短い猛暑と例外的に遅い収穫となった2013年を反映した、フルボディで骨格があるスタイル

類いまれなカリスマ性をもった創業者シャルル＝カミーユ エドシックによって1851年創立されたメゾン"シャルル エドシック"の「ブリュット ヴィンテージ 2013年」です。10のクリュより選別されたピノ ノワールとシャルドネによって、優れた年のみに造られるヴィンテージシャンパーニュ。この年はピノ ノワール57％、シャルドネ43％のセパージュです。短い猛暑と例外的に遅い収穫となった2013年を反映した、スパイシーなノートと凝縮感のある果実の豊かな香り、フルボディで骨格があるスタイルのシャンパーニュです。この年は『ワインエンスージアスト』で96点、『デカンター』で95点を獲得しています。

傑出した10のグラン クリュとプルミエ クリュのブドウを使用

ブドウはこの地域で最も傑出したグラン クリュとプルミエ クリュ（オジェ、ヴェルテュス、シュイィ、キュイ、ヴェルジー、アイ、リュード、アンボネ、トシェール、アヴェネイの10クリュ）のものを使用。2013ヴィンテージはピノ ノワール57％、シャルドネ43％のセパージュで、2000年以降で4回目の生産となりました。二次発酵はガロ ロマン時代(前3世紀末から後5世紀後半の時期)まで遡る石灰質のセラー「クレイエール」で6年間熟成させています。この年のブリュット ヴィンテージは寛大さ、豊かなテクスチャーが特徴。卓越したフレッシュな酸味によって調和した、力強く骨格があるスタイルに仕上がっています。

夏の太陽を思わせる、猛暑によるアロマの凝縮感

グリーンの輝きのある美しい金色の色調。繊細でダイナミックな泡立ち。リコリス、シナモンなどのスパイシーなノートに桃やアプリコットなど凝縮感のある果実の香り。トースト香とスモーキーなノート。数週間の猛暑によるアロマの凝縮感は、夏の太陽を思わせます。クリーミーなテクスチャー。ミネラル感とフレッシュさを兼ね備えたフルボディで骨格があります。長期間クレイエールで熟成させることにより、上品で複雑、長い余韻のある長期熟成タイプのシャンパーニュに仕上がっています。すぐにお楽しみ頂けますが、セラーにてさらに8-10年の熟成も可能です。

ヴィンテージ情報

ワインに重要な影響を与えた短い猛暑と例外的に遅い収穫となった2013年

2013ヴィンテージは1995年や2003年のような猛暑の年と同じと感じる人も多いです。霜による顕著な影響のない極寒の冬と春に続き、短命の夏の熱波が、遅いとはいえ平均よりはるかに高いフェノールの成熟をもたらしました。熟成の終盤にほぼ秋のようなコンディションが続いた為に収穫は9月中旬、一部のセクターでは10月上旬に延期されました。これは近年のシャンパーニュの歴史と比較すると例外的に遅いです。幸運なことに、収穫中に降った雨が、非常に強烈な熟成を和らげる結果に。ワインはそれに応じてフルボディで骨格があるスタイルとなりました。

ワインガイド評価

『ワインエンスージアスト』96点（2013ヴィンテージ）

「澱とともに長期熟成させたこのシャンパーニュ。酸味と繊細なドライさがあり、美味しくトーストしている。バランスがとれており、今まさに飲み頃を迎えている」

シャルル エドシックは、類いまれなカリスマ性をもった創業者シャルル＝カミーユ エドシックによって1851年に創立されました。当時弱冠29歳であったにも関わらず、理想を実現するべく、自身の個性を反映し、自らの名を冠したシャンパーニュブランドを始めます。冒険家、起業家、粋なジェントルマンとして同世代人に知られ、多くの偉大な著名人を魅了してきた彼は、後に「シャンパン チャーリー」と呼ばれるようになり、映画や歌のモデルにもなりました。

シャルル エドシックでは、ガロ ロマン時代につくられたクレイエール（採石場跡）を熟成倉庫として利用しています。創業当時は見向きもされなかったクレイエールでしたが、迷路のように入り組んだ地下道と地下室の湿度がシャンパーニュの熟成に最適であると、創業者のシャルル=カミーユは見抜いていました。気温10度に保たれたこのクレイエールで、シャルル エドシックのシャンパーニュは長期間熟成されます。2015年にはユネスコ世界遺産に登録されました。

創業者シャルル＝カミーユが生きていた頃から「シャルルのワインは、いつも飲めばすぐにそれとわかる」と評されていましたが、特徴づけたのはその贅沢な品質。ブリュット レゼルヴのアサンブラージュの約50%はその年のワインですが、残る50%はリザーヴワインを使用しており、これにより複雑で深い味わいを生み出しています。歴代の卓越した醸造責任者に恵まれ、伝統を守るだけではなく、創業者譲りの大胆で自由な発想を元に新たな挑戦を続けています。2022年にはシャンパーニュで初めてとなるB Corp認証取得しました。この認証は、アメリカの非営利団体B Labによる国際認証制度で、製品、サービスだけでなく、ガバナンス、従業員、コミュニティなど社会や環境への影響を評価するもので、取得が困難なものとして知られています。

高品質で贅沢なシャルル エドシックのシャンパーニュは、1859年のボルドー万国博覧会で金賞を受賞。以降は瞬く間に各国の王室や宮廷で愛飲されるようになりました。英王室との関わりは深く、1897年にエドワード7世御用達となり、1977年にはエリザベス2世在位25周年限定ワインを製造。1981年のチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚の際には「ロイヤル ウエディング キュヴェ」を発表しました。また、政治家のアイゼンハワーやチャーチル、ジャズ歌手で女優のジョセフィン ベーカー、画家のダリ、探検家のロバート ファルコン スコットなど錚々たる著名人が、大切な人をもてなす機会や記念すべき舞台でシャルル エドシックを信頼し、選ばれてきました。