カンパーニャの古代土着品種アゴスティネッラで造るオレンジワイン「ベッラ チャオ」

農学者の顔を持つ当主ラファエロ アニッキアリコ氏が、「自然に逆らわず、自然と共に働くこと」をコンセプトで造り上げるオレンジワイン「ベッラ チャオ」。カンパーニャの古代土着品種アゴスティネッラ100％で造られています。杏、トロピカルフルーツ、スパイスのアロマ。熟した柑橘系の果実や瑞々しいリンゴの果実味、丸みのある酸と滑らかなミネラルが感じられるコクのある味わいです。

生産する造り手が少ない希少な古代土着品種アゴスティネッラ

アゴスティーノとも呼ばれるカステルヴェネーレの古代土着品種。近年生産している農家は非常少なく、高い糖度が特徴で主に甘口ワインなどに使われています。

ブドウのみならず樽に使う木材も地元産にこだわっており、「ポデーレ ヴェネリ ヴェッキオ」のワインには、この環境でしか生み出せないありのままの自然を表現した味わいがあります。ステンレスタンクで発酵を行い、25日間のマセラシオン。500リットルの栗樽と1000リットルのアカシア樽にて9～10ヶ月熟成。無濾過無清澄にて瓶詰め。SO2無添加。

カンパーニャを代表するオレンジワイン生産者

英国No.1ワイン誌「デカンター」や、自身のオンラインワイン誌で自然派ワインを中心に発信している評論家サイモン J ウルフの著書「オレンジワイン　復活の軌跡を追え！」では、カンティーナ ジャルディーノと並びカンパーニャの代表的なオレンジワイン生産者として紹介。文中では「軽やかな仕上がりだが、エネルギーと複雑さに富む」、「ワイン造りで妥協しないし、ワイン自体にも妥協は一切見えない」と評されています。

カンパーニャ州 ベネヴェンターノ地区のカステルヴェネーレに位置するワイナリー。オーナーのラファエロ アニッキアリコ氏は、微生物学者として働くなか、自然のあり方から遠ざかった現代の食文化に疑問を持っていました。ある時、妻と訪れた農家にあった古樹のブドウに感銘を受け、自然の生態系と密接な関係があるワイン造りに興味を持ち、1999年よりワイン造りを始めました。

畑は標高200メートルのところにある粘土質と凝灰岩の土壌。樹齢25～60年。栽培されている品種はすべて地元カンパーニャの土着品種であるグリエーコ、チェッレート、アゴスティネッラなど。ビオディナミに近いアグロエコロジー（※）によって栽培を行い、化学薬品を一切使わず、極力自然のまま栽培を行います。

※アグロエコロジー：農業生態学。アグロ（農業）とエコロジー（生態学）を合わせた造語。生態系と調和を保ちながら作物を育てる方法。

緑肥を行う他、自ら作成した、イラクサやスギナなどを発酵させたハーブティーや、天然の抗菌物質と呼ばれるプロポリス（ミツバチが巣を守る為に作る物質）を農薬の代用品として必要に応じて使用し、畑の健康やブドウ自体の免疫力を高めます。

ブドウはすべて手作業にて収穫された後、野生酵母にて発酵、地元カンパーニャ州で採れた木材、栗や桜、アカシアの樽を使用して熟成を行い、無濾過無清澄、SO2も一切使用せずに瓶詰めされます。