樹齢30年以上のフレイザをスタンダードクラスで使えるのはアッコルネーロならではの強み

2019年10月アッコルネーロ者の輸出部長であるクリスチャン マダレナ氏にお話を聞きました。「フレイザは伝統的ピエモンテのブドウ品種でネッビオーロに比べ、比較的暖かい場所を好む品種です。バルベーラとの違いを言えば、フレイザの方が淡い色調で果実味、酸味が感じられ、タンニンも強くはありません。伝統的製法として樽熟成行う生産者もいますが、私達はフレイザのフレッシュさを活かしていきたいと思っているのでステンレスタンクで熟成をしています。1980年から造り始めたワインです」と話してくれました。

僅か2ヘクタールの畑、年産僅か6000本、平均樹齢30年の古木で造られるラ ベルナルディーナ モンフェッラート フレイザはステンレスタンク醗酵後、ステンレスタンクで7ヶ月間熟成、約6ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされます。樹齢30年以上のフレイザをスタンダードクラスで使えるのはアッコルネーロならではの強みであり、品種個性を知るにうってつけのワインです。

フレイザ種の本来の特徴が綺麗に表現

鮮やかで輝きのあるルビーレッドの色調です。イチゴやラズベリーの軽快な果実香にシナモンやナツメグの仄かなスパイスのニュアンスが綺麗に重なります。フレッシュなスタイルですが、古木由来のブドウの深みとハリのある酸味が感じられ、しっかりとした骨格と、人懐っこい深みを形成しています。タンニン質は穏やかで酸味は溶け込んでいて円やか。フレッシュさの中にも目の詰まった充実した舌触りが感じられます。樽は使っていないのでしなやかで伸びのあるスタイルのフレイザ種の本来の特徴が綺麗に表現されています。

タンニン質が強くないので、ピエモンテでは日常的に食事と楽しまれているワインだそうで、特に熟成させたチーズ、パプリカのソテー、牛や鴨のラグーソースのパスタと合わせて楽しむそうです。豚フィレ肉のグリルとも好相性です。

古木のみが表現できるグリニョリーノの深遠な世界観を示す生産者

アッコルネーロはグリニョリーノの故郷と言われるアレッサンドリア県ヴィニャーレ モンフェッラートで4世代に亘ってワイン造りを行っています。それまで長年カッローリ卿の荘園で働いていた曽祖父バルトロメオが1897年に貴族のネグリ家からブドウ園カ チーマを購入したことで歴史が始まりました。

モンフェッラート発祥の土着品種「グリニョリーノ」

バローロ、バルバレスコよりもワイン造りの歴史が古く、ピエモンテ州のワインを語る上で欠かせないエリア「モンフェッラート」。10世紀初頭、十字軍の英雄の一人、モンフェラート侯が統治、王侯貴族に愛されたモンフェッラート発祥のブドウ品種こそ「グリニョリーノ」です。現フランチェスコ ローマ法王も愛飲するグリニョリーノは等現代においてもピエモンテの象徴的ワインとして位置付けられています。

樹齢70年超！バローロ、バルバレスコに全く引けを取らない古木で造る単一畑グリニョリーノ

家族4代に渡って有機農法を貫く「アッコルネーロ」はまさにグリニョリーノの顔と言うべき存在で、樹齢70年超の古木で造る単一畑グリニョリーノ100％「ヴィーニェ ヴェッキエ」はバローロ、バルバレスコに全く引けを取らない深遠で美しい世界観がありモンフェッラートが偉大なワイン産地である事を世界中に知らしめています。

最大の財産である樹齢の高さ、エレガンスを産み出す土壌

なんといっても彼らの最大の財産は畑の樹齢の高さ。30年を超える古木を多く所有、スタンダードクラスでも素晴らしい古木由来の深みと滑らかさが楽しめます。中には80年を超えるグリニョリーノも存在、他には見当たらない素晴らしい深みのあるワインを産み出す事に大きく寄与しています。

27ヘクタール所有するブドウ園は標高は約300メートルで斜面は南西から南、南東に繋がる丘陵でカンティーナを囲んでパノラミックに扇状に広がっています。エレガントな味わいを産み出す粘土質石灰土壌土壌、仕立はグイヨで整枝しています。栽培密度は3500～4000本となっています。

アッコルネーロの特徴としては多くの小型のステンレスタンクを使用し、畑を細分化して醸造することで、きめ細かな状態把握を行っています。醸造家はピエモンテで数々の銘醸ワインを産み出し、今やイタリア全土からその依頼を受ける人気醸造家マリオ ロンコが手掛けています。