100点満点ワイナリー「トゥア リータ」によるゲヴェルツトラミネール、シャルドネ、リースリングの三重奏が楽しめる、オーナーのリータ氏が愛した秀逸な白ワインです。生産量が少なく滅多に流通しない為、トゥア リータファンの間でももはや「幻」とされる貴重な逸品です。

スヴェレートの地での白ワインの素晴らしいポテンシャルを知らしめた1本

もともとトゥア リータのテロワールにおける白ワイン造りの可能性を探るために実験的に造られたこのワインは、セパージュもゲヴェルツトラミネール、リースリング、シャルドネと独創的なブレンドです。ファーストヴィンテージは1999年で、生産量も非常に少なく例年3000本程度ですがスヴェレートの地での白ワインの素晴らしいポテンシャルを知らしめた実力派の1本です。

樽醸造のシャルドネとゲヴェルツトラミネール、ステンレスタンク醸造のリースリングの調和

シャルドネとゲヴェルツトラミネールはオーク樽で、リースリングはステンレスタンクで発酵。その後、シャルドネとゲヴェルツトラミネールは225リットルの新樽で、リースリングはステンレスタンクで4か月間熟成させます。ライチの香りにホワイトペッパーやコーヒーのアクセント。洋ナシのコンポートや青リンゴのような膨らみのある果実味とミネラル、酸のバランスがとれていて、ジューシーな果実感が味わえます。

1984年、ヴィルジリオとリータ夫妻が当時ワイン産地としてまったく無名のトスカーナ・スヴェレート地区に土地を購入して設立された、家族経営の小さなワイナリー。運命に導かれたのか、購入した土地がワイン造りにおいて尋常ではないポテンシャルを持っていることに気がついたのはその後のこと。

最初は趣味でワインを作っていましたが、天才エノロゴ（醸造責任者）として世界的に有名なルカ・ダットーマとともに手がけた、ワイナリー初リリースの「ジュスト ディ ノートリ 1992」(カベルネ・ソーヴィニヨン50％メルロー50％)により注目され、頭角を現します。 その後メルローが素晴らしい出来であることから、1994年に実験的にバリック2つ分のメルローが瓶詰めされます。これがのちに伝説のスーパートスカンとなる、シンデレラ・メルロー「レディガフィ」の誕生でした。「レディガフィ」は1997ヴィンテージが『ワイン・スペクテイター』で100点、その後、2000ヴィンテージが『ワイン・アドヴォケイト』でも100点を獲得、2015ヴィンテージが『ジェームズサックリング』で100点と、イタリアワイン唯一の3大誌満点という快挙を成し遂げます。こうしてトゥア リータは、トスカーナでも最高峰のワイナリーとしての地位を確立しました。

「自分達は新参者だから、人と同じことをしていては成功しない。良質のワインだけを少量ずつ造るために、カベルネとメルローを選んだのです」夫妻は最初から、最高品質の国際品種で造られたワインを輸出向けに造る、という強い信念を持っていました。

2010年にヴィルジリオ氏は亡くなりましたが、その心は次世代へ引き継がれています。全てはブドウの品質で決まるワイン。トゥア リータのワインは人の愛情で育まれたブドウから作られています。