世界遺産の名を冠した銘柄カステル デル モンテを広めた先駆者リヴェラ社。彼らのフラッグシップワイン「イル ファルコーネ」です。熟成ポテンシャル、力強さとエレガントさが共存したカステル デル モンテ リゼルヴァDOCGです。

50年もの長期熟成に耐えうるフラッグシップワイン

2025年6月、セバスティアーノ デ コラート氏にお話を聞きました。

「イル ファルコーネは、私たちの大黒柱となるフラッグシップワインです。主要品種はネーロ ディ トロイア。先日試飲した1950年ヴィンテージは、まだまだ生き生きとしていたほど長期熟成型のワインです。DOCG規定の2倍以上に相当する6年間の熟成を経てリリースしています。第3アロマや奥深さを持ち、力強さとエレガントさ、フルーティさと複雑さのバランスが取れたワインです。一口ごとに違った表情が感じられるのも特徴です。」

「本来あるべきカステル デル モンテの一つの形」

2018年6月、日本におけるイタリアワインの第一人者『ヴィーノ デッラ パーチェ』の内藤ソムリエに解説して頂きました。

「プーリアの中でも標高が高いだけあって、涼やかなトーンの香りがあります。チェリーでも黒過ぎないチェリーの香りがあります。フラワリーな感じがありますね。イルファルコーネはスミレの花、ユーカリの印象があります。

飲むと、プーリアらしく瑞々しさがあります。酸が豊富でサレント半島とは全く違うテロワールが感じられます。酸の持続性も長くフレッシュな味わいで、タンニンも厳格な印象です。造り手のリヴェラは年々良くなってきていて、プーリアワインが田舎っぽいという印象を覆してくれています。石灰質の豊富な土壌由来の塩っぽさもあり、余韻も長い。本来あるべきカステル デル モンテの一つの形と言えるでしょう。

世界遺産カステル デル モンテが位置する、プーリア州中部の丘陵地に拠点を置く「リヴェラ」。その地の高いポテンシャルに着目して、1950年に創業したワイナリーです。以来、3世代にわたり、品質向上を粘り強く追求。プーリアの土着品種の研究にも注力し、「カステル デル モンテ」の先駆者として、州全体のワイン造りのクオリティと評価の向上を牽引してきました。

2006年版『ガンベロロッソ』では、フラッグシップである「プーエル アプーリエ」がカステル デル モンテDOCの中で最高評価のトレビッキエリを獲得。『ドゥエミラヴィーニ』ではチンクエ グラッポリ、『ルカマローニ』では最優秀ワインにも選出されるなど、カステル デル モンテを代表する実力派ワイナリーとしての地位を確立しています。