ジョエル ゴットは1996年創業のカルフォルニアに本拠地を構えるワイナリーです。このワインはカベルネ ソーヴィニヨン100％を使用。7つのエリアで収穫されたカベルネをクロスリージョナルブレンドすることで複雑な深い味わいを生み出し、結果としてコストパフォーマンスの高いワインになっています。ワイン名の「815」はジョエルの娘のバースデー。このワインへの思い入れが窺えます。ダークで凝縮した果実味、ビロードのようなタンニン、長くテクスチャーのあるフィニッシュを味わえる赤ワインです。

各地のアペラシオンがワインに与える影響

「カベルネ ソーヴィニヨン 815 カリフォルニア」はナパ、レイク、パソ ロブレス、モントレー、サンタ バーバラ、メンドシーノ、ロダイと7っのアペラシオンから味わいが成り立っています。ナパ ヴァレーの果実は複雑さを、レイク カウンティーの果実は骨格のあるタンニンとミネラルを与えます。温暖なパソ ロブレスでは、果実の力強い香りと熟したタンニンが感じられ、冷涼で風の強いモントレーでは、より小さく凝縮した果実の房が得られます。サンタバーバラの果実はスパイスと酸を加え、メンドシーノの果実はワインに濃い色と豊かな果実味を与えています。最後に、ロダイの果実は豊かな風味とソフトなテクスチャーが特徴です。このように、カリフォルニアの様々な産地のブドウを使用することで、エレガントでバランスの取れたワインを造り出しています。

最後にバランスよく表現するため、ロットごとにブレンド

収穫後、各畑のブドウを選別し、除梗した後、個々のロットごとに発酵させた。ロットは新樽率25%のアメリカンオークで18ヶ月熟成。頻繁にそれぞれのロットのテイスティングを行い、タンニンとフレーバーの発達を評価します。最後に、それぞれのブドウ栽培地の特徴をバランスよく表現するために、ロットごとにブレンドしています。

長くテクスチャーのあるフィニッシュ

ブラックチェリーやブラックベリーのアロマにクローブやブラウンシュガーのノートが感じられる。ダークで凝縮した果実味から始まり、中盤はビロードのようなタンニン、長くテクスチャーのあるフィニッシュにはバニラのノートが感じられます。

ヴィンテージ情報

2019年のカリフォルニア州全体では、生育期間が長く均一で、冬に適度な雨が降ったため、芽吹きが例年より遅くなりました。春の冷涼な気温に続き、夏から秋にかけては暖かい気温が続いたため、10月に果実を収穫することができました。これらの条件により、果実は一定のペースで均等に熟し、バランスの良いワインに仕上がりました。

ナパを訪れた人なら誰でも一度は立ち寄るであろう人気No.1のカジュアルレストラン"Taylor's Refresher"（現在の店名はGott's Roadside）。評論家ロバート パーカーがこの店のアヒバーガーを「世界一のハンバーガー」と絶賛し、「有名醸造家に会いたければワイナリーではなくランチタイムにここに行け。」と言われるこの人気店はいつも長蛇の列で泣く泣く諦めた経験のある人も多いです。

ジョエル ゴットはこの店を始めカリフォルニアで数軒のレストランを展開し人々の舌を楽しませています。彼が造るこのワインは、「コストパフォーマンス=満足」の図式を知り尽くす者ならではのクオリティ。ジョエルの妻であり、Quintessa、Joseph Phelpsなど超一流ワイナリーの元敏腕ワインメーカーでもあるサラ ゴットが醸造を手がけ一躍大人気ワイナリーとなっています。単一品種や生産エリアにこだわる風潮がある中であえてレベルの高いクロスリージョナルブレンドによりコストパフォーマンスの高いカジュアルワインを造り出すことに成功しています。