購入し、ブドウの生育環境を整えている。また、土地とブドウのキャラクターを密度高くワインに反映させるため、ブドウの樹1本につき6房以下という厳しい収量制限も行っています。

現地でも入手困難生産者

醸造においては、毎年画一的に行うのではなく、ヴィンテージごとに異なるブドウの成熟度合いやキャラクターを尊重し、それぞれにあった手法をとっている。また、瓶詰め後もワインの熟成スピードや発展の仕方を考慮に入れ、ベルテッリが求めるレベルのエレガンスと成熟度に達したワインのみが順次リリースされるため、同一ヴィンテージでもアイテムによってリリース時期が変わる。さらに、場合によってはヴィンテージが前後してリリースされることもある。各ワインの生産本数は少なく、毎年コンスタントに市場に供給されるとは限らない。現地でも手に入れることが難しい生産者だが、どのワインも桁外れのパワーと圧倒的な存在感を備え、一度飲んだら忘れることなどできない。知る人ぞ知るピエモンテのトップ生産者の一人である。