オーストリアの自然派ヴァイングート スールナー。このワインは名前の通り、ゴルトベルク畑で収穫した有機栽培のグリューナー ヴェルトリーナーを醸造して、無濾過＆SO2(二酸化硫黄)は添加していないワイン。SO2を使っていないこのワインは日本向けのスペシャルキュヴェとなっています。

無濾過でSO2(亜硫酸塩)も無添加

ワイン名にある「ゴルトベルク」畑はゲーシングの南東、標高300mにある独自の微気候の土地。南西向きにあるテラス形状の区画で、砂混じりのレス土壌です。約3ヘクタールの区画ではクローンではないグリューナー ヴェルトリーナーを栽培しています。古い苗木は1990年以降に植えられたもの。収穫を手作業で選別しながら収穫。ステンレスタンクで野生酵母により発酵後、澱引きせずにそのまま約10ヵ月熟成。無濾過でSO2(二酸化硫黄)も無添加です。

リンゴと洋ナシや草原のハーブの香り

フレッシュで香り高く、リンゴと洋ナシや草原のハーブの香り。口に含むと、フルーティで繊細、生き生きとしたチャーミングな酸、軽快で遊び心のあり、なおかつ複雑で力強く飲みごたえがあります。値段以上の価値が充分あるワインです。

ヴァイングート スールナーは生産地域ヴァグラムの北西部で、隣接する生産地域カンプタールを縦断するマンハーツ山脈の南端に位置するゲーシング村にあるワイナリー。ドナウ川に向かって開けた高台に所有する16haのブドウ畑は、標高250-350mの南向きの河岸段丘にあって見晴らしが良い場所にあります。

トーニは1995年にダニエラ ヴィーニュさんとの結婚を機にビオロジックへの転換を決意。1997年にはそれを完了して、2004年にはビオディナミへと移行しました。「自然と共に働いて生きる」ことをモットーに、「魂と個性とエネルギーがこもった、飲んで美味しく体に良いワイン」を目指しています。ビオディナミで活性化した土壌にはマンハーツ山脈の花崗岩が混じり、砂、砂利、それにレス土が厚く堆積。昼にはパンノニア気候の乾いた熱風が吹き、夜は山から冷気が降りてブドウの成熟とアロマの蓄積を助けます。

品種の大半はグリューナー・ヴェルトリーナーで、他にリースリング、ツヴァイゲルト、ザンクト ラウレント、カベルネを栽培し、ステンレスタンク、大樽、小樽で野生酵母で発酵する。中でもヴァグラムが発祥の地と言われているローター ヴェルトリーナーを、1930年代に作られたせっ器

（ストーンウェア）のタンクで醸し発酵した「イルデン」は、トーニとダニエラの好奇心と志を象徴しています。

ヴァイングート スールナーではワイン造りだけでなく、1haの果樹園でリンゴや梨を、16haの農地で様々な穀物を栽培し、豚、羊なども飼育する複合農家で、森林も約5ha所有しています。