2018年に設立されたシチリア最西端マルサラ県に拠点を置く若手自然派フラヴィア。このワインは有機栽培で育てた、完熟のフラッパートとペリコーネを、野生酵母のみで醸した赤ワイン「タイエ 」です。ブラックチェリー、プラム、ドライチェリーの香り。しつかりとした果実味のジューシーでソフトな味わいの赤ワインです。ワイン名の「タイエ」とはシチリアの方言で「見て！」を意味する言葉です。

醸造添加物は一切付け加えずに醸造

ブドウは有機栽培で育てられたフラッパート50％とペリコーネ50％を使用しています。2021ヴィンテージの収穫はフラッパートもペリコーネも9月下旬。手摘みで収穫したブドウを完全に除梗して、2品種を一緒にステンレスタンクで野生酵母で自発的に発酵。酵素や酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤、その他の醸造添加物は一切付け加えずに醸造してます。

無清澄、ノンフィルターで瓶詰め

果皮浸漬はソフトなポンピングオーバーで約2週間実施。その後、引き続きステンレスタンクで自発的なマロラクティック発酵と熟成を行い、無清澄、ノンフィルターで瓶詰め。ボトリング後のワインのネガティブな反応を避けるために、瓶詰め時に限り必要最小限のSO2を添加しています。2022年4月時点のSO2トータルは61mg/l。

シチリアで最も重要な黒ブドウ品種「フラッパート」

フラッパートは、シチリアで最も重要な黒ブドウ品種のひとつ。驚くほど繊細で、ローズマリー、地中海の潅木、特に海とユーカリのアロマと風味を持つワインとなります。ブーケは赤い果実、特にラズベリー、スパイス、ハーブ、バラの旋風。口当たりはフレッシュで柔らかく、酸味と風味がシャープに広がります。フラッパート種はルビー色の赤ワインを生み出します。フラヴィアでは伝統的に短梢剪定で仕立てられ、晩熟のブドウの木で、通常9月末に収穫されます。

非常にエレガントなワインが出来る「ペリコーネ」

ペリコーネはシチリア西部原産の黒ブドウ品種で、フラヴィアでは低膨張栽培と短梢剪定または混植剪定で栽培されます。ペリコーネのワインは、ジュニパーや黒胡椒のスパイシーな香りに、赤い果実やジャムのようなマラスカ チェリー、プラム、チェリーのノートが感じられます。口に含むと、ワインは非常にエレガントで、しっかりとした柔らかなタンニン。程よいアルコール度数、長い余韻が特徴です。

シチリアに新しいナチュラルワインが誕生しました。シチリアの西端、マルサラで2018年に始動したプロジェクト、フラヴィアです。ラロ兄妹は、これまでの形式や枠にはまらない、フレッシュで、ピュアで、新しい時代の息吹を感じるナチュラルワインを造りたいと考え、このフラヴィアのプロジェクトを始めました。

フラヴィアの造るナチュラルワインは全てリッターボトル。フレッシュで活力があり、潮風が与えるフローラルな香りと塩味を伴った味わい深さを備えています。イタリア南部のワインにありがちな独特の重たさや酸化的ニュアンスは全くありません。清涼感さえ感じるフレッシュ感とジューシーさが最大の特徴です。とても心地良く、飲みやすい味わいで、間違いなく新時代の風を感じさせてくれるワインです。