ビオディナミの伝道師であるニコラ ジョリーが当主である"ファミーユ ジョリー（クレ ド セラン)"のトップキュヴェ「クロ ド ラ クレ ド セラン」です。ワイナリーの単独所有(モノポール）である、由緒あるクリュ"クレ ド セラン"にてビオディナミ栽培で育てた古樹のシュナン ブランを使用。自然酵母で発酵させ、古樽で数ヶ月間熟成させています。世界最高峰の辛口シュナン ブランと形容しても過言ではない、圧倒的な厚みと味わい深さが感じられる至極のワインです！

"ロワールのモンラッシェ"とロバート パーカー氏絶賛！

"クレ ド セラン"は1130年にシトー派修道院によって植えつけられた由緒ある畑で、以来800年以上もの間ブドウ栽培が行われています。かつてはソーテルヌのイケムにも並ぶ「フランス五大白ワイン」のひとつとも評され、ワイン評論家ロバート パーカー氏は"ロワールのモンラッシェ"と絶賛しています。1962年から7haの全てをジョリー家が単独所有(モノポール）。1976年に現当主であるニコラ ジョリー氏が運営に参加。ジョリー氏は「美味しいワインである前に、その土地固有の繊細さを表現した本物のワインでなくてはならない」と、1980年から部分的にビオディナミを導入し、1984年からすべての畑でビオディナミを行っています。

栽培と収穫はすべて馬と手作業で実施

畑はロワール河を見下ろす非常に堅い斜面で、南-南東向きの水はけの良い、赤褐色や茶色のシスト土壌。栽培と収穫はすべて馬と手作業で行なわれ、樹齢40-50年(80年以上の古樹も含む）のシュナン ブランから規定の約半分の18-25hl/haの低収量でワイン造りが行われています。ブドウが最適な熟度に達し、ボトリティス（貴腐化）の度合いを見て収穫するため、3-4週間かけて5回に分けて収穫を実施しています。

500リットルの古樽で数ヶ月間熟成

醸造はできるだけ介入しないのがモットー。自然酵母にて発酵、発酵時の温度はコントロールしません。また、デブルバージュ（固形物の沈殿）、コラージュ（卵白による清澄）は行わず、主に500リットルの古樽で数ヶ月間熟成。瓶詰め前にフィルター処理を極軽く行います。

世界最高峰の圧倒的な厚みと味わい深さ

熟した果実、ドライフルーツ、カリンのようなニュアンス、もう一口飲みたくなるようなミネラルを思わせる味わい。世界最高峰の辛口シュナン ブランと形容しても過言ではない程の圧倒的な厚みと味わい深さが感じられます。和食とも相性が良いです。抜栓後の数日間、場合によっては一週間以上もの間ワインは本領を発揮し変化し続けますが、この変化は酸化ではありません。是非数日間かけてワインを楽しんで下さい。

よりおいしく味わっていただくために

当主のニコラ ジョリー氏は、"クレ ド セラン"のワインについて、飲む前に数回デキャンティングするか、24時間前に抜栓しておくことを推奨しています。適温は14-15度。更に、飲み残しのワインを、栓をして冷蔵庫に入れずに3-４日置くと、一層開いて味わいが増して楽しめるともアドバイスしています。

ワインガイド評価

『ワインアドヴォケイト』98点（2019ヴィンテージ）

樹齢40-50年の7ヘクタールの畑から造られるジョリーの2019年クロ ド ラ クレ ド セランは、砕石、ハーブ、繊細だが緻密で重層的な果実の、澄んで明るく、しかし非常に濃密で複雑なブーケで幕を開ける。口に含むと、リッチで濃厚、フルボディ、引き締まった凝縮感がありながらエレガントで刺激的な塩味のシュナンで、しっかりとしたタンニンと結晶のような酸が絡み合い、この非常に複雑なアイコンワインを長くコンパクトでありながらエレガントなフィニッシュへと導いている。後味には、以前のヴィンテージでは時として見逃してしまうような、驚くべき純粋さ、新鮮さ、エネルギーがある。飲み頃2021-2070年（2021年10月）

クレ ド セランは、ロワール河の北岸のサヴニエール地区にシトー派修道僧によって12世紀(1130)に植えつけられた由緒ある畑です。以来800年以上もの間ブドウ栽培が行われ、その歴史の中でルイ11世、14世、女帝フィーヌがこの地を訪れたという記録が残っています。また、美食の大家キュルノンスキー(1872-1956)は“イケムに並ぶフランスの5大白ワインの１つ”と評しています。1962年よりジョリー家が所有。ロマネ コンティやシャトー グリエと共に、生産者名がそのままAOC名で、なおかつ単独所有という数少ない生産者のひとつです。

現当主であるニコラ ジョリーは1970年にコロンビア大学MBA修了後、モントリオールの金融省に1年半、更にモルガンスタンレー（ニューヨーク ロンドン）に5年間勤務。その後、1976年銀行家としての生活を捨て、母が運営していたドメーヌに戻った。「ビオディナミ」と出会い、1980年に部分的に、1984年からは全ての畑に導入。テクノロジーやテクニックに依存し画一化されたワインの氾濫を憂いだニコラは、「おいしいワインである前にその土地固有の繊細さを表現した本物のワインでなくてはならない。」というAOC法(原産地呼称統制法)の原点への回帰を提唱。世界中で栽培者への啓蒙や講演活動を行なっています。2002年の収穫から娘のヴィルジニ―が参画し、ニコラの意思を引継いでいます。

クレ ド セラン、クロ ド ラ ベルジュリ、ヴュー クロに畑を所有。1984年からすべての畑でビオディナミが行われています。ドメーヌでは牛や羊などを飼い、イラクサを始め多くのハーブを育てています。ハーブなどからビオディナミに必要なプレパラシオン（調合剤）を造り、家畜たちが畑の草を食べ、馬で耕作するなど、自然と動物と共にブドウ栽培を行っています。自然酵母にて発酵、発酵時の温度はコントロールしません。また、デブルバージュ、コラージュは行わず、主に古樽で数ヶ月間熟成後、瓶詰め前にフィルター処理を極軽く行います。