ラツィオの造り手「カザーレ デル ジリオ」がビアンコレッラ100％で造る白「ファロ デッラ グアルディア」。『ガンベロロッソ』で最高賞トレビッキエリを獲得するなど、高い評価を受けています！

イスキア島からもたらされた品種ビアンコレッラ

ビアンコレッラはカンパーニャを起源とする品種で、1700年代の半ばにイスキア島からポンツァ島にもたらされ、今ではラツィオの土着品種として知られています。ラツィオ州ではポンツァ島を含むポンツィアーネ諸島でのみ、栽培が認められています。ワイン名の「ファロ デッラ グアルディア」とはポンツァ島に1886年に建設された灯台のことです。岸壁の岩の上に海上にせり出すように造られた灯台で、24マイル先の船にまで光を届けています。

火山性土壌に由来するしっかりとしたミネラル

火山活動によって生じたポンツィアーネ諸島のなかのポンツァ島。火山性土壌がもたらす力強いミネラルがこのワインの特徴です。収穫後、やわらかくソフトプレスした後、20度で自然酵母による発酵を行います。ステンレスタンクで澱とともに7～8ヶ月間熟成して造られます。緑がかった黄色、桃やアンズなどの果実やサンザシなどのフローラルなアロマ。しっかりとしたミネラルを感じる味わいで、ふくよかな果実味とともに感じるシャープな酸が印象的です。あまり冷やしすぎないようにして、豊かなミネラルと果実味を味わってください。

1930年代にラツィオ南部の湿地帯を干拓して造成された、アグロ・ポンティーノに構える農園をサンタレッリ家が1968年に購入し、ワイナリー「カザーレ デル ジリオ」が設立されました。その後、現オーナーの代になった1985年、偉大なワイン造りを求めてビッグプロジェクトをスタートしました。「海岸に近く、おだやかな気候、平地という土地条件は、ボルドーやカリフォルニアに通じるものがある」というインスピレーションのもと、国際品種と土着品種、あわせて57のブドウ品種が選ばれ、収穫したブドウは個別に醸造し、結果を考察してさらに品種を絞り込んでいきます。この「ミクロ・ヴィニフィカツィオーネ」と呼ばれる醸造実験を、何年にも渡って続けた結果、この土地に適したブドウ品種として“発見”されたのが、プティヴェルドー、シラー、カベルネソーヴィニョン、メルローなどの国際品種だったのです。

こうして造られた国際品種によるワインは、瞬く間に高い評価を獲得。「ヴィーニタリ2010」で州最優秀ワイナリーに選ばれるなど、ラツィオ州を代表する造り手として高く評価されています。