カンパーニャの固有品種にこだわり、ビオロジック農法でワイン造りを行っている造り手ファットリア ラ リヴォルタが、ファランギーナを主体にフィアーノとグレーコを絶妙にブレンドして造る複雑な香りとしっかりとした骨格のふくよかな白ワインです。『ヴェロネッリ』でトレステッレ93点、ワインアドヴォケイトで89点を獲得しています！（2017Vintage）

2021年7月にラ リヴォルタのオーナー、パオロ氏にお話を伺いました！

「一部を木樽で、一部をステンレスで発酵を行います。そのあとの熟成はステンレスタンクで統一します。資料には“バリック”と記載されているかもしれないですが、この2017年ヴィンテージは2年間ステンレスタンクで熟成しています。2017年ヴィンテージ以降、木樽熟成を減らしています。ソーニョ ディ リヴォルタは3種の白ブドウをブレンドして造られていますが、すべてのブドウを同条件で醸造します。

このワインがスパイシーな味わいなので、熟成チーズや白身肉、魚のスープと相性が良いです。フィアーノとグレコのブレンドはよくありますが、ファランギーナを含めた3種をブレンドして、木樽を使用して造られたものはあまりないと思います」

ワイン名は「リヴォルタの夢」

発酵はステンレスタンクとバリックを併用。ワイン名は「リヴォルタの夢」。自分たちにしか造れないワインを造りたいという思いが込められています。ファランギーナを主体に、フィアーノとグレーコを絶妙にブレンド。白い花やハチミツ、ほのかなスパイシーなアロマもあり複雑な香り。しっかりとしたミネラル感と骨格もあり、ふくよかな味わいのワインです。

2021年7月に「ソーニョ ディ リヴォルタ」2017年を試飲しました。麦わら色に近い美しい黄金色。香りは複雑です。第一にフローラルと完熟系のフルーティな香りがあり、後から追ってスパイスやハチミツなどの甘い香り、白コショウ、石などのミネラルも現れます。しっかりとしたボディでまろやかな飲み口、ハーブやハチミツを感じる風味です。香りと味わいのバランスが非常に優れています。

「リヴォルタ」とはイタリア語で「改革」の意味で、中世に農民が農地改革を訴え、大地主と戦い勝利したという醸造所のある地域の歴史に由来します。リヴォルタは19世紀初頭から現在までコトロネーオ家が所有し、農家としてブドウなどの栽培を行っていました。現在の当主パオロ コトロネーオ氏が1997年にワイナリーとしてワイン造りを開始。カンパーニャの土着品種と有機栽培にこだわりを持ったワイン造りを行っています。

ブドウ畑はなだらかな日当たりの良い丘陵にあり、標高250～500メートル、石灰質と粘土土壌で構成される土壌です。冬は厳しく夏は温暖で、1年通じて常に北風が吹き抜けるため、昼夜の寒暖差があります。これにより凝縮感がありアロマ豊かなブドウが栽培できる理想的なミクロクリマを生んでいます。現在の当主になってから、所有している約25haの半分を植え替え、すべてカンパーニャ土着品種に変えました。すべての畑でビオロジック農法を実践し、2001年ICEAの認証を受けています。

2009年からヴィンチェンツォ メルクリオ氏をエノロゴとして迎えます。単一品種の白ワインはステンレスタンクで醸造、赤ワインも木樽の使用を極力避けています。これは、土着品種の個性をそのまま生かすため、自身の土地の特徴を最大限に反映させるためのものです。これにより、土着品種のそれぞれの特徴がワインに映し出され、この土地にしかない味わいが表現されています。「ガストロノミア」にも注力している造り手で、あらゆる食事に合わせられるワインの生産を行っています。