100年以上、バルバレスコの地に根付く、長い歴史を持つミヌート家によるワイナリー「モッカガッタ」のクリュバルバレスコ「コーレ」。力強さと凝縮感にあふれるスケールの大きさに圧倒される偉大なバルバレスコです。2018年は『ビベンダ2022』で最高賞5グラッポリ、『ワインアドヴォケイト』で94点を獲得しています。

しっかりとした力強い味わいのクリュ バルバレスコ コーレ

2024年3月、4代目でエノロゴのマルティーナ ミヌートさんにお話を聞きました

「コーレは3つの畑（クリュ）の中では北にあります。0.5ヘクタールで、一番小さく、生産本数は約3000本です。コーレのブドウは、ランゲ ネッビオーロに使われることはありません。つまりバルバレスコにしか使っていません。2020年からコーレはリゼルヴァになります。しっかりとした味わいになる畑なのでより長い熟成をさせたいと考えました。」

力強い凝縮感に圧倒されるスケールの大きいバルバレスコ

バルバレスコ村にある単一畑「コーレ」のネッビオーロから造られます。植樹は1972年～2004年。南西向きで石灰岩を含む泥灰土壌です。9月下旬から10月上旬にかけて手摘みで収穫。ステンレスタンクで発酵後、フランス産バリックで18ヶ月間熟成後、ボトリング。9ヶ月間以上の瓶熟成を経てリリースされます。

深いガーネット色、タバコやショコラ、熟れたブラックベリーの香りが重なり合う密度の高い風味です。凝縮したタンニンがありながら口当たりは非常に柔らかく、ふくよかな味わいで、温かみとフレッシュさを感じる長い余韻へと続いていきます。最初から最後まで、ネッビオーロの優れた品質を感じるスケールの大きさと深みに圧倒されます。

モッカガッタは、1800年代半ばにバルバレスコ村に畑を所有していたジョヴァンニ ミヌートの息子ルイジが、1913年にワイン造りを開始したことから始まりました。1952年にルイジの息子ロレンツォとマリオが土地をそれぞれ相続、マリオが手にしたのがモッカガッタと呼ばれる農園でした。ここからワイナリー「モッカガッタ」が始まります。

その後、マリオの息子のフランチェスコとセルジオが父親の情熱を受け継ぎ本格的にワイン造りを開始。現在は4代目に当たるステファノとマルティーナも加わってワイナリーを運営しています。バルバレスコ村とその周辺に15ヘクタールの畑を所有、年間65000本のワインを生産しています。栽培している品種はネッビオーロが最も多く（7ヘクタール）、ランゲネッビオーロ、スタンダードバルバレスコ、クリュバルバレスコと栽培区画の特徴に合わせて作り分けています。その他、バルベーラ、ドルチェット、シャルドネを少しずつ栽培しています。

バルバレスコ村にある重要な畑「コーレ」、「ブリックバリン」、そしてネイヴェ村にある「バサリン」を所有し、それぞれクリュバルバレスコを造っています。仕立ては全てグイヨを採用しています。1985年に、初めて単一畑でのクリュバルバレスコ「ブリック バリン」の生産を始めたのを機に、バリック熟成に移行。それとともに密植と厳しい剪定、そして収量制限を強め、より高い品質を追求しています。近年ではネッビオーロで造るロゼも造り始めています。