スティングの名曲が名づけられた「メッセージ イン ア ボトル」

グラミー賞歌手スティングがトスカーナで無農薬栽培で挑むワイナリー「イル パラジオ」。1999年にスティングと妻トゥルーディが購入し、オーガニックやバイオダイナミックを取り入れ、高品質なワインの生産に注力しています。2020年にはイタリアを代表するエノロゴ、リカルドコタレッラを迎え、更なる品質向上を目指しています。このワインはスティングの名曲「メッセージ イン ア ボトル」が名前となった白ワイン。

トスカーナの白の代表品種である清らかな果実感のヴェルメンティーノと溌剌としたアロマの印象を残すソーヴィニョンブラン、少量のトレッビアーノがブレンドされています。フレッシュで心地よい酸があり長いフィニッシュが続きます。

「オペラワイン」でスティングが楽曲「メッセージ イン ア　ボトル」を披露

2016年4月、『ワインスペクテーターTOP100』において「サッシカイア」「オルネッライア」「アンジェロ ガヤ」、「ルチアーノ サンドローネ」を抑え、見事イタリア1位となったのはイル パラジオの「シスタームーン」2011年。同2016年のワインイベント「オペラワイン」のセレモニーではスティングが楽曲「メッセージ イン ア　ボトル」を披露し会場は素晴らしい熱気とスティングの歌声に包まれたそうです！

これまで色んな曲を造ってきたが唯一足りないジグソーパズルのピース。それが「ワイン」

2011年3月の『ワインエンスージアスト』誌インタビューでスティングはワイナリーを立ち上げた経緯についてこう語ります。「イル パラジオを購入したのはとても気に入ったから。この地の雰囲気が好きで、農地は少々荒れていたけれども、ここが素晴らしい場所と解っていました。『この魔法のように素敵な場所にワインを造りたい』その時に思いました。これまで色んな曲を造ってきたが、唯一足りないジグソーパズルのピースがありました。それが、ワインなんです。」

伝説的バンド「ザ ポリス」の名曲「メッセージ イン ア ボトル」

「メッセージ イン ア ボトル」はスティングがヴォーカル兼ベーシストを務めた1970年代の伝説的バンド「ザ ポリス」が1979年にリリースした2作目のアルバム「レガッタ デ ブラン」の冒頭の1曲に収録された最も有名な楽曲と同じ名前がつけられています。このアルバムで「ザ ポリス」人気を不動のものとし、イギリスにおいて初めて1位を獲得、以降4週連続一位の快挙を成し遂げ、名盤中の名盤と言われています。

当時の社会問題や若者の気持ちを代弁したことで共感を得た名曲

「メッセージ イン ア ボトル」は直訳すると「ボトルの中のメッセージ」となりますが、このワインは「心の拠り所を求めてボトルにメッセージを込めて海に流す」と捉えられています。都会の孤独にさいなまれた気持ちをメッセージで綴るこの楽曲は、当時の若者の社会問題や気持ちを代弁したことで共感を得た曲です。

歌手スティングらしい見ても楽しめる一枚のアルバムジャケットのような魅力的な仕上がり

ワインの裏ラベルには、「このワインを誰かと飲みたくなったらその人にS.O.S（メッセージ）を送ればいい」と記されています。スティングの飲み手に対する思いがワイン名とラベルに反映されています。スティングがワインを造ると、まるで一枚のアルバムのジャケットのように飲む事は勿論、見ても楽しめる、アーティストらしい魅力的な仕上がりとなっています。

豊かな果実感とミネラルが交錯する美しい飲み心地

ビオディナミで栽培された3種のブドウを手摘みで収穫、ステンレスタンクで低温（10～13度）でアルコール醗酵を行います。繊細で白い花を思わせるフローラルな香り。清々しい柑橘フルーツの印象と充実した豊かな果実感が綺麗に重なります。伸びやかな酸と豊かなミネラルにより、厚みがありながらも美しい飲み心地があります。新鮮な魚介類や白身魚や春野菜のフリットなどとも非常に良く合います

「ワイン造りはまるで音楽のよう」

スティングは「ワイン造りはまるで音楽のようです。楽譜は常に同じだが結果は常に異なる、これはとてもエキサイティングな事。こだわりと感性を持ってブドウを表現することができる」とワイン造りにも決して手を抜かないポリシーが貫かれています。スティングのファンの方ならば、「メッセージ イン ア ボトル」を聴きながら飲むのもまた一興です。

1500年代から続く歴史あるイル パラジオ

イル・パラジオの歴史は1500年代中盤までさかのぼります。当時より農業用であったこの土地を、1700年代後半にマルテーリ家が購入し、その後彼らの繁栄につれ土地を広げていきました。19世紀に入るとサン・クレモン公爵の未亡人であるモンタウトのカルロッタ・バルボラーニ伯爵婦人がこの土地を購入して以来、150年以上代々家族に受け継がれ、ワインやオリーブオイル、小麦、とうもろこし、テンサイ、桃、アプリコットとチェリーを生産してきました。

グラミー賞歌手スティングが所有するワイナリー

現在イルパラジオの所有者である、歌手スティングと妻トュルーディです。スティングは70年代洋楽ファンなら知らない人はいない、伝説的バンド「ザ・ポリス」のヴォーカリスト兼ベーシストで、80年代ソロ転向後も、「見つめていたい」で1984年にグラミー賞を受賞しています。ジャン レノ主演の映画「レオン」でスティングが歌った美しい主題歌「Shape of My Heart」を覚えている方もいらっしゃるかと思います。

環境に配慮したオーガニック農法

熱帯雨林の保護活動を始め、環境問題に関心が高かったスティングは、90年代初頭にイル パラジオを購入します。妻と十数人のスタッフと一緒に総面積350ヘクタールに及ぶ農地で蜂蜜、 オリーブオイル、野菜、食肉の養殖とともにオーガニックとビオディナミでブドウを栽培を始めます。化学薬品などを一切使わない栽培方法は「子供達に安全なものをたべさせたい」というスティングの想いが詰まっています。

スーパートスカン「シスタームーン」の誕生

数年に渡り、高品質なオリーブオイルと蜂蜜の生産に取り組み成功を遂げた後、ついに本格的にワイン生産にも取り組むようになります。スーパートスカンの「シスタームーン」、「カジノ デッレ ヴィ」そして「キャンティ ウェン ウィ ダンス」「メッセージ イン ア ボトル」はワイン愛好家や評論家から絶賛されていています。